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ゾーンディフェンス 7
「何なんだろうな、家族って。両親が健在でも旅行一つしない家族もあれば、君達みたいに親子二人でもこうして楽しくやっている家族もあるし」
「でも… でもね、トラも… 私も…」
「……」
「やっぱ、寂しいんだよね… 父親が… 夫がいないってコト…」
「亜弓ちゃん…」
「だからね、今日はアタシら、メチャクチャ楽しかったんだ。初めてだから、三人で出掛けて、飯食って、昔の仲間とワイワイやって… そんで…」
「……」
「こーやって家に帰るってーのが…」
語尾が鼻を啜る音で聞き取れなかった。健太も今日ほど家族というものが暖かく癒されるものだとは知らなかった。
頬をピンク色に染めて嬉しそうにハンドルを握るあゆみを眺め、健太も最高に幸せな気持ちになると同時に、良子や克哉とこの思いを持てなかった自分の半生に、激しく後悔と慚愧の念に駆られるのだった。




