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「さて、まずは何をするべきか」
俺こと#進藤彼方__しんどうかなた__#は勇者召喚に巻き込まれて異世界に来てしまった。神様からスキルを貰い色々あって召喚した国の城から追い出されてしまった。持ち物は短剣一本と銅貨10枚。
「しなきゃいけないことはやっぱり宿の確保と仕事探しだよなぁ……」
果たして銅貨10枚で宿に泊まれるのかどうか……。
『回答。銅貨10枚で王都に泊まれる宿はありません。この王都にある宿には最低でも銀貨3枚は必要です』
考えていたら俺のスキル《図書館》のナビが答えてくれた。《図書館》さんマジ便利。
にしても《図書館》さんって呼ぶのは長いな。なまえつけていい?
『回答。マスターのご自由にどうぞ』
オッケー。じゃあミーネね。確か知恵とか芸術を司る神様にミネルヴァっていう神様がいたと思うのでそれを短くしてみた。あと堅苦しい言葉使いもやめてほしいな。
『分かりました。以後私のことはミーネとお呼びください。言葉使いに関しては努力します』
うん、ありがとう。
ミーネがいるから一人って感じはしなくて正直助かってる。もしメティスがいなかったら不安で一杯だっただろうな、神様には感謝だ。
(ミーネ、これからどうすればいいと思う?)
『検索中……検索完了。マスター、まずは冒険者ギルドにて冒険者登録を行うべきです』
(冒険者登録?)
『はい。この世界には魔物などの危険生物がいることから冒険者という職業があり、それを纏めているのが冒険者ギルドです。冒険者登録を行えば職業に冒険者が追加され、宿などでは冒険者割引を受けることが出来ます。まず王都で冒険者登録を行い、クエストを受けて報酬を獲得、そうすれば宿屋を利用することが出来ます』
おお、冒険者に冒険者ギルド、ファンタジーっぽくなってきたな。よし、まずは冒険者ギルドに行ってみよう!
(で、ミーネ。冒険者ギルドってどこに……ってうわっ!頭の中にマップが出てきた!)
『王都のマップです。赤い光点が冒険者ギルドです』
ミーネが有能すぎる。よし、取り敢えず冒険者ギルドに行ってみよう!
そうして俺は冒険者ギルドへの道を歩き出した。