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プロローグ 消された歴史

はじめまして、RANIです。

今回が初めての小説投稿になります。


私は耳が聞こえませんが、以前から自分の中で思い描いていた世界や物語を形にしてみたいと思い、この作品を書き始めました。

文章を書くことにはまだ不慣れな部分もありますが、少しずつ作品を作っていきたいと思っています。


更新は月2回程度を予定しています。

無理のないペースで続けていきたいと思います。


『エターナル・クライシス ~紡がれし未来~』を楽しんでいただければ嬉しいです。

どうぞよろしくお願いします!

遥かなる昔――。


今より、約1億年前。


この世界には、神が存在していた。


そして、神に敵対する存在として、邪神、魔神もまた存在していた。


いつしか三つの力は激しく衝突し、その争いは世界そのものを巻き込んでいった。


大地は崩れ、海は荒れ、空は裂ける。


そこに暮らしていた人々もまた、その戦いから逃れることはできなかった。


文明は崩壊し、数多の命が失われ、世界は破滅へと追い込まれていく。


そんな中――


一人の者が立ち上がった。


その者が何者だったのか。


なぜ立ち上がったのか。


どこから、その力を得たのか。


今となっては、何一つとして分からない。


ただ――


その者が放った正体不明の力によって、神も、邪神も、魔神も、そして世界に存在していた数多の命までもが消滅した。


あらゆるものが、その力に呑み込まれていく。


そして、全てが消え去る直前。


その者は、ただ一言だけ呟いた。


「……皆、すまない……」


その言葉を残し――


その者自身も、消えた。


こうして。


約1億年前に存在した世界は、歴史から消された。


⸻


それから――


現代より8000年前。


何も存在しなかった大地に、再び命が芽吹き始めた。


植物が生まれ、動物が生まれ、やがて新たな文明が築かれていく。


人間。


エルフ。


ダークエルフ。


獣人。


ドワーフ。


竜人族。


龍族。


そして――魔族。


多種多様な種族が存在する世界が、再び形作られていった。


しかし、平穏は長く続かなかった。


種族間の対立は次第に激しくなり、やがて世界は二つの勢力へと分かれていく。


人間、エルフ、ドワーフ、獣人、龍族。


対するは――


魔族、竜人族、ダークエルフ。


両陣営による争いは幾度となく繰り返され、やがて世界を巻き込む大戦へと発展していった。


後に――


人魔大戦争


と呼ばれる戦いである。


戦争が激しさを増すにつれ、人々はさらなる力を求め始めた。


その中で目を向けられたもの。


それは――


神の力。


圧倒的な力を手にするため、人々はその力を求め、利用した。


そして――


ついに、神の力を得た者が、その力を解き放った。


瞬間。


凄まじい光が戦場を覆った。


大地を震わせる轟音。


空気を引き裂く爆風。


圧倒的な力が、戦場の全てを呑み込んでいく。


そして――


静寂。


激しい争いが繰り広げられていた場所には、巨大なクレーターだけが残されていた。


そこにいた者たちは――


塵一つ残さず、消え去っていた。


さらに、周囲にいた者たちも爆風に巻き込まれ、次々と命を落としていった。


敵も、味方もない。


ただ、凄まじい破壊だけが残された。


その惨状の中――


一人の猛者が、辛うじて生きていた。


全身を傷つけられ、もはや立ち上がることもできない。


それでも男は、目の前に広がる光景を見つめていた。


「……ぐっ……」


震える息を吐きながら、男は呟く。


「……これが……欲したものの……結末……か……」


そして――


「……これが……代償……か……」


その言葉を最後に――


男の命は、静かに尽きた。


この惨劇を境に、人々は神の力を恐れるようになった。


あまりにも大きすぎる力。


あまりにも重すぎる代償。


生き残った者たちは、二度とこの力を使わないと誓った。


やがて、その力は――


「禁忌」


と呼ばれるようになった。


⸻


そして――


さらに長い年月が流れた。


戦争も。


失われた命も。


禁忌とされた力も。


それらは、遠い過去の出来事となっていった。


1億年前に何が起きたのか。


なぜ、その歴史が消されたのか。


そして、あの力が何だったのか。


知る者は、もういない。


失われた歴史は、深い闇の中へと埋もれていった。


⸻


時は流れ――そして、現代。


青く澄み渡る空。


どこまでも広がる青空の下、太陽が大地へと眩しい光を降り注いでいる。


その光を遮るように――


一人の青年が、空へ向かって手を伸ばしていた。


指の隙間から、太陽の光がこぼれ落ちる。


黒い髪。


その中には――


一束だけ、白い髪が混じっている。


身に纏うのは、防護服。


腰には一本の剣。


青年は、静かに空を見上げていた。


まだ、彼は知らない。


遥か遠い過去から受け継がれてきたものが――


やがて、自分自身を大きな運命へと導いていくことを。


そして――


今、この瞬間から。


一人の青年を中心に、


新たな物語が始まろうとしていた――。

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