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【完結】2度愛された女  作者: ぺこりーの
12/28

秘密

これまでのあらすじ



不思議な女・・・華。


華と暮らし始めた竜二は、ときどき消えてしまいそうなくらい透明になる華を見た。


消えそうなほど透明になる現象は命が尽きる前兆なのか。




華が話し始めた竜二との前世とは・・・


そして再び出会った竜二と華の運命とは・・・



二人が辿る道がこれから明かされる。






華はそれからも何度となくクリオネになった。



少しづつ透明度も上がり竜二がそれを見る頻度も増えた気がした。



さすがに華も竜二が何か疑っていることに気づいている。


しかし華はそれ以上に体の変化に苦しんでいた。





『もう・・・


たぶん・・・


時間がないんだわ。』




華はもうそろそろ限界かと思い始めていた。


竜二に本当のことを話すのもきっともうすぐだ。


華はそう思っていた。




『でもそのために私はこの世に生まれてきたんだから仕方がないわね。』




華は鏡に映る消えそうな自分の体を見ても決して悲しい表情は見せなかった。


むしろ使命感にあふれた表情をしている。




『竜二の人間ドックの結果を待って、それからだわ・・・』




竜二は華の指示通りに、恵比寿にある人間ドック専門のクリニックで1日コースの検診を受けていた。


結果は約1ヶ月後に郵送されてくると言う。



しかし、竜二は人間ドック当日のドクターの様子を見ていたが、特に悪いところはなさそうな気がしていた。




竜二はなんでも自分に都合よく考えるのが得意だ。


生来のノーテンキ野郎である。




チキンなメンタルはこのノーテンキさでカバーしてきたと言ってもいい。


これで神経質だったら竜二はとっくに病んでいる。




その日竜二がいつものように華の家でテレワークをしていると、ドアのチャイムが鳴った。


いつもならここは華の家なので、宅配やウーバーイーツの出前以外はチャイムには出ない。


しかしモニターに映っている人物はどうやら郵便局員のようだ。




人間ドックの結果は竜二の家ではなく、華の住所に送ってもらうように手配していたので、竜二はきっと人間ドックの結果だとふんでドアを開けた。


郵便は竜二が思ったとおり人間ドックの結果だった。




華は会社に出勤しているので、今のうちにどこか悪いところがあればチェックしておこうと慌ててA4サイズの封筒を破って開けた。


もし結果が悪ければ、華の健康管理がさらに厳しくなるのは火を見るよりも明らかだ。




『まさか朝からあの緑色を2杯飲めとか言い出さないだろうな。』



竜二の体が絞れたのは、朝のあの緑色のおかげだと言ってもいい。


なぜならあの緑色を飲むようになって、朝からカップラーメンを食べたり甘い菓子パンを食べたりすることがまったくなくなったのだ。



しかし時々、無性に朝から辛ラーメンが食べたくなる。


それで華が出勤したあと、こっそりと辛ラーメンをコンビニに買いに行こうかと何度も思うが、しかしなぜかわからないが不思議と行動に移せない。


竜二はこれもおそらく華の能力だと思っていた。


華の不思議な能力は、おそらく出会った当時から竜二に魔法のようにかけられているのだ。




『華の呪いだな・・・』


竜二はそんなことを思いながら人間ドックの結果表を眺めていた。




その日の夜、華が帰ってきたのは10時を回っていた。



『最近、仕事忙しいんだね。』



と竜二が聞くと華は



『社内でコロナの陽性者が結構出てるのよ〜。その分の仕事が私たちにまわってきてるの。』


華は竜二が開けてくれたビールを一気に飲み干してそう言った。



『そうなんだ!華は感染しないように気をつけなよ。』


と、竜二はビールをもう1本冷蔵庫から取り出しながら華に言った。


すると華は




『大丈夫!私は絶対に感染しないの。』



と、また訳がわからないことを言い出した。



竜二はなぜそんなことが言い切れるんだ?と一応考えるが、しかし華が言うからきっとそうなんだろうと思う。


華が言うなら間違いなくそうなのだ。




『そうだ!人間ドックの結果表が届いたよ。


ひとつも悪いところなかったよ!


どうだ?これで少しは安心したか?』



と竜二が自慢げに話した。


それを聞いた華は



『ホント!?


やった〜!!


よかったとかった!!


本当によかったわ!!!!』



と、ちょっとオーバーと思えるほど喜んだ。


華がこれほど喜ぶ姿を見るのは初めてかも・・・



華は小さな器に夜飲む用のサプリメントを並べながら、人間ドックの結果を隅から隅まで見ていた。



『嬉しい・・・』



華は竜二に聞こえないように小さくつぶやいた。





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― 新着の感想 ―
[良い点] いよいよクライマックスに近づいてきましたね。 ドックの結果が異常なしでよかった!! 異常があると、すぐ病院から電話が入るようですよ。 [一言] 今日も辛ラーメンで( *´艸`) コンビニ…
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