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トラ トラ トラ!  作者: 悠鬼由宇
第2章
77/440

ポゼッション 2


 中三。中学最後の年。あいつらとサッカーやれる、最後の年。


 人数は、まあ何とかなった。そして何より。ちゃんとした指導者を拾ってくることが出来た。そうあのオヤジはまさにトラが拾ってきたようなものだ。


 もしあの時助けてやらなかったら、未だに河原の葦の下に埋もれてんじゃねえかな。だから、無償で俺らのコーチやる位、人として当然だろう。


 そう寅はタカを括っていた。


 どうやら指導者としての経験はなさそうだ。だが心からサッカーを愛していることは感じ取れるし、大企業の重役(では無いのだが。彼は役員と部長の区別が未だつかない)やってた程の人格者みたいなので(それもどうかと…)、このまま面倒見てもらおう。


 全てが寅の思ういい方向に向かっている。


 ベットに寝転びながら、寅は独りニヤケ顔が治らない。



 但し。オフクロの様子がこないだからちょっと変だ。何か、ウキウキしてる。何故にあんなしょぼくれたオヤジにウキウキすんのか、寅にはさっぱりわからんかった。



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