第31話 ついに明日。
そして、夏祭り前日。
最後の仕事は、業務用のラッピング資材専門店で買ってきたパッケージにパートドフリュイを詰めていく作業だった。
アクセサリーをいれるケースみたいな枕型のケース(ピローケースと言うらしい)や、ハート型のケースにチェーンを付けてペンダントみたいにしたり。
「可愛いすぎる……!」
「ほんとの宝石みたい!」
「映えるね、これは!」
女子部員たちは歓声を上げた。
プレゼントにも最適かも。
パートドフリュイは暑くても溶けないから、夏でも大丈夫だ。
「カンジがこれやりたいって言い出した時は正直大丈夫かなって思ったけど、このビジュアルなら間違いないね!商店街の夏祭りのインスタにも写真上げさせてもらえるんだー。宣伝もしっかりしとかないとね」
広報担当の桜田くんも、張り切っている。
「それと!分かってはいると思うけど、全員浴衣ですからね!」
桜田くんが、決定事項のように言う。
え、浴衣なの?
わたし、聞いてないんですけど……。
浴衣、浴衣……あったかな、お母さんのが。
「じゃー明日は、祭り自体は午後からだから、九時に、南町商店街に集合ってことで……!」
明日。
ついに明日。
楽しみすぎる……!
みんなで作った看板で飾った出店で、みんなで作ったスイーツを売る。
お祭りの終わりには、打ち上げ花火もあるし。
橘くんと、二人きりになれる時間が少しでもあったらいいんだけどな……。
二人で打ち上げ花火、見たいな。
どうしよう。
ドキドキして、眠れないかもしれない。
そう、思っていたのに……。




