07 神界にて
高柳一葉に首チョンパされたわたしは自暴自棄になっていた。
「もう面倒くさいので、このままここでフヨフヨしてていいですか?」
死んでしまったものはしょうがない。
与えられた立場を最大限生かして満喫するとしよう。
だが、神様はわたしに安らぎを与えてはくれなかった。
「君には人間的な情が欠けてしまっているみたいだね。もう一度、生まれ変わらせてあげるから、少しばかり下界で修行してきたまえ」
「いや、生まれ変わりなんて別に望んでませんが?」
「いいから、さっさと行く!」
■
そうして、転生した先がイストリア王国第一王女。
そこでわたしは頑張ったよ。
前世の知識も生かして国を発展させ、軍も強化した。
列強の植民地に陥ちないように。
だって、植民地なんかになったら、邪魔な王族は処分されるか、いいように政治取引の道具にされ兼ねないからね。
脂ぎったオヤジ臭漂う帝国貴族の嫁にされちゃうかもしれないしね。
冗談じゃない。
人格崩壊してしまうわ。
だから、列強と対等に渡り合えるようにしたんだよ。
そして、ロスバルト帝国との戦争。
これに勝てば王国も列強の仲間入りだ。
そうしたら、あとはお父様とお兄様に任せちゃえばいい。
王宮内でゴロゴロしながら過ごすんだ。
ごく潰しの王女として。
それだけを心の糧に戦い抜いたよ。
そして、ロスバルト帝国を見事下し、イストリア王国は列強の仲間入りを果たした。
これでようやくお役御免かと思っていたら、戦後も思いの他忙しかった。
それももうすぐ乗り切れる。
そろそろ、ゆとりができる、って時――――
またもや、わたしは殺されてしまった。
■
「もうそろそろ、楽させて下さいよ」
2回も殺されちゃったんだよ?
トラウマもんだよ?
だが、神様はまだわたしを使役するつもりでいやがる。
「多少の人情は芽生えたみたいだが、まだまだだね」
どこかのテ※スの王子様みたいなことを言いやがったよ、この神様。
「ほら、今度は希望を聞いてあげるから。何になりたい?」
「う~ん、じゃあ、錬金術師で」
「錬金術師ね。了解だ。しっかり社会に貢献したまえ」
「あざ~す」
てなわけで、わたしは異世界の錬金術師に転生することになったのだった。




