番外編:epi10.5 やばい、恐れ多くもココ国王陛下の私庭だった……
epi 10 の続きのショートストーリーです
……そして涙涙の甘い甘~い告白のあと、私は気づいた。
ここって恐れ多くも国王陛下の私庭だった……‼︎
一気に現実に引き戻されて恥ずかしさにワタワタしていると。
リゼを後ろからがっちり両腕でホールドしていたヴェルナスはより力を込め、決して離すまいとしているかのように彼女を引き寄せた。
どういう流れでいつの間にこうなったのか……。
涙を拭くためにハンカチを取り出そうとしたリゼは、手ずから刺繍を施したハンカチをヴェルナスに渡しそびれていたことを思い出した。
アイリスのハンカチをヴェルナスの目元に当てがいながらそのことを告げると、感極まったヴェルナスに抱き寄せられ、先ほど国王陛下がいらした大理石のベンチに倒れこむようにして座ったのだ。ヴェルナスの両腕が緩む気配はない。
「ほ……補佐官様‼︎ここは国王陛下のお庭で、あなたの職場なんですよ‼︎」
遠慮がちに声を潜めながら懇願すると、ヴェルナスはリゼの首元にすり……と唇を摺り寄せて耳元で囁いた。
「いつまで補佐官様と?ヴェルナス……と呼んでください」
い、いま?このタイミングで?
聞いてない、氷の政務補佐官様がこんなに甘々な方だったなんて、聞いてない……!
「リゼ、君が僕の気を引こうと僕にしてくれたこと……そんな訳で全部覚えてるんです。全身青で現れた時のことも、タルトを手作りしてくれたことも……メレヴァン家の庭園を張り切って案内してくれたことも。ほんとうに愛らしかった……僕のために一生懸命なリゼ。可愛すぎて我慢するのがつらかったほどです。
もう一度、してくれませんか?」
「あ…ぁ…あれは、ヴェルナス様に少しでも私のことを好きになっていただきたくて……」
動揺のあまりヴェルナス……と初めて名前を呼んでしまった私に、ヴェルナスが見たこともないくらい嬉しそうな笑顔を向けた。
「あぁっ……リゼっ‼︎君はなんて……!」
さらに腕に力がこもる。
こんなに甘々なヴェルナスに…あんなアレコレを仕掛けるなんて。
「む……無理です…心臓が、苦しくて」
真っ赤になって、甘い拘束から抜け出そうともぞもぞと藻掻くリゼに、ヴェルナスがクスっと笑う。その顔には愛おしさの上に微かなからかいの色が覗き始めていた。
「それは残念ですね。でもかまいません。代わりに全部僕がしてさしあげます、大切なリゼに。もう遠慮はしないので、覚悟してください」
ほ……本当に……。
心臓が苦しい。
これからどうなっちゃうの⁈
番外編お読みくださりありがとうございました。
溺愛モノを書いてみたくて生まれた物語なのですが、
もう少しイチャイチャさせたくてショートストーリー書いてしまいました。
お楽しみいただけましたら幸いです。
完結後、たくさんの方々に訪れていただけたようで。
評価・ブックマーク・リアクション本当に嬉しいです。
ありがとうございます。
また次の作品もお楽しみいただけますことを
*hana*




