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メンテナンスがあるのを忘れていて途中までのものを投稿してしまいました(汗

17時過ぎくらいに残りの文章追加していますが、途中までで切れてしまった方いらっしゃいましたら申し訳ありません。


後半は華穂視点。

目の前にある秀麗な顔をガン見していた。

なんだか何かしなければいけない気がするが何をしたらいいかわからない。

周りで華穂様や隼人の声が聞こえる気がするが、うまく聞こえない。


「ぷっ」


突然目の前の男が吹き出した。

至近距離のため笑い声と共に出てくる吐息が顔にかかる。


「あはははははははははははっ、おっかしー!!

俺、女の子に突き飛ばされたの初めてだよ。

あぁ、それともこれって大胆に外で押し倒されてるのかな?」


一弥の発言に羞恥心とともに一気に思考が戻ってくる。


いったい何をやってるんだ私は。

こんな大勢の人の前で無様に転んで、押し倒されたなんて言われて。

執事学校で異性からの誘惑の上手な躱し方は学んだじゃないか。

踊らされるな。これは一弥の言う通り隼人のためのレッスンだと割り切れ。

一弥に全くその気がないのに一人で慌てているなんて滑稽この上ない。

異性を上手くかわすには悪女のフリをしろ。

これは華穂様の未来の為の仕事だ!!!



「ごめんなさい。あんな歩き方久しぶりだったから足がもつれちゃって。」


出来るだけにっこり見えるよう微笑んで一弥の上から体を起こす。


「痛くなかった?」


「・・・・・・・いいや、むしろ役得かなぁ。」


一弥は突然態度が変わった私に訝しげな表情をするも、すぐにいつものようにへらりと笑う。

さぁ、狐とタヌキの化かし合いだ。


冷静になると華穂様たちの声も聞こえてくる。


「唯さん大丈夫?怪我したりしてない?」


「いっくんがクッションになってくれましたから大丈夫です。」


「よかった。急にふたりして転んじゃうからびっくりしたよ。」


「すみません・・・。私が言うのもなんですが、悪目立ちしてしまったので早めにここを離れましょう。」


大人がふたり盛大に転んでいたのだ。

注目の的である。幸いキャップに隠れて一弥の正体はばれていないようだが。


立ち上がって服の汚れを叩いている一弥の腕に自分の腕をするりと絡める。


「ごめんね、いっくん。早くいこう?」


ぴたりとくっつきながらその耳元に囁く。


「隼人様の荒療治、付き合ってあげるから今日一日で決めなさい。」


「・・・・・・・・・かしこまりました。女王様。」


誰が女王だ!

足を踏んでやりたくなるのをこらえて私はにっこりと微笑んだ。







※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※



仲良く寄り添って前を歩くふたりを見る。

ふたりともいつの間にそんなに仲良くなったんだろう。

CM撮影やライブの時のことを思い出すが、まったくそんな素振りはなかったと思う。

むしろ一弥にからかわれて唯さん怒ってなかったっけ?


「ねぇねぇ、隼人くん。唯さんと一弥・・・じゃなかったいっくんが仲がいいって知ってた?」


「いえ、全然・・・。」


私の隣にいる隼人くんも困惑気味だ。


「グループトークでは一方的にいっくんが一方的に絡んでる感じでしたけど・・・・。

ふたりで別にメッセージのやりとりしてたんですかね。」


「そうなのかなぁ・・・・。」


唯さんがひとりで外出することはほとんどない。いつもわたしと一緒。

だからそんなに仲良くなるデートの時間なんてなかったと思うんだけど・・・・・。

一弥と付き合ってるなら教えて欲しかった。

なんだか隠し事されてたみたいで寂しい。

家に帰ったら付き合い始めたきっかけとかしっかり聞かなくっちゃ!!



「付き合ってなんていません。」


「へ?」


聞き取りのチャンスは意外と早く訪れた。

ファストパスを取り終わって他のアトラクションに並んでいる時に、一弥が『ちょっと探し物してくるねぇ』とどこかに言ってしまったのだ。

なんかふたりでベタベタしている時には聞きづらいけど、唯さんひとりならいける!

グループトーク仲間の隼人くんにも聞く権利はある!・・・はず。

と思って聞いてみたらさっきの返事だった。


「一応、Wデートというふれこみなのでそれっぽくしてみました。

幸い私もいっくんも特定の恋人はいませんし、久々のデートを楽しんでもいいかと思いまして。

いっくんはおそらくあれが女性への接し方の標準装備なのだと思いますが。」


大人だ!

大人がいる!!


『華穂様もやってみたければ交代します。』なんて言ってくれてるけど無理無理!

そりゃあ、ちょっとは男の人と歩くっていうのも憧れるけど・・・・・。


ひとりで脳内でキャーキャー騒いでたら一弥が戻ってきた。


「ほれ、隼人。」


手に持っていたものを隼人くんに投げる。


「これって・・・・」


隼人くんとふたりで渡されたものをしげしげと眺める。

テーマパークのメインキャラクターの耳のついたカチューシャだ。

リボンもついてるから女の子用。


「いっくん、いくらいっくんに言われても、俺さすがにこれはつけれないっス。」


「馬鹿言うなよ。おれがわざわざ隼人のためにそんなの買ってくるわけないでしょ。

それは華穂ちゃん用。お前がつけてやんなよ。」



隼人くん、耳付きカチューシャ持ったまま固まっちゃった。


「唯ちゃんはこっちね。」


一弥の手の中には綺麗なティアラが輝いている。

唯さんにも言ってなかったけど、今日の髪型が雪の女王を真似て結んであるの気づいてたんだ。


「女王様、ちょっと失礼します。」


一弥が唯さんにティアラをのせてあげる。

絵になるなぁ。唯さん本当に女王様みたい。ドレスを着せたい。


・・・・わたしはどうしよう。

じっと隼人くんの手の中にあるカチューシャに目をやる。


「わたし、自分でつけようか?」


「だ、ダメです!俺にやらせてくださいっ!!」


「じゃあ、お願いします。」


隼人くんはわたしよりだいぶ大きい。

30cmくらい差があるんじゃないかな。

しゃがんだりしなくてもつけるのにはちょうどいい高さだ。


「し、失礼しますっ。」


緊張から隼人くんの声が震えている。本当に女の子の前だと上がっちゃうんだなぁ。

隼人くんが最初の位置から2歩程近づいてくる。

お、思ったより近い。

隼人くんの大きな手がわたしの上からカチューシャをつけようとゆっくりとおりてくる。

顔の横にあるサッカー選手らしく日に焼けた太い腕。

優しく、慎重にと思っているのが伝わってきてくすぐったい気持ちになる。


・・・・・・・彼氏ができたらこんな感じかな。


近い距離と優しさにどきどきする。

唯さんほど大胆にはいけないけど、わたしも今日のデートを楽しもう!



唯さんのプライドはエベレスト並みに高い模様。


ちょっとずつ増えるブックマークにニマニマしております。

今後ともよろしくお願いします。



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