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035話 リンカの決意

(おはようございます、カナタ、カレン)


(おはよう、クロノ、カレン)


(おはよう、クロノ、カナタ)


 エスティライド生活27日目の朝だ。


 朝のお稽古を始める。2回戦で終了し、VIT、DEXが2ずつ上昇した。


 今日は、火と闇と光の精霊石ゲットと、エリザのセカンドジョブ取得、ポルトフィーノで、盗賊と違法奴隷商人逮捕の報酬の受け取り、リナリアさんに魔導具の返却だな。


 さて、朝風呂に行くとしますか。


(カレン様、お願いがございます)


(リンカ、どうしたの急に、改まって、しかも念話で)


(お二人には聞かれたくない内容なので)


(そうなの、それでお願いって何なの?)


(カナタ様にお情けを頂きたいのです)


(お情けって、抱いて欲しいって事よね)


(はい、私あんな事が有って、男の人が怖くなってたんです。でも、カナタ様といると、心がぽかぽかするんです。これって好きなんだって思いました。でも、カナタ様には、カレン様がいて…)


(いいわよ)


(え、いいんですか?でも、カナタ様はどう思われているか…)


(カナタもリンカの事好きよ、リンカだけじゃなくて、カナメもエリザも好きだと思うわ。それでも私はいいと思ってるの。女の4人や5人愛せない、つまらない男になって欲しくないの)


(カレン様、ありがとうございます)


(じゃあ、夜の訓練が終わった後、部屋に分身残して、私たちの部屋にいらっしゃい)


(はい、分かりました)


 僕は、そんな話し合いがあったとは、つゆ知らず、分裂でも魔力温泉水の効果が、重複して得られないか、実験していた。とりあえず、5分裂して飲んでみる。ステータスに変化は無い、4分裂もダメ、3分裂もダメ、分裂はダメか、と思っていたら、2分裂でステータスがアップした。残りの21体も魔力温泉水を飲む、合計INTが220上昇した。


 お風呂から上がったので、みんなで大食堂に向かう。なんだかリンカが恥ずかしそうな顔をしているように思えた。そんな事は気にせずに、次々と、好きな料理を盛っていく、席に着き、みんなでご飯を食べ始める。料理も食べ終わり、デザートの時間だ。デザートは元の17倍になっていた。しかし、甘党三人にかかれば、大した量ではない。また、すべて食べ尽くし、デザートコーナーを壊滅させた。


 食事が終わったら、精霊石巡りだ。まずは、ティグスタット村南の、火山の火口だ。テレポーテーションで転移してくる。狙い通り、2個の火結晶の精霊石が、あった。リンカとエリザがそれを口にする。火の魔力が。細胞の一つ一つに染み渡り、やがてなじんでいく。2人とも感動していた。


 そして、いつもの様に、サラマンダーが近づいてくる。何故か、リンカにやらせた方がいいと思い、リンカに、魔法を使わせる。


「星々の光を灯す炎よ、地獄の業火と成りて愚かなるものを焼き払え!!」

「ブレイズインフェルノ!!」


 空に光が広がり、サラマンダーは消滅した。


 次は、ランスフォード迷宮だ。30階層へ転移する。そこから、ボス部屋前に、転移する。ボス部屋に突入すると、リッチキングがいた。ライトボールで消えてもらいます。宝箱と転移石が現れました。宝箱の中身は、身代わりの人形と狙いの、闇結晶の精霊石が2つだった。リンカとエリザがそれを飲み込む、闇の魔力が、体中に駆け巡り、細胞一つ一つになじんでいった。


 次は光結晶の精霊石と行きたい所だが、先にポルトフィーノへ行って報酬を受け取る事にする。ギルドに行き、ポルトフィーノ宛の配達依頼を物色する。その間に、エリザは、大魔導士のジョブに就いていた。ギルドマスターを呼んでもらい、エリザのSSランク昇格を打診する。


「御主らが言うんじゃから、実力は間違いないんじゃろう。儂からの推薦と言う事で、昇格させよう」


 2階の部屋で、ギルドカードの更新を行い、エリザもSSランクとなった。


 物色しておいた、ポルトフィーノ宛の配達依頼、15件を受注し、ポルトフィーノへと転移した。分散して配達依頼をこなそうと言う事で、2班に分かれた。僕とリンカの1班、カレン、カナメ、エリザの2班に分かれた。はぐれないように、リンカの手をつなぎながら、配達依頼をこなしていく、当然、2人なのでこちらが先に終わり、ギルドに着いた。


 待ったいる時間がもったいないので、報酬を受け取る事にした。


「配達依頼完了の確認と、昨日の盗賊と違法奴隷商の件の、報酬出てますか?」

 依頼完了証明とギルドカードを渡す。


「ではまず、配達依頼の報酬が3件で63金貨です。それで、盗賊と違法奴隷商の件の、報酬なんですが、現金が、まず、盗賊団リーダーが10白金貨、サブリーダーが7白金貨と50金貨、メンバーが、一人当たり5白金貨×19人で95白金貨、違法奴隷商人が10白金貨、その部下達が、一人当たり5白金貨×5人で25白金貨、合計で148,130,000ガルです。それと、現金とは別に、奴隷商人の邸宅を、譲り受ける事となっています」


「は、今なんとおっしゃいましたか?」


「はい、現金とは別に、奴隷商人の邸宅を、譲り受ける事となっています。何でも、姫様からの指示だそうです。奴隷商館と、今回の犯罪奴隷と、残っていた奴隷は、別の奴隷商人が購入するそうです、何でも2号店にするそうです」


「それで、余った、奴隷商の邸宅が僕らに回って来たと。断ると言う選択肢は無いんですよね、素直に受け取ります」


「それから、証拠に使った魔導具が返却されております」

 24金貨を渡し、ギルドカードと1閃貨、49白金貨、魔導具を受け取る。


 他の面々も、換金を終えたようだ。

 リンカは63金貨、3人が合計189金貨受け取っていた。


「カナタどうしたの、なんか顔色悪いけど?」


「ミリィに別荘押し付けられた」


「別荘?」


「奴隷商人の家をくれるそうだ」


「いいんじゃない、リゾート地に別荘なんて」


「そうですよ、貴族の方でもなかなか持っていないですよ」


「ミリィだからな、あきらめるか」


 王都宛の配達依頼を選んで、受付をする。王都に転移し、配達依頼をこなす。僕たち、4人は、252金貨、リンカは63金貨受け取った。


 ちょうど、お昼になったので、大食堂へ向かう。みんな好きな料理を取って、席に着く、食事を終え、デザートタイムだ。デザートは元の18倍になっている。しかし、まだ、カナメには余裕があるようで、3人でデザートコーナーを、壊滅させた。


 食事が済んだので、リナリアさんに、魔導具を返しにいくとする。


「すみません、リナリアさんいらっしゃいますか。カナタが来たと伝えて欲しいのですが?」

 ギルドカードを見せながら言う。


「カナタさんね、来たら通すように言われてるわ、どうぞ、入ってください」


 前にも来たリナリアさんの研究室に歩いていく。

コンコン、扉をノックする。

「リナリアさん、カナタです、いらっしゃいますか?」


「はーい、カナタ、久しぶりね」


「お久しぶりです。姫様の件ありがとうございました。それで、返し忘れていた魔導具、返しに来たんですが」

探索と撮影、録音、送信の魔導具を返す。


「ありがとう、カナタ、受信機は騎士団から返してもらってるわ。それでね、面白い魔導具が手に入ったの、貸与のリングって言って、自分の持ってるスキルを他人に貸す事が出来るの。借りた人は、スキルがそのまま使えるから、スキルを返し終わった後にも、スキルを覚えたままでいる事が、出来るの、借りたスキルレベルよりか、下がるけどね」


 これがあれば、教えようの無かったスキルを、リンカにも、習得させられるか

もしれないな。実は、リンカに対しては不要になるのだが、別の人物に対して、

非常に有効に、役立つ事になる。


「これ、貸して頂けるんですか?」


「もちろんよ、そのつもりで、話したんだから」


「ありがとうございます、大事に使います」


「じゃあ、どうだったか、報告してね」


「はい、分かりました。失礼します」

 貸与のリングをアイテムボックスに仕舞う、スキル貸与のスキルを覚えた。


 王城へ、光結晶の精霊石のゲットと別荘の件について、ミリィに確認しにいかなければならない。


 王城に着く。通用門から、顔パスで入る。すぐにレイアさんに出会った。もはや、来るのを察知しているとしか考えられない。


「レイアさん、ミリアリア様いらっしゃいますか?」


「はい、いらっしゃいます、ご案内します」


 コンコン、扉をノックする。

「ミリアリア様、カナタ様達をお連れ致しました」


「みんな、一日ぶりね、会いたかったわ。あら、その子は新しい子ね」


「妾はエリザベスと申します、エリザとお呼びください、よろしくお願いします、ミリアリア様」


「私は、ミリアリア=ランバルディア=ランカスターよ、気軽にミリィって呼んでちょうだい。これからはお友達よ。また、SSランカーが現れたって聞いたけど、あなたの事なのね、エリザ」


「はい、そうです。この度、カナタ様に、飼われる事になった、猫又です」


「猫又って猫が長生きして変化するって言う魔物よね」


「左様でございます、訳有って野良猫になっていた所を、カナタ様は、飼い猫として迎え入れてくれました」


「エリザ、猫の姿に戻ってくれる?お願い?」


「カナタ様と妾のご友人の頼みとあらば」

 ドロン!エリザは真っ白な猫の姿になった、分かりにくいが短い尻尾は二つに分かれている。


「触ってもいい?」


「どうぞ」


「うわー、真っ白でとても毛並みがいい、すべすべしてるわ。私幸せ」

 そう、ミリィも大の猫好きだったのだ。動物は城では飼ってはいけない、と言うルールが何故かあるため、メイドさん達は猫獣人で固められていた。


「カナタ、私が飼っちゃだめ?」


「ミリィ、妾は身心共カナタ様の物でございます。残念ながら諦めて下さい」


「エリザ、あなたも、カナタの事、好きなのね。リンカ、頑張るのよ」


「え、はい、頑張ります、ミリィ様」


 何を頑張るのだろうか?まあいい、本題に入ろう。


「ミリィ、またやってくれたな、今度は別荘か」


「まだ、お礼が足りてないと思ってね、物で悪いんだけど、ちょうどいいんで、カナタ達の物にしてもらったの」


「お礼はもう充分だよ。そんなの気にする事無いよ」


「私の気持ちの、問題なの、お礼させてちょうだいね」


「うん、わかったよ、じゃあ、こっちからお願い、リンカとエリザを、光の間に連れて行って欲しいんだ」


「お安い御用よ、リンカ、大魔道士のジョブ取ったのね。私もカナタ達に、訓練してもらおうかしら」

         ・

         ・

         ・

         ・

         ・

「ここが光の間よ、エリザは初めてよね。じゃあ、2名様ご案内」

 ミリィの言葉に、促され二人は光の間に入る。

すると、部屋は光で満たされ気付いた時には手に精霊石を持っていた。


 二人は光結晶の精霊石を飲み込む、光の魔力が身体中を駆け巡り、細胞一つ一つに馴染んでいった。


「ありがとうございます。ミリィ様、お陰でまた一つ、新たな力に目覚めました」


「ミリィ、ありがとうなのじゃ、力がみなぎってくるのじゃ」


「お礼はいらないわ、二人が、力を得る資格を持っていただけで、私は何も、していないもの」


「ミリィがこの場所を教えてくれたから、みんなが、力を得る事が出来たんだ、これだけでも、充分なお礼だよ」

      ・

      ・

      ・

「そうだ、ミリィ、僕らに訓練して欲しいって、さっき、言ってたよね。ミリィは、3属性持ちなんだし、ミリィも精霊石の力、手に入れようよ」


「お願いしてもいいの?わたしも大魔道士になりたい」


「ああ、いいよ、時間が出来たし、明日から、始めようか」


「時間が出来たって?」


「ヤポニースにいこうと思ったんだけど、船が出るのが、1ヶ月半後らしいから、それまで、暇になったんだ。この大陸の、二つの迷宮は攻略したしね」


「私の訓練以外にも、暇つぶし出来る事があれば、いいのだけど、ちょっと調べておくわね」


「ありがとう、助かるよ」

     ・

     ・

     ・

     ・

     ・

「じゃあ、また明日」「また、明日ね」「明日、また失礼致します」「またね、みりぃおねえたん」「また、明日じゃ」


 夕食の時間が近づいたので、城を去る。宿に帰り、鍵を受け取り、大食堂に向かう。好きな料理をそれぞれ取り、席に着いた。料理を食べ終え、デザートタイムだ。デザートの量は、元の19倍になっている。カナメは、そろそろ満足出来そうだと言っている。


 夕食の後は、訓練の時間だ。まず、魔核にスキル貸与を付与し、カナメとエリザに、スキル貸与のスキルを覚えさせる。そして、リンカ以外の4人は、分身し、リンカに、スキル貸与でスキルを貸し出す。


 防御面が心配だったので、身軽、韋駄天、疾風迅雷、柔軟、防御力上昇Lv10、運上昇Lv10、地気Lv10、水気Lv10、氷気Lv10、炎気Lv10、風気Lv10、雷気Lv10、光気Lv10、瘴気Lv10、竜鱗Lv10、身体硬化Lv10、超直感Lv10、光合成Lv10、再生Lv10、超再生Lv10、復元Lv10、リジェネ、麻痺耐性Lv10、睡眠耐性Lv10、混乱耐性Lv10、魅了耐性Lv10、精神耐性Lv10、石化耐性Lv10、呪い耐性Lv10、即死耐性Lv10、物理耐性Lv10、ブレス無効、拒絶、嗅覚察知Lv10、振動察知Lv10、超音波察知Lv10、鉱脈察知Lv10、水中呼吸、魔物よけ、ワープLv10、水中闊歩、飛行Lv10、HP吸収攻撃Lv10、MP吸収攻撃Lv10、の44個のスキルを貸与した。リンカには、これらを意識してもらいながら、分身して、みんなで、スキル指南を行った。その結果、リンカはこれらのスキルを、マスターレベルまで、習得した。


 僕はスキル指南でDEXが33上昇した。


 訓練が終わったので、リンカ、カナメ、エリザを部屋に返す。夜のお稽古の時間だ。すると、トントンとノックする音が聞こえる。

「リンカ、待ってたわよ。リンカ、カナタに言いなさい」


「はい、カレン様。カナタ様、私からお願いがございます。私にお情けを頂けないでしょうか?カレン様の許可は得ています」


「カレンがいいって言ってるなら、喜んで、抱かせてもらうよ。僕は仲間の事みんな好きだからね」


(ね、言った通りでしょ、カナタはあなたも、カナメもエリザも好きなのよ)


(そうみたいですね、私は受け入れてくれてとてもうれしいです)


「ただ、カレンが一番なのは譲れないからね」


「もう、カナタったら。でも今日は、リンカを一番に見てあげて、私は分身相手でいいわ」


「うん、わかったよ」

     ・

     ・

     ・

     ・

     ・

 夜のお稽古の結果、カレンとはいつも通り、10回戦、リンカとは5回戦行った。VIT、DEXが18ずつ上昇した。


 そして、システムアナウンス。

「カナタ ミサキとリンカの間にリンクが形成されました、不思議なアイテムボックス、天運、自動回復の効果がリンカにも適用されるようになりました」


 シャワーを浴び、就寝することにする。


 こうして、エスティライド生活の27日目が終わった。

エリザもあっさりSSランクになりました。


リゾート地に別荘ゲットです。


リンカの決意で、ハーレムへの第一歩が開かれた。


カナタ ミサキ

種族:人間

性別:男

年齢:25

職業:暗殺者|武神|創造者|大魔導士

レベル:84


HP:6,700/6,700

MP:12,935/12,935+100,000

STR: 927(1,390)+50%

VIT:1,072(1,340)+25%

DEX: 856(1,455)+70%

INT:1,150(2,587)+125%

AGI: 888(1,287)+45%

LUC:2,599


1,018,243,628,635ガル


スキル

特殊スキル

変化なし


パッシブスキル

変化なし


アクティブスキル

《スキル貸与》"new"


称号

変化なし

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