お腹が一杯で、奴等がやって来ます。
書き終わったのでいざ、投下!!!
手直しはするよ?
イグーと二人で家までトコトコ歩いていると、空腹のお腹を刺激する、お肉の焼ける良い臭いが漂って来ます。
どうやら肉料理を売っているお店らしく、恰幅の良いおばちゃんが一心不乱に肉の付いた鉄の棒を、グルグル回して焼いて居ます。あれに似てます……中東地域で食べられる、そうケバブ?
僕が余りにも食い入るように見ていたせいか、イグーが僕にケバブ(?)を買ってくれました。
「ほら、熱いから気お付けて食べるんだぞ?」
「イグー有り難ちょう。んっ…あちゅっ……美味っ!!」
買って貰ったケバブ(?)は、パンに挟んであって肉汁がパンに染み込んで、物凄くジューシーでした。
お腹が空いていた僕は、ペロリと平らげてしまい、そしてまだ食べているイグーのケバブ(?)を食い入るように凝視してしまって居た。
僕のその様子にイグーは苦笑しながらも、もう一つケバブ(?)を買ってくれたのですが、その結果僕のお腹はイカ飯の様にパンパンに膨れてしまい、歩いてイグーの家まで帰るのは困難となってしまったのです。結局イグーに抱っこされたまま帰宅すると言う事になってしまいました。
ちくせうっ!このチビッ子ボディめっ!!以前の僕ならば五個は行けたぞ?二個程度でこれとは……まいったね、どうも。
暫くするとイグーの家が見えて来たのだが、家の前に誰かが下を向きながら突っ立って居るのが、うっすらと見える。何故うっすらかと言いますと、ケバブ(?)でお腹一杯になった僕は、予定調和のごとくとある魔と戦って居たからだ。
とある魔………そう、睡魔だ。奴等はコッソリと人体に侵入し、眠れ~眠ってしまえ~と、魔法の呪文を唱えて来るからだ。きっとそうだと僕は推察している。
僕が睡魔との戦いに明け暮れていると、イグーの方も自分の家の前に人が立っているのに、気付いたのか怪訝そうな表情で歩いて行き、イグーが声をかける。
「そこのお前……人の家の前で何をしている?」
ビクッとその人は震えると、勢い良くこちらに走って来ると、僕らの目の前でいきなり土下座をして来た。流石の僕も睡魔との戦いを一時中断せざるを得なかったのである。
「この度は……誠に…誠に申し訳御座いませんでしたぁ~~~~」
それにしても……土下座をしながら、必死な様子で謝って来るこの人は一体誰なのでしょうか?それと…この世界にも謝るときに土下座をする文化があるのでしょうか?色々気になるなります……。
「ねぇイグー……こにょ人は誰にゃにょ?知ってりゅ人?」
僕がイグーを見ながら聞くと、イグーが困った顔をしながら何故か僕の顔に自分の顔を近づけて来ます。何でしょうか?不思議に思いながら見つめて居ると、イグーがおもむろに僕の口元をペロリと舐めて来たのです。僕がビックリし過ぎて固まってますと、イグーがこう言ったのです。
「……さっきの肉のタレが付いたから、ついな……」
教えてくれれば自分で拭きましたよ?それか、イグーが拭ってくれれば良かっただけでは?何故舐める必要があったのか……?
「な…何で舐めちゃの?拭ってくれれば良かっちゃのにっ!!」
「いや……両手がシャワで塞がって居たからな……」
はあっ!?僕はイグーが両手で持たないとならないほど、重いって事か???嘘つけ~~!
僕がイグーに攻撃しようとしたその時、先程土下座をしていた人が僕達の会話に入ってきた。
「すみませんがっ!私の話も聞いて下さいっ!!お願いしますっ!!!」
土下座の人の存在をすっかり忘れていた僕達でした。
イチャイチャしたい?イグーと、別段イチャイチャする必要性を感じない佐和でした。




