覚書/倍速・早送り・ネタバレについて
評論家・岡田斗司夫先生の「【UG# 447】2022/7/3 #447 『映画を早送りで観る人たち』徹底解説 コンテンツ消費に覚悟が求められた時代」をYouTubeで視聴。『映画を早送りで観る人たち』という書籍があるらしく、それに対する論評と、視聴者へのアンケートという形で番組は進められ、――映画やテレビだけの時代とは異なり、ネットが発達して来た現在、ネットフリックスやAmazonで、膨大なコンテンツが閲覧できる時代になり、周囲と話しを合わせるため、コスパのいい視聴・読書の方法というものを、自然と身に着けるようになってきたというお話です。
実を言うと、早送り、ネタバレ読みは私もやってます。これは小説投稿をしたときに、下読さんの負担を減らす「梗概」と同じ効果があり、あちらの人に言わせれば、これを経て感動が薄れてしまう程度なら、読むに値しない作品とのことです。
ネットフリックスのダークファンタジー群像劇『ゲームオブスローンズ』は、デナーリス女王を追えば足りる話でした。皆に愛される彼女は、救世主と虐殺者を兼ねる漫画版『風の谷のナウシカ』のノリ。
アニメ『名探偵コナン』は複数いるヒロイン達のうち、第四期登場ながら、コナンと境遇を同じくし最も彼を理解する「ワトソン役」灰原哀登場回だけ追えば良いかなあと思いつつ、ついつい他のエピソドも観てしまいます。ただ、スタッフ側が見せたいはずの、アクション、イチャイチャは飛ばす。――コナンは判り易いのですが、ミステリ小説だと、ヒントが隠れているのが判りづらく、飛ばせません。
さて本題――
『ヴァイオレット・エバーガーデン』シリーズは全部視ました。問題は、視聴後、とある方のブログを拝見した際、「物語を見る限り、ヴァイオレットと少佐は結婚していない可能性がある」というブロガーさんの指摘があったことです。
――物語の終わりで、少佐の寝室ベッドに彼女が並んで座り、会社に残った仕事をすべて片付けてから少佐の待つ島に戻った。ドール退職後に島の郵便局に再就職して、人気者になった。――ここまで台詞にあって、なお結婚していないと言い張るのは、ブロガーさんはアレな人なのか? そうではありません。
文学系の人はここまで書くと、ああそうかとなるのですが、(お役所を含めた)法律系・研究職の人は、明確な言質をとらないと、結論を受け入れられないのです。――個人的な体験から言うと、川端康成を愛する文学畑の上司の下で、レポートを書いて提出すると前者のように書かないと、「おまえの文章はくどい」となり、県庁のお偉いさんから天下った上司に提出すると、「類例・引用が足りない」となりました。
今の時代は必要によって、倍速にしたり、低速・繰り返しをしたりという切り替えが求められているのでしょうね。
ノート20240718




