その背に光が差し込めばいい
ただ、その背に注がれるのが光であらんことを
気づけば五月末から書いてないことに気付き今やばいと言いながら更新してます。あと十分で一週間さぼってたことになります。あかんです。すみませんでした。
とは言ってるけど、読んでくれる人がいてこその物なので誰も読んでなかったら良いかなとも思ったんですが、今日見たら繰り返し読んでくれている方が5000人越してました。5000人に謝罪します。ごめんなさい。待っててくれた方ありがとう。今出します。
ここ一週間炎天下のアスファルトに落ちた飴玉のような生活を送ってました。つまりはまあ、いつも通り。ただ何でか書く気が起きなくて、PCに向き合って書いては消して書いては消してを繰り返してました。流れは全部決まっているのに、7万字症候群に苦しめられました。そう、やつです。
10万字以上の小説を書いた方はもしかしたら経験があるかもしれない。半分行った所で手が止まってしまう。ここからどう動かすのか決まってるくせに上手に流れを掴むことが出来なくて止まってしまう。それまで当たり前に書いていたものが書けなくなる時ほど怖いものはない。日常生活でも同じようなことがあると思う。
こうなると、僕は書くことを一度手放す。ただぼーっと空を眺めていつも通りの日常を繰り返す。そこに小説という文字を取り除いた生活を。これを一週間くらい続けていると不安になってくる。時間は有限ではない。当たり前の日常が続かないことを僕は身を持って体験している。今書かなければ機会を逃す。今やらなければ後悔する。僕の指がいつまでキーボードを打てるのか分からない。明日事故に遭って死ぬかもしれない。なのに好きなことと向き合わなくていいのか、と。
僕は僕の取り巻く環境を決して幸福だとも不幸だとも思っていない。判断基準は人それぞれだ。どれだけ金持ちであろうと心が貧しい人はいくらでもいるし、その逆も言えるのだ。だから、僕の物差しで人の幸福を測ってはいけないし、悲しみに優劣をつけてはいけない。それは僕自身に対しても言えると思う。
だから挫折を経験してどん底に落ち泣き崩れた夜を、誰かの挫折とは比べようと思わない。例え同じ時期に挫折を経験した人がいても「自分の方が辛かった」だとかは言わない。言いたくない。君の悲しみも苦しみも背負えないから。肩を支えることは出来ても、比べることだけは出来ないのだ。
そんなこんなで。明日が簡単に終わる事を知っている僕はこれをやるととてつもなく焦るのだ。生き急いでいるつもりはないし、せっかちなわけでもない。むしろ緩めの生活だけど、これだけは譲れない。書くことを失った僕はただの石ころ同然だから。これが僕を作り上げていると言っても過言ではないし、読んでくれている人たちが僕を作ってくれると言っても過言ではない。いつもありがとうございます。お世話になっております。
自分自身を追い詰めることで皆が綺麗と言ってくれるような物語を作り出すことが出来るのはもう随分前から知っているのだ。だからこれからもそうであり続ける。でも優しい言葉はいつでも待ってます。
僕みたいになれと言うつもりもない。好きなことに向き合う姿勢は人それぞれでいいんだ。切羽詰まって向き合う人もいれば、自由な空間で向き合う人もいる。気が向いた時にやる人もいれば、熱中して夜が明ける人もいる。それでいいと思う。全ては君次第だから。
さて、そんなことを話していたのだけれど、今日ちょっと嬉しいことがありました。私事で申し訳ないんだけど少しだけ言わせてほしい。
僕はネットで顔の見えない方とお話するのがよく分からないけどとても苦手です。ファンの方だったり同じ趣味の方だったり、色々な方とお話したけど、距離感が掴みにくいのだと思う。可能な限り初対面の人には丁寧に行くけど、それをすると打ち解けられない場合もある。可能な限りそういう接触は避けてきた。ネットではないけどちょっと色々あったもので。詳しくは前の方見てくれると分かると思うんだけど。
色々あった上で好きなものを好きと語っている人たちの空間に入れなくなったのが事実だ。自分が入った所でなあ、と思ってしまう。せっかくここで盛り上がっているのに申し訳ない。じゃあ見ているだけでいいや。現実世界では面白おかしく生きているのにも関わらず、こっちの僕は結構前に出られない。自信ない。自分の作品を好いてくれるのは嬉しいけど、無理して読まなくてもいいよとも思う。もっとガンガンに、読めよ!ってなってたら変わってたのかもだけど。本当に得意じゃないのだ。
ネットは何でも言い合えて身分や性差のない世界だと思う。自分の性別を詐称しようと思えば出来てしまうし、秘めた思いはここで受け入れられる。素敵な世界だ。でも反面、攻撃的な世界でもある。顔が見えないから何でも言える。何だか嫌だった。面と向かって話せないくせにここで悪口言うのねって思ってしまった。だから静かにしていた。
でも今日。ちょっと勇気を出した。そしたら世界は思ったよりも優しかった。怖がっていたのは僕だけだった。そこで何度も思ったのだ。三秒前の駄目な自分とはお別れしよう。すぐにとは言わない。そんなのは不可能だ。だけど、少しずつ世界を広げていこうと思った。そんな気持ちにさせてくれたのは、温かい人たちのおかげだ。
だから思う。どうか、僕を受け入れてくれた人たち、誰かに優しく出来る人たち、皆の背に光が差せばいい。真っ暗な道でも、前を歩ければいい。僕はそうやって見知らぬ誰かに優しさを貰った。だから今度は返したいのだ。ちっぽけでもいいから、君が前を向く時に力になれればいい。




