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異世界世紀末勇者無頼伝説   作者: ヘルメット
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久しぶりの略奪

予告みたいな回です。お仕事忙しいため本格的な話はまた明日追加。

 炭鉱の町を去り、俺は大事なことに気がついた。略奪ってやっぱり楽しいいいいい!!!


「オラ、金目のもん寄越せ!食い物も出すに決まってんだろうが!!奴隷?いらねえ、自分で生きれねえやつは死ね!殺してしまえ!!クハハハ、グハ、ゲヒャヒャヒャ」


 俺は洞窟を中心に活動していたと思しき連中を蹂躙中だ。狩猟民族なのかなんなのかしらないが、アレクセイのところの奴らより明らかに田舎者くせえ格好してやがる。真っ先に俺にはむかったでかい奴がこいつらの親父だったようだが、俺は腰にぶら下げていたショットガンで射殺。勝てばいいんだよぉ、何使おうと、何しようとなぁ!!ゲヘヘヘヘ。


「助けて!!」


「駄目だ」


 奥から連れてこられた小娘が俺に助けてとか言ってきたが速攻却下してやった。奴隷は死ねと言ったが、町で売りさばくのも遊びとしては悪くねえ。方針変更だ、こいつら全員町に連れていくしかねえな。換金してその金で俺は豪遊してやろう。そしていちいちそれを言いに奴隷商のところに足げく通ってやろう。いい楽しみになりそうだ。


 そんなわけで俺は奴隷50名程を連れて次の町、教会都市へと足を向けた。道中虎の怪物やら、トカゲをでかくしたような怪物、もはやなんだかわからない怪物に遭遇したりしながら、そのすべてを殺して進んできた。ついでにそれらの討伐部位も金になるそうなので、面倒くせえがはぎとってきている。


「おい、貴様、俺が誰かわかるか?」


 なんとなく俺は自分の知名度があがってる気がしたのでそう聞いたのだが・・・・・・。


「貴様のような怪しい者など知るか!?名を名乗れ!!」


「なあにぃ?俺がゼロだ!!覚えておけ、この雑兵が!!!!!」


 うっかり切れて教会都市の門番を殺しちまうところだった。我慢した俺えらい。パンチは一発食らわせたが鎧が凹んだだけだ。命に別状はねえ。


「で、そのゼロさんが何の御用で?」


 痛い目を見た門番が苦しそうに聞いてくる。


「へっへっへ、奴隷を売りに来たんだよ」


 売り先を聞こうと思ったら、雑兵が大きな声で驚いて自爆したのか腹を押さえてうめく。バカだなこいつ。


「こいつらは、伝説の賞金首、バンデラス盗賊団じゃねえか!?」


 なんだそれは、こいつら田舎暮らしの平和な家族じゃねえのか?


「まあどうでもいいから売らせろよ」


「よくないです。常駐警備隊の隊長を呼ぶからお前らおとなしくしていろ」

 

 そういって腹を押さえたそいつはフラフラと駆けていった。


 俺は何か飽きてしまったので奴隷共をほったらかして教会都市をぶらつくことにした。半日程度見て歩いた結論だが、この町もゴミみてえだった。上流階級エリアとスラムエリアができていやがる。

 俺が門番に話かけてさっさと次の旅に出ようとしていたところ、小娘に腕を取られた。


「なんだぁてめえは?」


「なんだじゃないわよ!むしろ貴方こそ何よ!!」


 見覚えがない小娘にからまれるほど暇はしていない。


「消えろガキ」


「」


 絶句した小娘を置いて俺はまた外へ行こうとしたが、小娘がついに切れた。


「話くらい聞きなさいよ、バカァァァァ!!ウアアアアアアアアン」


 しかも泣いた。なんなんだよこいつはうるせえ。

 俺が心の底から面倒くせえと思っていると、雑兵と少し偉そうなやつが出てきた。


「ゼロ殿、盗賊団の捕獲ありがとうございました。そしてこの泣いてる方は隣の領地の領主のお子様です。お戻りになられたら是非ともお話をと」


 それがどうした、面倒くせえ。VIP気取るなら俺より強くなってからにしなぁ!!


「いや、そういうのいらねえんだわ」


「」


全員が沈黙したので俺は続ける。


「俺は嫌いなものがいくつかあるんだがな、偉そうな奴と四男は特に嫌いなんだよぉ!!次偉そうな奴が出てきたらぶち殺すぞ!!」



 俺は言うだけ言うと去ろうとしたのだが、またしても小娘が何か小せえ声でいいはじめた。心なしか伏し目がちな表情は頬が赤い。りんご病かなんかか?貧弱なガキだ。


「えっと、その、我が家の掟で、家の女は命を助けられた相手が未婚の男子なら、嫁入りしなくてはいけないというのがあって、その、ゼロは未婚なの?」


 考えて見れば俺に配偶者は愚か、女とかいた覚えがねえ。なぜかヒャッハー共とかハゲ共、モヒカン共には懐かれるんだがなあ?まあ足手まといだろうし、いらねえ。そもそも面倒くせえ。


「俺は孤独の星の下に生まれ落ちたんだ。愛も情も俺にはねえ!よって嫁もいらねえぞクソが!!」


 なおも小娘は食い下がろうとしていたが、俺はほったらかしにして次の町を目指すのだった。




バンデラスの日記


 盗賊稼業も早20余年、でかい仕事も終えたことだしこれを機に足を洗い、義賊にでも転身しようか。思えばひどいこともいっぱいしてきた。俺も歳だし、手下共にも少しはいい思いをさせてやりてえしな。そうだ、明日は取引が終わったら宴会でもしよう。・・・・・・記録はここで終わっている。




※ちょこっとキャラ紹介



ゼロさん・・・・・・今回久しぶりに略奪をした相手は世間一般では極悪非道の盗賊団。客観的には悪党を倒し、司法に委ね、なおかつ囚われの人々を解放した英雄として勘違いされる。 


バンデラス・・・・・・ゼロさんにしめられた盗賊団のボス。ショットガンでやられてしまうくらいなので、普通の人間。更正する兆しがあったが、ゼロさんは容赦なくぶち殺した。


バンデラスの息子と手下達・・・・・・即効でバンデラスがやられたので士気が激減。ただの烏合の衆になる。ゼロさんにかたっぱしから半殺しにされて教会都市に奴隷として売られる。


小娘・・・・・・ゼロさん視点ではただの小娘。ちゃんとした出番は次回から。名前はまだない(オイ)

ヒロイン登場フラグ。

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