第69話「本物」の帰り道wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
僕達は3人はニャンパスの穴があるお堂にたどりつき、その中に入ろうとしたんだけど来た時と違って、その入口は頑丈そうな鋼鉄の扉が設置されていた。
いつの間にこんなものが…コブ達が沙織に命令されて作ったのか、それとも他の沙織達が作ったのか…
何にしてもこんなもの手じゃ開けられないなと思ってたら、予想通り沙織がスマホを取り出し物凄い速さで何かを打ち込むと、ロックが外れるような音がし無音で扉が開放された。
「沙織…いつの間に扉なんか作ったんだ?」
「ああwwwwwwwwwwwwwwwこの入口に誰か入ったりしたらいけないと思ったんだwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww何百年経っても朽ちることのない扉をつけたからもう安心wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwあと60秒ほどでこのお堂もお堂の裏の崖も爆破するwwwwwwwwwwwwwwwwwwwみんな早く中に入るんだwwwwwwwwwwwwwwwwwwwうひひひひひxひxひぃxひぃひいいぃいいいいwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
沙織が狂気に満ちた病んだ笑みを浮かべると、佐藤さんがめっちゃ慌てた様子でバタバタし始めた。
「のわあああああああああああああああああああああっ!!!!!沙織!!!死んじゃうぞ!!!先に入るよ!!!!」
うん…佐藤さんも良くわかってきたね!!!
沙織と一緒にいる限り、真っ先に身の安全を確保しないと本当に死んじゃうからね!!!
そうだよ…僕も早く逃げなきゃ…
「沙織!僕も先に入るよ!」
僕も佐藤さんに続いてすぐにニャンパスの穴へ飛び込んだ。
「さて私もそろそろ…ニャンパスwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
沙織もニャンパスの穴に飛び込み、穴の中で僕達は合流した。
入った途端、沙織がスマホで何かを物凄い速さで操作すると、扉が閉まり扉がロックされる音が聞こえた。
そして扉の向こうで物凄い爆発音が聞こえたかと思うと、雪崩のような音が聞こえてきた。
あー、これは周りを爆発させて、扉をお堂の残骸や土砂で埋め尽くし隠したんだろうな…
この方が沙織達も勝手に移動しにくくなるから調度良かったかもね。
それから僕達はニャンパスの穴の中を歩き続けた。
僕は右手で沙織、左手で佐藤さんの手を引きながら、みんなでどうでも良い話をしていた。
それは時間としてはそこそこ経過していたはずなんだけど、2~3分程度の短い時間にしか感じられなかった。
とても充実し心が満たされた僕達。
幸せな時間というのはいくらあっても足りないのかもしれない。
失いたくない時間というのは風のように過ぎ去ってしまうのだろう。
そして、どこもかしこも同じようにしか見えないニャンパスの穴ではあったが、ある地点で沙織は急に立ち止まった。
「若菜ちゃんwwwwwwwwwwwwwwwwwww我々は向こうだが若菜ちゃんはそっちの方にいかないといけないwwwwwwwwwwwwwwwwwww歩いていけば出口が見えてくるはずwwwwwwwwwwwwwwwwwwここでお別れだwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
沙織が僕から離れ病んだ笑みを浮かべながら佐藤さんに向かって右手を差し出した。
すると佐藤さんも僕から離れ、沙織の右手を握り返した。
2人はお互いをまっすぐに見つめていた。
それは簡単なさよならの挨拶だったんだけど、お互いのことを大事に思う気持ちが伝わってくる。
「そうなのか?沙織楽しかったぞ!差身君もまた明日ね!」
佐藤さんは沙織の手を放すと、手を振りながら沙織が示した方向へ歩き始めた。
「若菜ちゃん気をつけてwwwwwwwwwwwさようならwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
「佐藤さん!また明日!あとでラインを交換しよう」
「わかった!じゃあね!」
佐藤さんは慣れた道を散歩するように1人で歩いて行った。
そしてすぐにこの極彩色の空間に飲み込まれるように見えなくなってしまった。
行っちゃったな…遠足の帰りみたいだな…
再び沙織と僕は歩き出したが、僕の中で1つの問題が浮かび上がっていた。
それを沙織に話そうかどうか迷ったんだけど、結局沙織に話してみることにした。
「なあ沙織、佐藤さんって元の世界に戻ったら僕達のことを覚えているのかな?」
僕がそっと沙織に聞くと、沙織は病んだ困った顔をして首をひねった。
「どうだろうなwwwwwwwwwwwwwwwこればっかりはわからないwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww我々は若菜ちゃんが消えた日の夜にニャンパスの穴に入ったwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww我々はその時間に戻ることだけは確かwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
「そうだね。でも、佐藤さんは僕達がニャンパスの穴に入った日の15時間位前。夜明け前に消えたんだからさ。佐藤さんはその時間に戻るわけだけど、佐藤さんは学校に来てなかったじゃん」
「そうなんだよなwwwwwwwwwwwww12人の沙織で行ったニャンパス会議では『例えば私がニャンパスの穴や他の世界線へ移動した場合』でも『元の世界線で私という存在がいなくなるということはない』から穴に入った時間に戻るwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwという結論に達しているのだが若菜ちゃんが戻っていたなら学校に来てるはずなんだよなwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwあれ?でも戻っていたら我々はニャンパスの穴に入っていないわけだし何が何やらwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
沙織は病んだ笑みを浮かべながら混乱した様子で話すんだけど、もう僕も全く佐藤さんがこれからどうなってしまうのかわからなかった。
せっかくできた沙織の初めての友達なのに、佐藤さんが全部忘れてしまっていたら、それってめっちゃ寂しい。
それに、僕はもう1つの最悪なシナリオを考えていた。
「沙織…多分僕達やってはいけないことをめっちゃやりまくった気がするんだけど、これで佐藤さんが消えていなくなったりしないよな?」
僕がそう言うと沙織は病んだ笑みを浮かべながら「それはないwwwwww」と手を振った。
「私達の世界に若菜ちゃんという存在がいなくなることこそが一番まずいwwwwwwwwwwwwwwwwww均衡が崩れるwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwだからそれはないと思うwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwでも我々のことは忘れている可能性はあるなwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
「うーん…そうか…」
「差身wwwwwwwwwwwwwwwとりあえず帰って寝ようwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww私もさすがに疲れたwwwwwwwwwwwwwwwwwww明日起きたら考えようwwwwwwwwwwwwwwwwww」
沙織は歩きながら眠たそうな顔をして僕にくっついてきた。
「そうだね。起きたら学校か…何だか学校に行くことの方が夢みたいだな…」
僕は深く溜息をついた。
僕もめっちゃ疲れてる。
すぐにでも眠り込んでしまいそうだ。
場所なんてどこでも構わない。
だけど、家に帰らないと余計な事件が起きるかもしれないからな…
沙織の言う通りだ。
まずは休んで明日考えることにしよう。
こんな状態じゃ何にもできないしな。
僕は沙織の手を引きながら極彩色の空間を歩き続けた。




