第93話「本物」の無慈悲なレベル上げwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
僕達は次々と戦車に乗り込むと、最後に運転が得意なコブも中に入ってきた。
コブは何も言わずに戦車の操縦席に座った。
ああ…やっぱり運転が得意なコブは戦車の運転も得意なんですね…
めっちゃ慣れた様子なんだけど、どこかで戦車を運転してたんですか!!!!
僕はこのあってはならない「本物」の事件で色々麻痺してて気がつかなかったんだけど、天使の腕に何かの端末のようなものが装着されていて、そこから伸びた配線は天使が被っているゴーグルに繋がっていた。
「天使、その腕につけてるのは何だ?」
戦車内の適当に場所に座り無表情で前を見ていた天使が、ゆっくりと僕の方を見た。
「アームターミナル。このゲームをする時は自然に装備される。これで経験値やマジックポイントの残りを見たりする。なんで差身君はアームターミナルを装備してないの?」
「いやその…それ持ってないし…」
「私も持ってない。でもこのゲームをする時には、いつも自然に装備される。これがないとゲームができない」
なんだ…天使がいうところの「ゲームをする」というのは、もしかするとテレビにゲーム機を繋げてやるのではないかもしれないぞ…
本人がスーパーファミコンでゲームをやっていたというけど、それなら自然にアームターミナルが腕に装着されるなんてことないしな…
天使自身はスーパーファミコンが壊れたからゲームができなくなったと言う。
でもそれは、天使が誤った認識をしているんじゃないのかな。
最初は普通にゲーム機をテレビに繋げてやっていたのかもしれないが、最終的には天使自身が「本物」の力で作りあげた「本物」の魔界でリアルに戦っていたのではないだろうか?
僕はガルムと初遭遇した時のことを思い出していた。
沙織の豪邸の庭には今日よりは少なかったけど、わけのわからない「本物」の悪魔がうろついていた。
天使自身も魔法陣からガルムを召喚したりして、悪魔と戦えるくらいのやり方で僕を殺そうとした。
ある程度限定的な広さではあるが天使はこの世界に魔界を作り出し、その中でリアルにゲームをしていたんだ。
でも昨日天使が「本物」の力をフルパワーで発揮したから、小机町、いやこれは横浜一体どころか、それ以上の広さかもしれない…あってはならないくらいの広さを魔界にしてしまったんだ。
だけど天使を見てると、あの時も今も、この「本物」の事件を引き起こしたのは自分だと気がついてなさそうだ。
天使にとってこれはただの「ゲーム」に過ぎない。
そして天使はただ僕と「ゲーム」をしたいだけで、それ以外は何も考えていないんだ。
「ああwwwwwwwwwwww差身wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwアームターミナルも知らないのかwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwでもこれで色々やりやすくなったなwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
沙織はいかにも僕が駄目なような感じで言うんだけど、そんなもの知らないから!!!!
というか、沙織!おまえどうして、天使がこの世界にあってはならないものを装備してるのに何とも思わないの?!
天使が装備してるアームターミナルって、どう考えても僕達の世界のテクノロジーじゃない気がするんだけど!
「おいツインテールwwwwwwwwwwwwww我々ニャンパスさんチームのレベルは今いくつだ?wwwwwwwwwwwwwwww」
「まだ1。個人のレベルとニャンパスさんチームとしてのレベルが見える。両方1」
天使は頭につけていたゴーグルをサングラスを目の前に下ろすと、左手につけたアームターミナルを右手で操作しながら言った。
ああこれ、アームターミナルのディスプレイがあのゴーグルみたいだな。
まだ何にも戦っていないからレベルが1なのは分かるんだけど、コツコツレベル上げしないと唯一神なんて倒せないよね。
これはどのくらい戦い続けないといけないんだろうなあ。
「若菜ちゃんwwwwwwwwwwwwwwwwwww一緒に戦車の上で悪魔を撃ち殺そうwwwwwwwwwwwwwwwwwww弾がなくなったら差身の無限のバックから出してもらえば良いwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
「うんわかったよ。私もミニミでリア充を殲滅させるよ!」
あんまり考えてなさそうな顔で笑いながら若菜ちゃんは沙織に返事をするんだけど、僕の無限のバックの中にミニミ軽機関銃の銃弾なんか入れてないんだけどなあ?
「沙織、ミニミの弾なんて無限のバックに入れてないよ?」
僕がそう言うと、沙織は病んだ笑みを浮かべながらどこかからコンバットナイフを取り出し、それを僕の首元に突きつけた。
「差身?知らなかったのか?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww無限のバックはエロナースの沙織達がニャンパスの穴を研究した成果で作られたwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwニャンパスの穴と無限のバックの内部はつながっているwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwうちの庭にあるニャンパスの穴の入口から無限のバックの内部に必要そうなものはさっきコブが全部詰め込んだwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwだから差身が隠していた『マジカル♡メイド ゆかりん』とかは端に寄せておいたぞwwwwwwwwwwwwwwwwww」
沙織は僕にコンバットナイフを突きつけたまま凶悪な目つきで僕を睨んだ。
「差身君には驚いたよ。女の子にあんまり興味なさそうにしてるのに、メイドに熟女、ロリ、アイドル、お姉さん、なんでも好きなんだね。なんでそんなにイヤラしいことが好きなのにどうして沙織を襲わないの?あと競泳用水着とかスクール水着とかは変態にも程があるよ」
このめっちゃ狭い車内で若菜ちゃんがあんまりわかってなさそうな顔で笑いながら、僕にミニミの銃口を突きつけてきた。
だけどどことなく若菜ちゃんの笑顔が怒ってるように見えるんだよね…
ああああああ…駄目だ…僕しか無限のバックの中身は知ることができないと思ってたのに…
全部見られた…調度良い隠し場所ができたと思ったのに…
違うんだ…そこまで興味はないんだ…一応全部知りたかっただけなんだ…
だから笑いながら僕を変態というのだけはやめてくれえええええええええええええええええっ!!!!!
「差身君はねこが好きと聞いたのに…私、今度はメイドになる」
天使も無表情でテイザーガンの銃口を僕に向ける!
天使からも怒りに満ちた無言の圧力を感じる!!!
「ツインテールよwwwwwwwwwwwwwwwwwwメイドでねこになれば差身の頭の中はツインテールのことでいっぱいになるのかもしれないwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwこのゲームが終わったら試してみようwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww差身はメイドもねこも好きwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
沙織がコンバットナイフでいつでも僕を殺せるように制しながら、天使に病んだ笑みを送った。
どうしてよ!!!おまえたち3人おかしいって?!
なんで何かあったらまずを僕を殺そうとするの!
なんでいつでも僕を殺せる状況に3人で追い込むの?!
沙織が3人に増えたみたいで、もう僕の心は壊れそうだよ!!!!!
すると天使が僕の頭にテイザーガンの銃口を突きつけた!
「差身君、早く沙織を襲って。順番が回ってこない」
天使のまん丸い目が瞬きもせずに僕を見る。
だから「順番」ってなに?!
どうしてその大事そうなことを僕抜きで決めちゃってるの?!
僕の人権も保護して欲しいんだけど!!!
戦争の時から何度もそれ聞いてるけど、ついに天使まで言い出しちゃったよ!!!
「じゃあそろそろ行くかwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
沙織が僕の喉元からコンバットナイフを下ろすと、M16-A4沙織改ではないM16-A4を持ち、ミニミ軽機関銃を装備した若菜ちゃんと共に戦車の上に上がっていった。
天使はテイザーガンをしまうとアームターミナルを操作しながら、目の前に降ろしたゴーグルに集中した。
「えーごほんごほんwwwwwwwwwwwwwwwwそれでは作戦をwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwニャンパスさんチームは無慈悲に悪魔をひき殺して下さい!wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwニャンパスさんチームは無慈悲に悪魔を撃ち殺して下さい!wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
沙織が声を出す準備のために咳払いをしてそう作戦でも何でもない「本物」の指示を出すと、コブが戦車を発進させた!
「パンツァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!!!!!wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwフォッォッォォォォォォっォォォォォォォォっ!!!!!!wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
沙織のその狂った叫びとともに、戦車の上から「ズバババババババババババッ!!!!!」と凶悪な「本物」の銃声が鳴り響き始めた。
発進した戦車は結構な速さで進むんだけど、色んなものと衝突したり踏み潰したり縦横無尽に走り続けた。
間違いない!コブ!あなた庭の中にいる低級悪魔を片っ端から轢き殺してるでしょ?!
沙織!!!若菜ちゃん!!!あなた達、狂ったように銃を乱射してるけど、確かに悪魔だけどさあ、生きてるものを撃ち殺すことに対して何の躊躇もないんだね!!!!
「レベル一気に4。7…9…沙織、この辺の悪魔を殺してもレベルが上がりにくくなった。外に出よう」
天使はゴーグルに映しだされたデータを見ながら、小さな声で冷静につぶやいた。
この間の戦争もメチャクチャだったけど、3人の「本物」が織りなす「本物」の世界を、僕はただ自分の心が崩壊しないように見守るしかなかった。
唯一神殺しに何の戸惑いもない「本物」達は、「本物」達らしく突き進むのであった。
神でも悪魔でも人間でも、あまり「本物」達は気にしていないのだろう。
こいつらはとりあえず暴れたいのだ。
自分の心の闇を吹き飛ばすように戦いに身を投じているのだろう。
こうして無慈悲なレベル上げが始まったのであった。
いつも読んでくれてありがとうございます。
ぱんだ祭りです。
こんなものを読んでもらえて僕は嬉しいです。
今日の夜(15日月曜日の夜)から旅に出るのですが、木曜日に更新する分がちょっと間に合わなかったので、戻ったら急いで書きます。
旅の間も沙織と交信しながら話を詰めておきますねwwwwwwwwwwwwwww




