337/440
アディショナルタイム 1
「… シャレになんねーわ、アイツら…」
「それ… な… 当りも半端なくツエーし…」
「あの10番、一回もオレらからボール取られなかったろ…」
トラは大笑いしながら、
「いやーー、スゲかったー。全然ボール取れんかったー。ありゃ世代別の代表候補だろ?」
「その通りだよ。松本くん」
相手の高月監督がゆっくりと蒲田南ベンチに近づいてきながら、
「君とマッチアップしたのが、U15日本代表の塩尻。率直な感想を聞かせてくれないか?」
トラは軽く頭を下げ、チッスと挨拶した後、
「アイツさ、一つのプレーに選択肢、3つ位持ってんじゃね…すか? それとアイツの周りの時間、すげーゆっくり流れてね… すか?」




