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幼馴染みの彼女が僕を殺しにやってくる!  作者: ぱんだ祭り
「本物」の入学式編wwwwwwwwwwwwww
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41/204

第41話「本物」の自分自身を恐れないことwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

 佐藤さんからすれば、余計なことをしないで静かにしている学校での沙織しか知らないわけで、素の状態というか「本物」が加速している沙織はかなり常識からぶっ飛んだ「本物」に見えたのだろう。

 真顔で興味深そうに眺めていたが、そのうち僕を憐れむような顔でこっちを向いた。


「差身君は何で沙織と付き合ってるの?良く見ると目つきも何だか変だし、早めに別れた方が良いと思うよ。どうみてもおかしいじゃん。沙織といたら人生後悔するよ」


 佐藤さんは僕を本気で心配するように言うんだけど、それがなんというかめっちゃかわいらしいというか普通の女の子ってテレビとか漫画で見るような感じで優しいこと言うんだなと思った。

 こんなにも普通に僕のことを心配してくれるなんて、都市伝説でしかあるわけないと思ってたけど、本当にこんなことがあるんだね…

 こういうのって何だか楽しいというか嬉しいというか幸せな気分になるな。


「うん、そうだね…確かに佐藤さんの言う通りだよ…よく沙織と別れた方が良いんじゃないかって思うんだけど、幼稚園のあたりからずっと一緒だから沙織と離れるなんて考えられないんだ」


 佐藤さんの言っていることは本当に正しいと思うんだけど、じゃあ沙織とすぐ別れるかと言われるとちょっと困ってしまう。

 まあもちろん、さっきから沙織から即逃げ出したくなる事件は続いてるんだけどね…

 僕にとっても沙織にとっても、お互いが離れるなんてことは当たり前のこと過ぎて考えられないのだ。


「そうなんだ。でもそれは差身君が沙織とずっと一緒にいるから他の女の子のことを知らないからだと思うよ。沙織がいるから女の子を本当に好きになるってことを知らないだけなんだよ」


「うん、僕もそうだと思う。沙織以外の女の子はよくわからないんだ」


「ねえ♡差身君…世の中には沙織みたいな女の子の方が少ないんだよ…私と付き合ってみなよ…絶対に楽しいと思うんだ…」


 急に佐藤さんが僕の顔を覗き込みながら、僕の体を片手で触ったままそう言った。

 佐藤さんは僕から手を放そうとしなかった。

 あれ?そういばさっきからちょくちょく僕の体を触っていたような気もするんだけど…

 これって偶然なんかの勢いで触っていたんじゃなくって、佐藤さんはわざと僕の体に触れていたのかな?

 そういえば佐藤さんも甘えるような声になってきたけど…

 何だかこの変な感じ…誘われてる?僕は今、佐藤さんに誘われてるのかな!!


「差身君♡…」


 間違いない…僕にでも分かる。

 ドキドキして動けなくなっている僕に、佐藤さんはめっちゃ艶めかしい感じで迫ってきた。

 沙織とは違う、普通の女の子。

 コンバットナイフを突きつけられない迫られ方。

 ああ…これ、凄くいいかも…

 僕は洗脳されるように佐藤さんに魅了されていった。


「おい!wwwお前wwwwww何勝手に差身に手を出してるんだ?!wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


 しかし「本物」の現実は僕を逃がしてはくれなかった。

 2人の沙織がいつの間にか僕達の前に仁王立ちし暗黒オーラを燃え上がらせながら、同じセリフを同じタイミングで声を合わせて言った。

 

「ひいいいぃぃぃぃいぃっぃぃ!!!!!ごめんっ!何にもしてないっ!何にもしてないから!!」 

 

 佐藤さんがめっちゃ怯えた様子で慌てふためいてるんだけど…

 目に黒い影がかかり凶悪な光を放つ2人。

 沙織がM3の銃口をこちらに向け、看護服の沙織が震えた手でコンバットナイフをこちらに突きつけている。

 そうだね…日本で普通に生活してたらこんな狂った脅され方されるわけないからね!!!

 僕なんか麻痺してるから、一瞬佐藤さんがどうして急に取り乱し始めたのかわからなかったよ!!!

 佐藤さん!!ありがとう!!一瞬だったけど普通の高校生らしい恋愛が体験できた気がするよ!!

 でも沙織は24時間世界中追いかけてくるんだ!!!!

 いや!!!もう、時空を超えて追いかけてこれるようになったんだよね!!!

 この思い出を忘れることなく、これからも沙織に殺されないように生き続けるよ!!!


「全く順番を守れwwwwwwwwwwwwwwwwwww何も差身から離れろと言ってるわけじゃないんだwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


 看護服の沙織がそうよくわからないことを言うと、僕の沙織が「ちょっと待て」という感じで看護服の沙織の肩を触りながら首を振った。


「まだ何も話していないんだwwwwwwwwwwwwwwwwwwww差身も若菜ちゃんも何も知らないんだwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


 僕の沙織がそう言うと看護服の沙織ははっとした表情になり、少しすまなそうな顔をして病んだ苦笑いを浮かべた。

 佐藤さんは自分から身の危険が逸れたのを感じ取ると、怖かったのか2人バレないようにそっと僕の方に寄り添ってきた。


「悪いなwwwwwwwwwwwwwwwそういえばこの時は確かまだだったか?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwあとなあwwwwwお前に言っておくことがあるんだwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww私も昔ここでそれを聞いて色々気がついたwwwwwwwwwwwwwwwだから私もお前にそれを伝えるwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


 看護服の沙織は素早くどこかにコンバットナイフを隠すと、病んだ笑みを浮かべながら真っ直ぐ僕の沙織を見下ろした。

 僕の沙織もただならぬ雰囲気を感じたのか、M3の銃口を下げて看護服の沙織を見上げた。


「お前wwwwwwwwwwww今何に怯えていると思う?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwお前は何を怖がっているんだ?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


 神妙に看護服の沙織が僕の沙織に諭すようにそう言うと、沙織は若干意味が分からないような表情になった。


「そ…それは…wwwwwww差身が私から離れてしまわないか心配なんだ…wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


 僕の沙織がそう言うと看護服の沙織は、全てを見透かしたように「そうだろうそうだろうwwwwwwww」と何度か頷いた。


「ああwwwwwwwwwwwそうだろうwwwwwwwwwwwwwwwwそう言うと思ったよwwwwwwwwwwwwwwwでも本当は違うんだwwwwwwwwwwwwwwwwwお前は違うものに怯えているんだwwwwwwwwwwwwwwwwww」


 看護服の沙織はそう言うんだけど、やっぱり沙織は何のことだか分からなくって不思議そうな顔をしていた。


「そうなのか??wwwwwwwwwwww私は何に怯えていると言うんだ?wwwwwwwwwwwwwww全然わからないぞ???wwwwwwwwwwwwwwwwww」


 僕の沙織がポカーンとした表情で看護服の沙織を見ていると、看護服の沙織の目が強く僕の沙織をとらえた。

 そして看護服の沙織が両手で僕の沙織の両肩をがっしりと掴むと、グイッと自分の方に近づけた。

 その看護服の沙織の目は全く笑っていなくって、じっと僕の沙織の目を真剣に見つめていた。


「昔の私よwwwwwwwwwwwwwwwよく聞けwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwそして忘れるなwwwwwwwwwwwwwwwwww私達と同じ『本物』の迷える者達にも教えてやるんだwwwwwwwwwwwwwwwいいかお前は差身がいなくなることに怯えているけどwwwww今まで一度でも差身がお前の前からいなくなったことがあるか?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


「ないぞwwwそんなことはあってはならないwwwwそんなことが起きたら世界が終わるwwwww」


 僕の沙織はしばらく今までのことを思い返すように考えこむと、「w」の数も減らしながら言葉をつまらせそう返事をした。

 看護服の沙織はそれを見て「よく気がついたwwwwwwwww」という感じで、少し病んだ笑みを浮かべて頷いた。


「ずっと一緒にいる差身が消えてしまうかもしれないと不安になるのは差身のせいでも他の人のせいでもないwwwwwwwwwwwwwwwwwwww自分自身が心の中で怯えてありもしない悪いことを考えてしまうからなんだwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww昔の私よ自信を持てwwwwwwwwwwwwwwww今とても幸せな毎日を送っているというのに怯える必要などないのだwwwwwwwwwwwwwwwお前の本当の敵は自分の中にいるwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww自分自身で作り上げた悪いことに怯えなければ差身はもっともっとお前のそばにいるように感じることができるwwwwwwwwwwwwwwwwもっと楽になれwwwwwwwwwwこれからは自分に怯えてはいけないwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


 じっくりと僕の沙織に語りかける看護服の沙織。

 それを呆然とした表情で僕の沙織はまっすぐ看護服の沙織を見ながら聞き入ってきた。


 ああ…気がつかなかったけどそうかもね…

 沙織は自分1人で考えすぎてわけのわからないことしちゃったりするんだけど、沙織自身が悪いことを妄想してやらかしちゃうのかもしれないね。


「そうか…www確かに私はそうかもしれない…www差身はずっと一緒にいてくれるのにこんなに不安になるのは自分が無駄に怖がっているせいかもしれないな…www」


 僕の沙織がなにか悟ったような様子で看護服の沙織につぶやくように言うと、看護服の沙織は優しく病んだ笑みを浮かべながら力強く「うん」と頷いた。

 その看護服の沙織の様子は、めっちゃ沙織のお母さんに似ていた。

 看護服の沙織は僕の沙織をそのまま抱きしめると、とても大事そうに目を閉じた。

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