第30話「本物」の人殺しwwwwwwwwwwwwwww
「さあてwwwwwwwwwwwwだいたい蹴散らしたし混乱してるようだから潰しに行くかwwwwwwwwwwwwwwwwwww差身wwwwwwwwww念のため空のショルダーケースも持ってきてくれwwwwwwwwwwwwwww最悪捨ててもいいが弾が入ってる2つは捨てたら駄目だぞwwwwwwwwwwwwwww」
沙織はそう言うと横で身構えている屈強そうな武士に何かを指示した。
すると、その武士は僕と沙織を抱えて、あっという間に斜面を駆け下りた。
しかし、凄いな武士の人達って…
僕達は昔より賢くなっているのかもしれないけど、体は衰えているのかもしれないね。
医療が発達しているから長生きしているだけで、何というか生命力的なものは武士達には敵わないな。
僕達は屈強そうな武士にお堂のあたりまで運んでもらい降ろしてもらった。
「よくやったwwwwwwwwwwwwwwwお堂の守りについてくれwwwwwwwwwwwwwwww味方を間違えて殺すといけないからお堂からあまり離れないように伝えておいてくれ!!!!wwwwwwwwwwwwwwwwww」
沙織は武士をねぎらうようにそう言うと、屈強そうな武士は一礼し周りに沙織の指示を伝えるため叫びながら走っていった。
「沙織これからどうするんだ?」
僕は空のショルダーバックをお堂に上る階段に置くと、この異常な状況の中、やけに冷静な沙織を見た。
沙織は落ち着いた様子で病んだ笑みを浮かべると、持っていたライフルはお堂の階段に置き、僕の持ってるショルダーケースに手を伸ばすと弾を取り出しサブマシンガンに装填した、
「ああwwwww突入してM3で全員殺すwwwwwwwwwwwwwwwww」
そして沙織は肩からかけているバックからメモ一式を取り出し、僕に説明してくれた。
お堂の前に立ち、そのままずっと真っすぐ進んだ所に川がある。
川はお堂から見て、左が上流、右側が下流という具合に流れている。上流は西側だ。
ちなみにさっき僕達が登っていた急斜面はお堂の裏手に位置している。
沙織が言うには見てきたかのように「川の向こうに敵の陣営があるwwwwwwwwwwwwww」と言っていた。
何でそんなことを知っているのか分からないけど、沙織には何か確信があるようだった。
お堂から見て少し上流側に浅瀬があるようで、いま敵は逃げるためにそこに集まりつつあるのだという。
沙織が言うには敵が自陣に逃げ帰るにはそこを通るに決まってると言っていた。
ああ、そういえばさっき上から見渡した時に川が見えていたよな。
船でも使わないと渡るのが大変そうな川なんだけど、自力でもなんとか渡れる川幅でもあるんだよな。
「そこでだwwwwwwwwwwwwwwww我々は川を渡り逃げ帰る敵をこのM3で撃ち殺すwwwwwwwwwwwwwwwwwwww逃げ帰るリア充太田道灌の兵殲滅作戦wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww早く行くぞ差身!!wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwリア充どもを許すわけにはいかない!!!wwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
沙織は1つ頷くと、僕についてくるように手を振った。
もう何がなんだかかなり分からなくなってきているのもあって、黙って沙織の指示に従った。
沙織は腰を低くし沙織の身体能力では考えられないほどのスピードで川の上流の方に移動していった。
それは通常の人間の動きではなかった。
悪い薬をたくさん飲んで歯止めの効かない力が湧いているかのような「本物」の動き。
しかし沙織は酩酊状態というわけでもなく、それどころかいつもよりも大人びて見えしっかりしていた。
途中でどう考えても沙織が撃ち殺したとしか思えない死に方をしている武士がたくさん転がってたんだけど、もうそんなのどうでも良くなっていた。
今は沙織についていくことで精一杯だった。
雑木林を抜けると目の前に広い河原が出てきたんだけど、敵の武士達が集結し、順に川を渡ろうとしていた。
僕たちは茂みの中に身を潜め、逃げ帰る太田道灌の兵を観察した。
沙織が言うようにどうも浅瀬があるようで、太田道灌の兵達は同じような所を縦に並んで引き返していた。
「差身はここで隠れていてくれwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
沙織はそう言うと僕から弾が入っているショルダーバックを2つ受け取り茂みから一気に河原まで走り抜けた。
「ニャンパス!!!!!wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
沙織はそう叫びながら太田道灌の兵達の前に躍り出ると、目に黒い影がかかり凶悪な光を放ちながら、マシンガンを乱射し始めた。
相手も沙織があからさまに近づいてきたのですぐさま反応したんだけど、次々と放たれる凶悪な銃弾の前に何もすることなく撃ち殺されていった。
ことは2~3分もかからなかったのではないだろうか?
沙織は残っている兵がいるかどうか探しに行ったのか、しばらくウロウロしてから僕の所へ戻ってきた。
「オールクリアだwwwwwwwwwwwwwwwwwww差身wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww仕事だwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
沙織に河原まで連れて行かれたんだけど、沙織は川の向こうにある小高い丘を指さした。
「差身wwwwwwwwwRPGをあのへんの山に向かって打ち込んでくれwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwこれで終わりだwwwwwwwwwwwwwww」
沙織はさも当たり前のようにそういうんだけど、RPGなんて撃ったことないんですけど!!!
だいたいこんなの撃ちこんだら、めっちゃ人が死んじゃうんじゃないんですかね?
「だっ!駄目だよ沙織!こんなの撃ったことないし、もう充分やっつけただろ?」
僕がそう言うと沙織は病んだ笑みを浮かべながら首を横に振った。
「差身は甘いなwwwwwwwwwwwwwすぐに反撃してくるぞwwwwwwwwwwwwww少しあいつらを足止めするにはRPGは絶対に撃つべきだwwwwwwwwwwwwwwww撃てば我々の恐ろしさを太田道灌自身が知ることとなるwwwwwwwwwwwwwwwwwwww覚悟を決めろ差身wwwwwwwwwwwwwwwww引き金を引けば弾が飛んでくだけだwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww簡単だろ?な?!wwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
茫然自失。僕が何も答えられないでいると、沙織が僕が背負ってるRPGを取ると、そのまま僕の肩に長い筒のようなRPGを載せた。
「最高の戦争だwwwwwwwwwwwwwwwwww祝砲をあげよう差身wwwwwwwwwwwwwwwwwww」
もう完全に分からない。
でも1つ言えるのは沙織は理性で動いていて、僕は沙織の指示により、今から人を殺すということだけは間違いなかった。
目の前に無数に転がる武士達の死体が、人を殺すということが何なのか嫌でも教えてくれる。
これを撃ってしまったら僕は人間として越えてはならない一線を越えてしまう。
ためらいRPGを撃てずにいる僕を、沙織は冷静に眺めていた。




