433/440
延長戦 5
そんな彼等を目を細めて見守っている健太に、亜弓がキンキンに冷えたビールジョッキを渡す。
「ハイ、お疲れ様。かんぱーい」
「ありがと。乾杯」
二人はグラスを軽く合わせる。
「永野サン、ダメじゃん、インタビューで泣いちゃ。あれ、全国中継だぞー」
「いやー、つい感極まってな、、、 それにしても、あれからもう三年経つのかー」
「そーだねー、なんかあっという間だったね」
「俺はいつの間にか古巣のユースの監督。トラは何とか高校卒業してプロサッカー選手。あかねちゃんは東大生。色々あったよなあ。でもさ、何も変わってないのが、亜弓ちゃん」
「あは、そーかも。あーでも、オババになったよ…」
「全然。むしろあの頃より、ずっと綺麗になったよ」
「え… は… えっと…」
「あ… いや… その…」




