再び話し合う
「アニスから色々と野菜について思っている事を聞いたが、子供達が野菜を食べない原因は味もそうだが、それだけじゃなかったみたいだな」
俺が言うと全員が頷く。
「野菜がそのままで出されるとまず食べてくれない事が多いようですね、小さい子供が野菜をそのまま食べるのは難しいのかもしれませんね」
「確かにピーマンやニンジンってそのまま出されても食べる気がしないな、ピーマンの苦みやニンジンを食べた時のあの味はなんか好きになれなかった」
「そうね、あたしも小さい頃はニンジンを食べて吐きそうになった時があるから好きじゃなかったわね」
ジョルジュ、シオン、ラキムの料理人三人が考える。
確かに俺も小さい頃野菜をそのままで食べるなんて気になれなかったな。
「見た目も理由の一つみたいですね」
「果物の方は切った中身も美味しそうに見えますけど、野菜の方は切った中身を見ても美味しそうに見えませんからね」
ルティとレティは見た目について言う。
確かに果物と違って野菜は中身も美味しそうに見えないな。
「アニス様の話だとクリームシチューとかオムライスとかだと美味しくて野菜も食べてくれるみたいですが」
「それはつまり、朝からクリームシチューとオムライスを出す事になりますが」
「朝からそれを出すのはどうかと思いますね」
ルート、フレイア、カリーナが言う。
確かに食べてくれるのならそうするべきだろうが、朝からクリームシチューにオムライスって。
「確かにクリームシチューやオムライスなら子供達も食べてくれると思うけど」
「朝からそんなもん出されてもな」
「しかも毎日出されたら、私なら三日も持たずに嫌だって言える自信がある」
「朝からそんなに食べられないよー」
ユーリ、リック、ネロナ、ミスチーが言う。
俺だって朝からそんなに食べたくないよ、しかもそれが毎日続くんならその辺の店で何か買った方がマシだ。
「親父の話によると野菜のスープとかも野菜を食べずに残したりする子がいたけど、クリームシチューだと全部食べてくれたみたいなんだよ、アニスから聞いた話も考えると、やっぱ一番重要なのは味だろうな、クリームシチューやオムライスのように野菜そのものの味があまりしない旨い料理なら子供達も普通に食べてくれるって感じだしな、野菜の見た目とかについては、そこは各々何とかしてくれって感じだ」
「でも、朝に出すとなるとそれじゃダメだよな?」
シオンの言葉に全員が頷く。
そこなんだよなぁ。
「朝だからな、サラダの盛り合わせがちょうど良いんだよな、パンとか目玉焼きとかベーコンとかハムとか色々あるから」
朝食でもたくさんの料理が出てるからな、何かないものか。
「あ」
考えているとレティが何かを思いついたのか声を出す。
「レティ、何か思いついたのか?」
「いえ、思いついたと言いますか」
「レティ、何か思いついたのなら言った方が良いわ」
「姉様、わかった」
ルティに言われてレティは言う。
「若様、トマトを使ってトマトケチャップと言う新しい調味料ができたじゃないですか」
「ああ、そうだな」
「だから他にも調味料があるのではと思ったんです、例えば、サラダにかけて食べる調味料とか」
『あ』
レティの言葉で俺達はそれだと思った。
確かにサラダに使う調味料があってもおかしくはない。
俺達は失われたもの図鑑で調味料が載っているかを見る事にした。
最初から失われたもの図鑑を見れば良かったんじゃないのかと思うかもしれないが、過程って大事だろ?
問題の答えを言うのは簡単だけど、その答えに辿り着くためにどのような事をしたのかと説明するあれだよ。
最初から失われたもの図鑑を見る前に皆で色々と話し合うのが大事なんだよ。
「これか」
失われたもの図鑑を見ると、あるページのものが目に入るのだった。
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本日二話目の投稿です。
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