Vol.013【マイナス12℃の世界】
あった!
やっと見つけた!
ダイヤモンドダストの写真。
親父の影響で始めた写真。
あれは中3の冬…
挫折と悲しみに溢れた俺の中学生時代。
小学生の頃はまだ明るくて、なんでも話す子供だったんだ。
でも深い悲しみは突然やってくる。
繊細だった俺の心を悲しみと虚しさが押しつぶす!
大袈裟だけど生きる気力さえ無くしていた。
そんな衰弱しきった俺をみた父親がある提案をしてきた。
北海道の美瑛町で綺麗なダイヤモンドダストが見れるから旅行がてらに家族で見に行かないかと。
正直俺は行きたくなかったが、どうしてもと親が言うので仕方なくついて行くことにした。
そんな話が出た1週間後に旅行は決まった。
美瑛町についたのはもう夜だった。
翌朝早朝、その日は凍てつくような寒さだったのをよく覚えている。
向かうのは十勝温泉方向、朝日に照らされる美しいダイヤモンドダストが見れるという。
現地に着いた時、既にダイヤモンドダストは姿を表していた。
え?…別世界?
確かに息をのむほどの美しさだった…
「この光景を残したい」
そう思った俺は、親父の持っていたカメラを取り上げ、何かに取り憑かれたように夢中で写真を撮りまくった!
悲しいことも…
嫌なことも…
辛い事も…
全て忘れて夢中でシャッターを切った!
目の前にある光景なのに、ファインダー越しに見る光景はまさに最初に感じた通りの美しい異次元空間。
誰もいない場所に、
俺だけの特別な場所に行けた気がした。
そんな夢中になってる俺を見て父親は言った。
「璃久、本気で写真を始めてみないか?」
今思えば、ファインダー越しに見る別世界と、ネバーランドという場所は何か通じるものがあったのかもしれない。
SoRaに見せたかったのは、そんな何十枚の中で偶然にも撮れた奇跡の写真。
これがきっかけで俺は、本格的に写真をやりたいと思うようになり、学校の写真部にも積極的に入部するようになった。
SoRaに見せるって約束したから、必死に探してた。
パソコンの調子が悪くて、デジカメのSDカードに入ったままだった。
データってのは、その時に整理しておかないと分からなくなるもんだ。
今度はちゃんと保存しとかなきゃな。
早速、ネバーランドの日記にUPしよう!
SoRa……最近来てくれないけど、見てくれるかな?
▷Kaito 2016年12月10日 3分前
今日は土曜日。
天気がいい寒い朝(^^)
こんな日はダイアモンドダスト見れるかな?
ココではムリかな?
これは中学の時、家族旅行中に偶然撮れた写真ですd('∀'*)
SoRa……
お願いだ……
見て……




