220/440
ダイレクト 3
健太が一通りチェックし、飯田に手渡す。飯田もそれをサッと眺め、栂に渡す。健太はトラを呼び、栂の横に立たせる。
「栂正樹。フロンティアのU18の監督さんだ。今日の試合を見学していたんだ」
トラは特段興味なさそうにチーっすっと挨拶をする。栂はトラを一瞥し話し始める。
「今日の試合。このデータ通り、パス成功率、半端ないねキミ。ただ後半、動きがガクッと落ちてパスミスが増えてるんだよな。当分の課題はスタミナだな」
トラはめんどくさそうに、
「わかってるって。うっセーな」
栂は唖然と、飯田は苦笑いする。健太は大きく息を吐き出す。
「ケンタさん、コイツ、コレがノーマルなの?」
健太はグラスを一気に呷りながら、
「まあ、そう」
トラを上から下まで眺め、鼻で笑いながら栂は
「そっか。こりゃ日本じゃ厳しいな、オマエ」




