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おねショタ好きな俺は転生したら異世界生活を楽しみたい!  作者: 井伊 澄洲
おねショタ好きな俺が転生したらエロフに騙された!
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0586 秘密の小部屋

 確かに俺の言った金額は途方もない物だったが、俺はごく普通にうなずいて返事をした。


「ええ、そうですね」


俺がどうという事もない感じでそう言うと、グレゴールさんは額に手を当てながら俺に尋ねる。


「それは一体どういう仕事だったのですか?」


あの仕事は国家間に関する案件だ。

おいそれと言う訳にもいかない。


「いえ、それを言うのはちょっと・・・」

「しかし、シノブさんはその内容を御存知な訳ですね?」

「はい、そうです」

「その集団の名称は?」


名前を言ったら調べられて仕事の内容がばれてしまうだろう。

そう考えると「雲の旅団」の名前を出す訳にもいかない。


「それもちょっと・・・」


俺が言い渋っていると、グレゴールさんは懇願するように話す。


「我々を信用してお話していただく訳には参りませんか?

まさかシノブさんが犯罪に関わっているとも思えませんし・・・」


そのグレゴールさんの話を聞いて俺は考えた。

犯罪?

戦争は犯罪だろうか?

これは中々難しい問題だ。

いや、仮に犯罪でなかったにしろ、むしろ犯罪の方がましなのではないだろうか?

そう俺は考えて、かろうじて内容の一部を漠然と説明した。


「犯罪・・・ではないかも知れませんが・・・犯罪より悪いかも知れません・・・」


そう言って俺が黙ってしまうと、二人も顔を見合わせて考え込んだ。

そしてしばらくすると、グレゴールさんが再び話し始める。


「承知しました。

皆さん、こちらへ来ていただけませんか?」

「では私はここで遠慮させていただきますわ」


そう言って退室しようとするアレクシアさんをグレゴールさんが引き止める。


「いや、君も一緒に聞いた方が良い。

例の件があるからね。

しかしもちろん覚悟はしてくれ」

「承知しました」


例の件ってなんだろう?

二人は何だかこれ以上にないほどに緊張している様子だ。

どうやらただならぬ覚悟をしているらしい。


 俺たちは組合長室の中にある扉から隣室へと招かれた。

そこは12畳ほどのガランとした部屋で、細長いテーブルと椅子以外は何もない簡素な部屋だ。

しかもえらく頑丈そうな作りで、驚いた事に壁などはミスリル銀で出来ている。

中に入った俺たちにグレゴールさんが話しかける。


「ああ、護衛であるゴウライ君とハヤテ君は、むしろこの部屋の外で見張っていただいた方が良いでしょう。

誰もこの部屋に近づいたりしないように」

「わかりました、豪雷、疾風、この部屋の外で誰も近づかないように見張っていてくれ」

「承知しました」


二人が部屋の外で見張り、俺とエレノア、ミルキィが、グレゴールさん、アレクシアさんと部屋の中で机越しに向かい合う。


「さて、まずは皆さん、お座りください」

「はい」


俺たちはグレゴールさんに促されてそこに座る。


「この部屋は完全な密室で出入り口は今入った場所だけです。

人間はもちろんの事、虫型のタロスなども入れません。

ま、そもそも隣の組合長室にも入れませんがね。

またこの部屋の周囲には完全な空気の遮断構造があり、盗聴なども不可能です。

一応、皆さんでもそれを確認してください」


グレゴールさんに説明をされて、俺とエレノアは探知魔法などで周囲を探る。

確かにグレゴールさんの説明どおり、この部屋には何もないし、盗聴も不可能なようだ。


「はい、確かに」


俺とエレノアがうなずくと、グレゴールさんが話し始める。


「ここは国家機密水準を話す特別な部屋で、他に一切話が漏れる事はありません。

実際に組合が関わる国家間の秘密条約や、国の存亡に関わる話などを聞く場合にここを使用するのです。

そして私たちはここで聞いた話を一切口外しない事を組合の信用にかけて誓います。

それが例え犯罪に関する事であってでもです。

仮にこれからシノブさんが犯罪に触れる事を私たちに話したとしても、いえ、実際に犯罪を犯していたとしても、それを咎める事はいたしませんし、誰にも話しません。

ちなみにアレクシアが今回ここに同室したのは、実はまだ内密ですが、彼女は今後設立予定のうちの組合の大アンジュ支部の支部長になる事が内定しているからです。

ですからシノブさんに関わる重大な話となれば、知っておいた方が良いですからね」


それを聞いて俺の方が驚いた。


「えっ?アレクシアさんがうちの領地の組合支部長になるのですか?」

「はい、そうです。

やはり新興貴族の領地に支部を作るとなると、その領主や上層部と顔見知りの方が色々と都合が良いですからね。

それに彼女は信用もおけますし、白銀等級シルバークラスになりましたから、支部長になっても何も問題はありません。

そのような理由でアレクシアが大アンジュ支部長に内定しておりますが、どうかこの事はまだ内密に」

「はい、わかりました」


確かにうちの領地に出来る組合支部の支部長がアレクシアさんになるなら俺も安心だ!

今回の相談の件とは関係はないが、俺は安心をした。


「そんな訳でどうか私たちを信用して事のあらましを話していただけませんか?」


グレゴールさんの話にアレクシアさんもうなずいて話す。


「ええ、金貨10万枚単位の動きがあった事となると、確かに国家水準の話です。

その話が起こった場所周辺にも影響があったでしょうし、我々もすでに何らかの形でその話を間接的に知っている可能性が高いと思います」


確かにそうだ。

金貨10万枚と言えば、令和換算で約100億円のはずだ。

つまり金貨50万枚なら500億円だ。

確か江戸時代の徳川幕府の年間予算が大体500億から700億円ほどと聞いた事がある。

21世紀でも小国なら国家予算が100億円程度の国はあるはずだ。

そう考えればこれは間違いなく、アースフィアの世界情勢が動く単位の金だろう。

それにあれほどの規模の話で、あの伯爵領は領主が変更になったほどなのだし、アースフィア広域総合組合の行動範囲はアムダール帝国に限定せず、全世界規模なのだ。

しかもここはそれを全て束ねる総本部なのだ。

その辺の話をこの二人が知っている可能性は高い。

ここはやはり包み隠さず話して相談をしてみるべきか?

しかし俺は念を入れて聞いてみた。


「あの・・・今、誰にも話さないとおっしゃいましたが、それはどこかの国に聞かれてでもですか?」

「はい、そうです」

「例えどこかの国王や皇帝陛下、魔法協会の協会長に直接問いただされても?」


俺がそう質問をすると、グレゴールさんは困ったような表情で答える。


「やはりそのレベルの話なのですか?」

「はい、多分・・・」


そりゃ他国の伯爵領を一つ壊滅させたような話なんだからね。

しかも今の俺はアムダール帝国の貴族なんだ。

迂闊には話せないよ。

俺が力なくそう答えると、グレゴールさんは覚悟を決めたように大きく息を吸って答える。


「はい、誓ってこれから伺う話を他に漏らす事はいたしません!

例え相手がどこの国や組織の代表であってもです。

アレクシアもそれで良いな?」

「はい、私も決してここにいる人間以外に話さない事は誓います」


そう言った二人を見た後で、俺はエレノアとミルキィと顔を見合わせる。


「ええ、この御二人を信用しましょう」

「私も全てを御主人様にお任せします」


俺もその二人の言葉に無言でうなずいた。

そしてこの二人を信用して全てを話す事にした。


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