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アフェクト・ブレイカー ―感情が力になる世界で、たった一秒の能力を持つ少年の物語―  作者: paguzon
未来救出編

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38/48

第38話 1秒の蓄積

ここまで読んでいただきありがとうございます。


第37話で第七隔離坑道へ突入し、それぞれが別の道へ進みました。

第38話では、その先で始まる悠牙の戦いを描いていきます。


正面からぶつかる強さと、止まらない勢い。

悠牙らしい戦闘をしっかり出せるように書きました。


ぜひ最後までお楽しみください。

 右の通路へ踏み込んだ瞬間から、九条悠牙の足取りに迷いはなかった。


 第七隔離坑道の分岐を抜けた先は、さっきまでの圧迫感が嘘みたいに広かった。

通路というより、岩を無理やり抉って広間にしたような空間だ。天井は高く、壁面は荒い。

崩れた岩が足元に散らばり、踏み込むたびに小さく擦れる音が鳴る。

そのくせ、奥の暗がりだけがやけに深い。

広いのに、逃げ場がない。

そういう場所だった。


 悠牙は歩きながら、ほんの少しだけ口元を歪めた。


「……分かりやすく、やり合えって感じだな」


 誰に聞かせるでもない独り言だった。


 答える声はない。


 だが、返事の代わりみたいに、右手側の岩壁が鈍く軋んだ。


 悠牙の視線がそちらへ流れる。


 次の瞬間、壁際に転がっていた拳大の岩塊が、音もなく宙へ浮いた。


「はっ」


 思わず鼻で笑う。


「そう来るかよ」


 浮いた岩は一つではない。二つ、三つと続き、気づけば広間の半ばで静かに滞空していた。まるで最初からそこに並ぶ運命だったみたいに、

ぴたりと高さを揃えている。


 その奥、崩れた岩陰からひとりの男が姿を現す。


 大柄だった。


 ただ太いのではない。

積み上げた体重をそのまま骨と筋肉に変えたような、重心の低い体つき。

肩幅が広く、首が短い。

無駄な飾りのない黒い戦闘服の上からでも、その身体がただ者ではないと分かる。

坊主頭で、目つきは鋭いというより鈍い。獣というより、岩そのものが人の形を取ったような印象だった。


 男は歩幅の小さい歩き方で一歩前へ出ると、浮かんだ岩塊の列を背にして止まった。


「……ザイドだ」


 低い声だった。


 広い空間に響いたのに、不思議と散らばらない。重さだけが、そのまま残る。


「お前をここから先は、通さない」


 名乗りも、言葉も、それだけだった。


 だが十分だった。


 悠牙は肩を鳴らしながら、男――ザイドを正面から見返す。


「親切にどうも」


 口調は軽い。


 けれど、目は笑っていなかった。


「そういうの、嫌いじゃねぇよ。分かりやすい方が楽でいい」


 ザイドは答えない。


 ただ、軽く右手を上げる。


 その動きに合わせて、宙に浮いた岩塊が一斉に悠牙へ向いた。


 悠牙はそれを見た瞬間に踏み込んでいた。


 間合いの外から様子を見る気はなかった。相手が何をしてくるにせよ、近づかなければ始まらない。考えるより先に身体が前へ出る。そういう戦い方を、悠牙は何度も自分のものにしてきた。


 だが、その踏み込みに合わせるように、岩塊が弾けるように飛ぶ。


 速い。


 ただ投げつけられた速度じゃない。空気を裂く音が、一瞬遅れて耳に届く。


 悠牙は身をひねり、最初の一つを肩先で外す。

二つ目を腕で払い、三つ目を踏み越えるように前へ出る。頬の横を掠めた岩が後方の壁へぶつかり、鈍い破砕音を立てた。


「へぇ」


 距離を詰めながら、悠牙は笑う。


「ただの飛び道具じゃねぇみたいだな」


 岩が飛ぶ軌道に迷いがない。投げているというより、置くべき場所へ運んでいる感じに近い。

逃げ道を狭め、身体を誘導し、踏み込みそのものを削ってくる。


 ザイドは表情を変えず、左足をわずかに引いた。


 その瞬間、悠牙の進路上にあった地面から岩の板がせり上がる。


 壁だ。


 咄嗟に足を止めるより先に、悠牙はそのまま拳を振り抜いていた。


 鈍い衝撃。


 岩の板は中央からひび割れ、次の瞬間には粉を散らしながら砕ける。

 拳の向こうに立つザイドが初めてわずかに目を細めた。


「硬ぇな」


 悠牙は砕け散った岩の破片を踏み越える。


「でも、止まるほどじゃねぇ」


 そこでようやくザイドが動いた。


 半歩だけ、右へずれる。


 同時に足元の岩片が一斉に浮き、悠牙の足首目がけて飛ぶ。


 悠牙は跳ねるように前へ出て、それを踏み潰した。砕けた石が散る。だがその着地を狙うように、今度は背後から太い岩柱が横薙ぎに迫る。


「っ……!」


 反応は間に合った。腕で受ける。


 重い。


 思った以上に重かった。


 身体ごと数メートル押し流され、靴底が岩肌を削る。けれど悠牙は倒れない。

 押されながらも足を踏ん張り、最後は身体を捻って衝撃を逃がした。


 砕けた石の粉が、ゆっくりと落ちる。


 広間の中央から少し外れた場所で止まった悠牙は、腕を一度だけ振って感触を確かめた。


 痺れている。


 だが折れてはいない。


 視線を上げると、ザイドはもう次の岩を引き寄せていた。崩れた壁面から、床に散った破片から、とにかくこの空間にあるものを片端から戦力に変えていく。

 その動きには派手さがない。

だからこそ厄介だった。荒々しく振り回すのではなく、必要なものだけを必要な位置へ動かしてくる。


「近づく前に潰す気か」


 悠牙は息を整えながら言う。


「そりゃ、そうするよな」


 ザイドはようやく口を開いた。


「お前は、近いほど強い」


 低く、感情のない声だった。


「なら近づかせなければ、それでいい」


 悠牙は小さく笑う。


「素直で助かるわ」


 そう言いながら、左手首に触れる。


 ブレスレット状の装置――モジュールが、乾いた電子音とともに起動した。


 淡い赤い光が手首を一周し、その光が血管をなぞるように腕へ走る。肌の下を赤い線が這い、拳、前腕、肘のあたりで一瞬だけ脈打った。


 ザイドの目が、ほんの少しだけそこへ向く。


「……それが、お前のモジュールというやつか」


 悠牙は拳を握り直す。


 赤い紋様が、皮膚の下でかすかに明滅する。


「こっちの方が、乗りやすいんだよ」


 次の瞬間、悠牙は再び踏み込んだ。


 さっきより速い。


 真っ直ぐに見えて、途中で少しだけ沈み込むような踏み込みだった。

 ザイドはすぐに地面を持ち上げる。

だが、悠牙はせり上がる岩盤の手前で一度だけ体重を切り替え、その斜面を踏み台みたいに蹴った。


 距離が、一気に詰まる。


「……っ」


 ザイドの前腕に、悠牙の拳が突き刺さる。


 硬い。

肉を殴った手応えじゃない。ザイドの腕には、いつの間にか薄い岩の層が巻きついていた。

 皮膚の上に鎧を纏ったみたいに、腕全体を覆っている。


 だが、砕けないわけじゃない。


 ひびが入る。


 小さく。


 けれど確実に。


 悠牙はそこで止まらない。返す拳、踏み込み、さらにもう一発。打撃のたびに手首のリングが赤く脈打ち、それに呼応するように最初は腕だけだった紋様が肩へと広がっていく。


「……効いてるじゃねぇか」


 悠牙が口元を上げる。


 ザイドは受けながら後ろへ引かない。代わりに背後の岩塊をまとめて引き寄せ、肩口と脇腹へ重ねていく。岩の鎧が厚くなる。


 次の打撃は、その岩ごと受けた。


 衝撃で岩が砕ける。


 だが、その砕けた欠片が地面へ落ちるより早く、別の岩がザイドの背へ吸い寄せられる。


「面倒くせぇな!」


 悠牙が言う。


「殴っても殴っても増えるじゃねぇか!」


「減っている」


 ザイドが初めて、ほんの少しだけ声を強くした。


「だから足しているだけだ」


 その言葉と同時に、悠牙の足元から岩の杭が突き上がる。


 反応は間に合ったが、完全には避け切れない。

 脛を掠めた衝撃が体勢を揺らし、その隙にザイドの右腕が横から振り抜かれる。

そこにも岩の塊が幾重にも纏わりついていて、拳というより鈍器だった。


 受ければ終わる。


 悠牙は咄嗟に身体を沈め、そのまま懐へ飛び込む。


 岩の拳が頭上を通り過ぎ、後方の壁を抉った。砕けた岩の破片が背中へ降りかかる。だが、距離は詰まった。


「そこだろ!」


 低い位置からの打ち上げるような拳が、ザイドの腹へめり込む。


 鈍い音。


 岩の鎧に、今度ははっきりと亀裂が走る。


 ザイドの身体がわずかに浮いた。


 その瞬間、悠牙の左腕にも赤い紋様が広がった。

 薄かった線が濃くなり、肩口を越えて胸元へ伸びていく。

 まるで殴るたびに熱が通り道を作っているようだった。


 ザイドは空中で姿勢を崩さない。

 むしろ、その浮いた身体を利用するように背後の岩を引き寄せ、自分の背へ叩きつける。無理やり重さを得て着地を安定させ、そのまま悠牙の間合いの中で地面を持ち上げた。


 足元が隆起する。


 悠牙は舌打ちと同時に踏み切った。上へ逃がされる。地面そのものを押し上げられたせいで、身体が浮いた。


 まずい、と思った瞬間には、無数の石片が下から突き上がってくる。


 避け切れない。


 腕で顔を庇い、肩と脇腹に二、三発受ける。

 鋭い痛みが走る。だが、悠牙は空中で膝を抱え込むように体勢を変え、落ち際に壁を蹴って無理やり横へ抜けた。


 着地と同時に、口の端から浅く息が漏れる。


「……っ、くそだりぃなぁ」


 痛みはある。


 だが身体はまだ動く。


 それで十分だった。


 ザイドは追撃を急がない。岩を引き寄せ、また鎧を厚くする。胸、肩、腕、脛。必要なところに必要なぶんだけ載せていく。

 その戦い方は無駄がなく、徹底していた。


「いい防御だな」


 悠牙は荒く息をしながら言う。


「そういうの、嫌いじゃねぇよ」


 ザイドは答えない。


 答える代わりに、床に散らばっていた岩片が再び浮く。


 数が増えている。


 さっきより多い。


 その一つ一つは大きくない。けれど、それが厄介なのは分かる。避けても、弾いても、次が来る。そういう種類の数だ。


 悠牙は一度だけ首を左右に振る。


 そして、自分の腕に走る赤い紋様へ視線を落とした。


 最初は手首の近くだけだった線が、今は両肩のあたりまで伸びている。淡く脈打つ光は、さっきよりはっきりしていた。


「……いい感じに乗ってきたな」


 独り言のように言う。


 ザイドがわずかに目を細める。


「強くなるほど、動きは単純になる」


「言ってろ」


 悠牙は笑った。


「単純で悪いか」


 次の瞬間、ザイドの周囲に浮かんだ石片が一斉に走る。


 正面、左右、上。


 さっきまでより明らかに速い。


 だが悠牙は、今度は真正面から突っ込んだ。


 避ける数を減らし、弾く数を増やす。肩で受ける。腕で払う。頬を掠めた一撃で皮膚が切れたが、止まらない。むしろ速度は上がる。


 ザイドが前に壁を作る。


 悠牙はそれを殴り砕く。


 砕いた先に、さらに岩。


 もう一発。


 さらにもう一発。


 拳が重なるたび、赤い紋様が濃くなる。腕から胸へ、胸から首筋へと広がり、脈動が目に見えて強くなっていく。


 ザイドはその連撃をまともに受けず、少しずつ角度を変えながら流そうとする。

 岩鎧も厚い。普通の相手なら、それで十分止まる。


 だが悠牙は止まらない。


「まだだろ」


 一発。


「まだ足りねぇ」


 二発、三発。


「もっと来いよ」


 ザイドの腕に巻かれた岩が砕ける。


 肩の鎧も割れる。


 初めて、ザイドの表情にわずかな険しさが走った。


 だが、その瞬間にザイドは後方の壁をまとめて引き剥がすようにして、大きな岩塊を三つ、悠牙との間へ滑り込ませた。壁ではなく、重い扉みたいに。


 悠牙はその一枚目を拳で砕き、二枚目を体当たりで崩し、三枚目を踏み台にして跳ぶ。


 頭上から叩き込むような拳。


 ザイドは両腕を交差させて受けた。


 その腕ごと、岩が砕けた。


 衝撃でザイドの膝がわずかに沈む。


「通ったな」


 悠牙が笑う。


 ザイドは初めて一歩だけ下がった。


 たったそれだけの後退だったが、悠牙にとっては十分だった。


「いいねえ」


 口元を吊り上げる。


「ようやくだ」


 手首のリングが、これまでより強く赤く発光する。


 同時に、悠牙の胸元まで広がっていた紋様が一気に背中へ走った。赤い線が熱を持ったみたいに脈打ち、身体の輪郭が一段はっきりする。


 ザイドもそれを見た。


「……威力が増幅しているのか」


「分かりやすいだろ」


 悠牙は拳を握る。


「殴れば殴るほど、馴染むんだよ」


 ザイドはそれ以上何も言わず、両手を大きく開いた。


 広間の床に散っていた岩片が一斉に浮く。壁際の大きな岩も、砕けた鎧の残骸も、全部だ。それらが渦を巻くようにザイドの周囲へ集まり、今度は鎧ではなく、巨大な塊として両腕へ集中していく。


 拳だ。


 岩で作った、巨大な拳。


「来い」


 初めて、ザイドがはっきりと言った。


 挑発でも怒声でもない。ただ、受け止める覚悟をそのまま言葉にした声だった。


 悠牙は笑う。


「言われなくても!」


 踏み込む。


 地面が砕ける。


 ザイドも同時に前へ出る。


 岩の拳が振り下ろされる。まともに受ければ潰れる一撃だった。


 悠牙は真正面から突っ込む。


 避けない。


 ギリギリのところで身体を沈め、振り下ろされる拳の内側へ潜り込む。頭上を通った岩塊が風圧だけで髪を揺らし、肩へ小さな破片が食い込んだ。だが止まらない。


 懐に入った。


「――もらった!」


 最初の一撃が、ザイドの肋へ叩き込まれる。


 鈍い音。


 二撃目が腹。


 三撃目が胸。


 四撃目、五撃目、六撃目。


 拳が止まらない。


 赤い紋様が脈打つたびに、一発ごとの重さが目に見えて増していく。

 ザイドの身体を覆っていた岩が剥がれ、砕け、飛び散る。背後の岩片が追いついて補おうとするが、その前にまた砕かれる。


 悠牙はもう笑っていなかった。


 目だけが、真っ直ぐザイドを捉えている。


「硬ぇなら」


 一撃。


「砕けるまで」


 さらに一撃。


「殴るだけだろ!」


 最後の一発が、真正面から突き刺さる。


 拳へ、全身の赤い紋様が一瞬で収束した。


 それまで身体じゅうに散っていた光が、一本の線になって右腕へ集まり、拳の表面で弾ける。


 轟音。


 ザイドの胸を覆っていた岩が、鎧ごと爆ぜた。


 衝撃が背後へ抜ける。巨体が浮き、数メートル先の岩壁へ叩きつけられる。壁面がひび割れ、砕けた岩が滝みたいに崩れ落ちた。


 しばらく、広間に細かい石の落ちる音だけが残る。


 悠牙はその場で大きく息を吐いた。


 肩で呼吸をしながらも、足は前へ出る。


 崩れた岩の向こう、ザイドは膝をついたまま頭を垂れていた。まだ完全には倒れていない。だが立ち上がるだけの力は、もう残っていないのが見て取れた。


 悠牙は少しだけ首を鳴らす。


「……思ったよりやるじゃねぇか」


 素直な言葉だった。


「五影ってやつらより上ってのは、伊達じゃなかったな」


 ザイドは顔を上げる。


 血が口の端から流れている。胸元は砕けた岩と一緒に赤く染まり、呼吸も重い。それでも目だけは死んでいなかった。


「……お前もな」


 低く掠れた声でそう返す。


 悠牙はその返答に、ほんの少しだけ口元を上げる。


「当然だろ」


 それ以上、言葉はなかった。


 勝負はついている。


 ザイドはもう立てない。悠牙も無傷じゃない。腕は痺れ、肩は重い。頬の傷から流れた血が顎の先で乾きかけている。だが、身体の奥に残る熱だけはまだ消えていなかった。


 手首のリングの光がゆっくりと落ち着いていく。


 全身に広がっていた赤い紋様も、脈打つ速度を失いながら少しずつ薄れていく。戦闘の熱だけが、まだ皮膚の下に残っているようだった。


「……よぉ、相棒」


 悠牙は小さく呟く。


「いい仕事したじゃねぇか」


 誰に聞かせるでもない独り言だった。


 そこで初めて、別の方向から重い破砕音が響いた。


 悠牙が顔を上げる。


 広間の向こう、分かれた通路のさらに先。壁越しに、鈍い衝撃が何度か伝わってくる。岩が砕ける音とは違う。もっと鋭く、切り裂くような連続音だった。


 レンの方角だ。


 悠牙は口元を拭うように手の甲を当てる。


「……始まってるな」


 ザイドは何も言わない。


 言う必要もない。


 悠牙は一度だけザイドを見下ろし、それから背を向けた。


「そこで寝てろ」


 投げるように言う。


「起きたら、また相手してやる」


 その言い方に虚勢はない。事実として言っているだけだ。


 ザイドは答えず、ただ壁にもたれたまま荒い呼吸を繰り返していた。


 悠牙は通路の先へ視線を向ける。


 頬の傷が熱を持っている。腕も重い。だが足はまだ動く。動く以上、止まる理由はない。


「まぁ、あいつなら大丈夫だろ」


「ヘラヘラしてっけど、実力は確かだ」


 小さく笑って、足を踏み出す。


 広間を抜け、砕けた岩を踏み越え、奥へと進む。周囲からは、金属を打ち鳴らしたような甲高い音と、何かを抉り取るような衝撃が断続的に響いてきた。


 レンの戦いは、もう始まっている。


 悠牙はその音を追うように、わずかに目を細めた。


「……派手にやってんな」


 呆れ半分、楽しさ半分の声だった。


 周囲で、再び鋭い衝撃が走る。


 次の瞬間、レンの低い声が、岩壁越しにかすかに届いた気がした。


次回

第39話 1秒の武装

第38話を読んでいただきありがとうございます。


今回は悠牙の戦闘回ということで、力と勢いだけではなく、悠牙が“殴り続けるほど強くなっていく”こと、そしてその強さが見た目にも伝わるよう意識して描きました。

ザイドもただ押されるだけの相手ではなく、しっかりと受け止める強さを持たせたかったので、真正面からぶつかる戦闘として楽しんでいただけていたら嬉しいです。


そしてラストでは、次の戦いへと流れが繋がりました。

次話はレンの戦闘に入っていきます。悠牙とはまた違った戦い方になるので、そこも楽しみにしていただければと思います。


面白い、続きが気になると思っていただけたら、ブックマークや評価で応援していただけると励みになります。

引き続き『アフェクトブレイカー』をよろしくお願いいたします。

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