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ゾーンディフェンス 9
今やっと、須坂の思いが健太に届いた気がする。
そうなのだ、どうして自分は己を省みなかったのだろう。自分の仕事ぶりを反省しなかったのだろう。自分の家族に対する考えを改めようとしなかったのだろう。
須坂とは同期入社で同じ運動部。互いに引退するまで部の垣根を越え、認め合った仲であった。それぞれ出世を重ね、健太が営業部長、須坂が人事部長に収まった頃には新人部長同志、新橋あたりで良く杯を交わし会社の将来を語り合ったものだった。
だがー時世を省みず、ハラスメントの重要性を軽んじた健太はどん底に落ち、一方の須崎は次は執行役員の筆頭、と噂されている。
須坂からは何度もそれとなく注意されてきたーパワハラには気を付けろよ、と。
そしてー




