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トラ トラ トラ!  作者: 悠鬼由宇
第5章
326/440

ハンド 1


 一体、何年ぶりにここに来たのだろう。川崎フロンティア栗平グランド。玉川電機時代からこの練習場でどれ程の汗をかいただろう。



 感慨に耽っている健太の後ろでは、蒲田南中の生徒達が呆然としている。



「芝… 天然芝じゃん……」


「お、俺、こんなグランドでサッカーすんの、初めてかも……」


「そ、それな… マジかよ……」



 嘗《かつ》ては土のグランドだったのだが、健太が引退しJリーグに昇格した頃に、総天然芝に張り替えたのだ。


 まるで母校を訪れた気分となる健太の元に、コーチらしき青年が近寄って来る。


「永野、さんですか。遠い所までようこそいらっしゃいました。U15コーチの下田と申します。どうぞこちらへ」


 思わず深々とお礼のお辞儀をし、後ろで恐れ慄いている生徒達に声をかける。



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