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イニシエからの絆  作者: 炎の剣製
46/71

046話 『悪夢の闇に苦しむ少女…(前編)』

久しぶりの新しいキャラの投入です。




とある夢の中で、ひとりの少女がある男に乱暴を受けていた。

それは夢であっても忘れられない出来事である。


「…うぅっ…」

『おらぁっ! 静かにしやがれ! このガキ!!』

「うっ!…、うぅ!」

『…これで少しは吠えてろ!』


男は拳銃の引き金を引いて、


ダァンッ!


「はっ!!……、はぁ、はぁ…また…」


そこで夢の持ち主は目を覚ますのだった。



◆◇―――――――――◇◆



6/11(金)



…それは朝の事、真紅に鈴架に海斗は学園に登校中のことであった。


「えー!? 海斗さんのお姉さんが生きているんですか!?」

「…はい。本当かはわかりませんが仮面の女は僕にそのことを伝えてきました。…一体彼女になんのメリットがあってこの事を教えてくれたのかは今だに謎ですが…」

「そうなの…。でもよかったね、お姉さんが生きているって希望ができて!」

「はい。ですがそんな大げさに話を大きくしたくないのでこの事は他の方には他言無用でお願いします」

「「えっ?」」


それで真紅と鈴架は目を丸くする。


「…秦さん達にもなの?」

「はい。この話は明確ではありませんのでいざという時に皆さんに迷惑をかけてしまうと思うんです」

「それじゃどうして私たちに話してくれたんですか…?」

「それは…一番信用できる人たちだからです。真紅さん達には今まで何度もお世話になってきました。だからお二人にだけは話しておこうと思ったんです」

「そ、そうなの…ありがと、海斗くん」

「はい…」


そこで三人は一度黙ってしまったが…、


「あ、そうだ! お姉ちゃん」

「ん? なに、鈴架?」

「うん! どうしてこんなに早く学校に行けるようになったか知ってる?」

「えっ…?あ…そういえばなんでかしら…?」

「それがね? なんでもお母さんに聞いた話だとね、昨日の朝に一人の先生が朝早くに学園にむかったら壊されていた場所が全部新品みたいに直っていたそうなんだって!」

「もしかして…ガリウスさんの仕業ですかね?」


鈴架の話で海斗がそう呟く。


「たぶんそうだと思います。でもすごいですよね~! あれだけ人が騒いでいたにもかかわらず気付かない内にすべてを直しちゃうなんて!」

「そうね。後でガリウスさんにはお礼を言わなきゃね!」

「そうですね」


その時、


「ニャァ~…」

「!!?」

「あ、鈴架? あなたの足に猫さんがいるわよ?」

「かわいいですね?人に馴れているんですね」

「………」


だが鈴架だけは固まってしまっていた…。


「鈴架さん…?」

「鈴架…もしかしてまた?」

「う、うん! おおおお願い、お姉ちゃん!!」


鈴架は猫が寄って来ているのを真紅にどけてと言う。


「ふぅ…わかったわ。ほら猫ちゃん…?」

「フゥーーーッ!!」

「あ、あれ? 嫌われちゃってるのかな…?」


だが真紅が猫を追っ払おうとしたら猫が真紅に威嚇をしだす。


「なんでもいいから早くぅ…!」

「うん!」

「ニャアッ!!」


ガリッ!


「イタッ!」


真紅は猫に手を引っ掛かれてしまった。


「お姉ちゃん!? この…どっかいっちゃえーーーッ!!」

「ニャアッ!?」


すると猫は驚いて道路に走りだしてしまっていた…。


「お姉ちゃん、大丈夫…?」

「うん…それよりあの猫さんは?」

「道路に走っていってしまいましたよ?」

「そう…あ! いけない! 早く助けなきゃ!」

「「えっ?」」


そして真紅は走りだしていた。それをみていた二人は猫が逃げていった方を見ると猫が車に引かれそうになっていた。


「お姉ちゃん…まさか!」


そのまさかである。真紅は引かれそうになっている猫を助けようと走りだしていたのだ。


「間に合わない! しょうがないわ! 解咒!! はあああああっ!!」


ズドンッ!


真紅は力を解放し炎の力を噴射させて一気に猫のところまで突っ込んだ。


「間に合って! はぁっ!」


ガシッ!

真紅は道路に飛び出して猫を掴んだ。


「うわっ!?」


ドライバーさんの人もいきなり真紅が突っ込んできたので思わずハンドルを切っていた。


キキィッ!!


そしてドライバーは急ブレーキをかけたが突然の事で急には止まれなかった。


「お姉ちゃん!」

「真紅さん!」

「(間に合って!!)」


ズガァッ!

真紅はさらに力をあげて反対の道の草むらに突っ込んだ。


ズザァッ!

車はなんとか急停止した…。幸い後ろには車はいなかったために交通事故は免れた。そして車から運転手の男が下りてきて、


「大丈夫かー!?」

「お姉ちゃん! 大丈夫!?」

「真紅さーん!大丈夫ですか!?」


一同が真紅を心配して寄ってきた。


「…っく! はい、大丈夫です。すみません突然飛び出して迷惑をかけてしまいまして…」

「はぁ…よかったよ。しかしどうしていきなり飛び出してきたんだい?」

「猫さんが…」

「…猫?」

「ニャア…」


すると真紅の腕の中から猫が顔を出してきた。


「あぁ…なるほど。君はこの猫を助けようとしていたんだね。でも、だからって飛び出しをしてはいけないよ?」

「はい、気を付けます。すみませんでした」

「うん。わかってくれたならよかった。それじゃ俺はいくよ」


そういってドライバーはまた車に乗っていってしまった。


「よかったね、猫さん…」

「ニャアァッ…ペロペロッ…」

「きゃっ! くすぐったい!」

「お姉ちゃん…大丈夫だったぁ?」

「…お怪我はありませんか?」

「あ、鈴架! それに海斗くん! うん。ちょっと肩を打っちゃっただけみたい…」

「! ちょっと見せて!…あ、やっぱり肌が青くなってるよ! 早く学園にいってガリウス先生に見てもらおう!」

「あ、うん…それじゃ猫さん、もうおゆき?」

「ニャンッ!」


そして猫は走ってどこかへといってしまった。


「それにしても以外でしたよ」

「お姉ちゃんがあんなすごいことしちゃう人だって事ですか?」

「も、もう…鈴架」


真紅は鈴架の物言いに照れていた。


「あ、えーとまぁ…それも少し思ったんですけどなんていいますか…鈴架さんは猫が苦手だったんですね…?」

「あっ!」

「あ…それはですね、えっと…はい、そうです! なんか昔から猫だけはどうしてもダメなんですよ!」

「……、鈴架…」

「とりあえず早くいこ! お姉ちゃんの肩冷やさなきゃいけないしね!」

「うん、わかったわ」

「…あの、僕は鈴架さんにたいしてなにかいけない事を聞きましたか?」

「え? ううん、なんでも…なんでもないのよ」

「そうですか…それならいいんですが」

「うん。それじゃいこ! 鈴架も先にいっちゃうわ!」

「はい」


そして三人は学園へと向かった。

だがその光景を見ていた人物がいた。


「…あの人、…」



◆◇―――――――――◇◆



ここは聖梁中学。三年生の衛巳や睦月が通っている中学校だ。

そこの剣道場で、衛巳が竹刀を振るっていた。


「タァーッ!」


バシーンッ!


「一本!」


カポッ…


「ふぅ…」


衛巳が仮面を取ると部長兼女友達の『翡渡(ひわたり)(ゆう)』がやってきた。


「衛巳! 今日も調子いいね。これなら夏の中等女子の部の個人戦は優勝できるっかもね?」

「そんな…まだ私が出れると決まったわけじゃないんですから…」

「いんや! 衛巳はうちの部では部長のあたしを差し置いて強いんだから出れるはずよ? それに中学生最後の大会なんだからもっと自身持ってかなきゃ!」

「う、うん…」

「それに高等部には部長のお兄さんの雲隠秦先輩とお義姉さんの瑪瑙先輩も大会に抜擢されているって先生から話を聞いたから今年は聖梁は中高と旋風を巻き起こすわね? きっと!」

「うん!私はまだわからないけど秦兄さんと瑪瑙さんならきっと優勝します!」

「おっ、いつもの衛巳の兄好きの本性が出たかね? はっはっは!」

「も、もう…悠!」

「―――あの…悠、衛巳?」


と、そこにある生徒が声をかけてきた。


「あ、楓!来ていたの?」

「…うん」



彼女は『東条(とうじょう)(ふう)』。

生まれた月は1/10の山羊座。

髪は緑色で後ろに縛りポニーテールにしている。そして眼鏡をかけている。

衛巳と同じ聖梁中学の三年で悠と衛巳とは親友の間柄で、性格は明るめでいい方なのだが少々男口調でまわりからは変に思われているところがあるが決して嫌われているわけではない女の子だ。

その男らしい性格ゆえに人同士の口論を丸く収めることが得意だ。

部活は弓道部に所属している。だが最近はサボり気味らしい…。



「どうしたの? 今日は確か弓道部も部活があったよね?」

「…今日は家の手伝いがある…、といえば聞こえはいいが実のところサボり。だから二人が終わるの待ってる」

「あ、うん。でも大丈夫?」

「問題ない。私がいなくてもあの部は十分安泰だ」

「でも弓道部もあたしらと同じく大会があるっしょ? 楓はでないつもりなん?」

「興味がない…、わけではないが私が出ても足を引っ張ってしまうだけだろう…」

「なにいってんの! あんたも弓道に関しては一目置かれている身だろうに…?」


悠がそう言うが、


「いや、最近ブランク気味でな…ろくに的を射ぬけなくなってしまったのだ」

「…もしかして、また“あれ”を夢で見るようになって腕が震えるようになったの?」

「…うん。いや、これは私の問題ゆえ二人が気にすることはない」

「そっ…それじゃあたしらが終わるまで見学してなさい?」

「そのつもりだよ。それに今日は衛巳に話があってきたのだからな」

「うん。それじゃ少し待っててね」

「了解した」



それから少しして部活が終わり衛巳、楓、悠は帰り道を通っていた。

そして悠は違う方向なので早々にわかれた。


「それで楓ちゃん。私に話って何?」

「いや、大したことではないのだが衛巳のよく知る人物の事で聞きたいことがあるんだ」

「え? 誰のこと?」

「それは辰宮真紅先輩のことだ」

「え…真紅さんの事?」

「えぇ。率直に聞くが彼女はなにか特別な力を有しているのではないか?」

「えっ!? ど、どうして…?」

「なに、今朝に辰宮先輩達を見かけたのだが…猫が車に引かれそうになっているところをすごいスピードで助けていたのだ。

それだけならただいい人だと見過ごせる事もできるだろうが、その時彼女の体から赤い光が漏れだしていたのだ。まるで炎のような…?」


楓の一言でなにがあったのか衛巳は悟った。


「!?(真紅さん、見られちゃったの!?)そ、そうなの…私はあんまりわからないけど多分見間違いだったんじゃないのかな…?」

「そうか。それなら私も見間違いと受けとめておこう。くだらない事を聞いて悪かった。あ、私はこちらだからここで失礼する。また月曜に学校で」

「う、うん。じゃあね…」


そして楓は自分の家へと帰っていった。


「(真紅さん! やばいです! 私達の力がばれてしまうピンチです!)」


衛巳は心の中でそう叫んでいるのだった。


…その夜の事、

楓は眠りについていた…その夢の中でまた、


『おらぁっ! 静かにしやがれ! このガキ!!』

『いやだぁ! 誰か助けて…!』


楓は小さい頃に味わった恐怖の体験を夢見ていた…。


『殺されたくなかったら静かにしてやがれ! しょうがねぇ…これでもくらって少しは吠えてろ!』


夢の中で男が銃を構えて、


カチッ…ダァンッ!


「いやっ!!」


バサッ!


そこで楓は目を覚ました。


「…はぁ、はぁ…また…この夢か。もう…いやだ!」


そして楓はまた眠れない夜の日々を過ごしたそうだ…。




――to be continued.


なにやら過去がありそうなキャラです。

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