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周回少女  作者: i
第2章 ─上演─ <体育祭編>
28/28

第27話 ─因縁─

前回のあらすじ


増え続ける脅威は、依然として変わらない。

どうせ近くに来たのなら、と思っていたが、やはり代わり映えしないものを見てもつまらない。

まぁ、飽きの解消くらいにはなる。


それとまぁ…たかがこんな仕事のために、大層な輸送機を用意されると、中々落ち着かない。

というか、こんな目立つもん使わなくたって、私はサクッと行けるんだがな。


まぁ…ルールはあいつがいる限り破る気にはならないが…

それでも下手すりゃ見られてるんじゃねぇか?これ。

あ、や。


…まぁ別にいいけどさ。都市伝説にでもなったら笑いものだな。

はぁ…こんだけ持ち上げても、仕事は憂鬱だな。


─────────────────────────


作品を開いていただきありがとうございます。iです。


前書きの前(?)に、私は前書きや後書きで無駄におしゃべりしてたりするので、前の話から見たほうがいいかもしれないです。


人類って定期的に体調は悪くなるものだと思ってるんですけど、またまたその周期が巡ってきたみたいなんですよね。


笑えないのが、原因がわからなくて、そのまま経過観察になってるっていうのが、数週間続いてるんだなぁ…これが。

怖いよね、体調は悪いはずなのに熱が出ないなんて。


外出禁止みたいになれば気兼ねなく休めるのに…



…このくらい言い訳すれば、ノロノロ書いてるのも許されますよね…?


別に好きなペースで書いてるんで、謝ったりとはしないんですけど、なんだか言い訳ってしたくなりますよね。

別に怒ってない人に対しても、とりあえずの保健的なあれで。


んー…至極どうでもいいっすね。


ちょっと小説に触れておくなら、いつぞやの反省を活かし、想定よりだいぶ短くして、何とかがったがたラグラグタイピング減少にならないようには、出来たはず!

あ…普通に1万字ちょっと…多いのかな、これって。


いやー鎖国系小説家としては、基準が分からないってのはすっごい都合がよくて、同じくらい不安ですねぇ…


それではごゆっくりどうぞ…

『いやだーかーらー、もー死んでるって。

 大人しくさっさと帰ろーぜー?』


手を引かれる男。


『だーかーらー!生きてるかもじゃん!

 それに八倉さんなら何とかしてくれるでしょ!』


手を引く少年。


『いーや無理だね。

 いくらあいつと言えど、死んだ奴を生き返らせれるわけじゃない!


 ほーら!さっさと帰るぞ…!』


『いやーだー!帰ってケイコしてくれるならいいけどー!』


『俺だって忙しいんだよ!』


『いっつもソファーでゴロゴロしてるだけじゃーん!』


もはやどちらが大人か分からないまま、数分が経過した。

男の方は手練れっぽさを感じている。まさか、私に気づいたうえでの、あえてのことなのだろうか。


『じゃーさー!逃げたほう追いかけようよ!ヒトジチは必要でしょ!』


『あー…そっちの方がめんどくさいなぁ…』


恐らく普通の奴でも、当たり所次第だが即死ではない。

それが分かったうえで、面倒ごとを避けるために、確認しないでいようとしているのか。

まぁ、それならありがたいのだが。


…どちらにせよ、そろそろ砂煙も上がる。

やるしかない、か。


下手に動けば、いることが確定してしまう。

あえて動かず、ギリギリまで隙ができるのを待つ…


『じゃあこっち見ようよ!

 見るだけー!見るだけだからー!』


『いーやーだ!さっさと帰るぞ!

 あとあんま強く引っ張んな!あぶなっ─』


今。


気配ゼロの状態から、いつぞや奪い取ったサングラスを明後日の方向へ投げる。

と同時、私も飛び出す。


サングラスに視線が行ってる間に


『坊や、ちょっと我慢してな。』


握る手を外し、軽くサングラスとは反対へ投げる。


『ニルっ!』


(一番の危険はこいつだ。刀すら抜く間もなく潰す。)


と思ったが、もうすでに柄に手が掛かっている。


『おらよ。』


なら順当にアドバンテージを取るため、その手首を蹴る。

そこそこ痛手のはずだ。


ニルと呼ばれた奴の方を見ると、どうやら受け身もしてそのまま襲いかかってくるようだ。

このまま詰め切ろうかと思ったが、ここは一度奴から距離を取ろう。話も、一度はしておきたい。


一直線に突っ込んでくるニルという子の飛び蹴りを避けながら、距離を取る。


『ね!おじさん!やっぱ生きてるじゃん!』


『そうだな、ニル。一回こっちだ。』


『んで、お前ら何の用だ。

 人質だのなんだの物騒だな。』


『あー…あれだ、学校の防犯訓練というか対不審者訓練というか、そういうやつの一環でー』


『おじさん、噓つきは泥棒の始まりって、お姉ちゃん言ってたよ。』


『じゃあニル君、私に教えてくれる?』


『うん!ニルはねー!

 KあんどDそぞく?の、未来の魔王である!


 今日は─』


K&Dか、こりゃまたタイムリーな。


『お前っ…!はぁ…お前さぁ…』


『お宅のニル君曰く、こうらしいですけど。』


『まぁ…そういうことで…』


『…』


『…』


認めちゃったよ…自分が犯罪組織だって。

え、どうすんの。なんか気まずい。


とまぁ、馬鹿みたいなやり取りをしているが、こいつに隙は微塵もない。

こりゃ逃げられそうにもないな。


『あー、K&Dってあれだろ、爆破した奴。』


『だな。やったんは…まぁ俺らじゃないが。』


『どういうつもりだ?なんの罪もない一般人が、3桁死んだんだぞ。』


『あー、龍太そんなやったのか。


 んあ?あぁ、これは回答にならないな。

 俺らのモットーが無差別だから、で十分かい?』


お互いに、というか今は向こうがだが、なんとなくの通じる雰囲気を感じている。

お陰で、気持ち悪い口調もなくなった。


…子供の前でしてよい会話かどうかは怪しすぎるがな。


『んなので納得できるわけねぇがな。

 そんなんで人殺して許されるわけがないな。』


『あー、リーダー的には、改革には犠牲が必要って言ってんだわ。

 あと別に俺がやったわけじゃないから、文句なら本人に言ってくれ。』


『連帯責任だろ?それに、私たちからしたら、誰がやったとか関係ないな。組織問題だ。』


『あーあー、そうだな。じゃあ、俺らは司法に裁かれる日を待ち遠しにしておくとするよ。


 んで?聞きたいことは終わりかい?

 俺らとしても、お前が何者かを知っておきたいんだけどな。』


『別にお互い答える義理何てないだろ?

 それに、ただの学生にそんな質問をして何を求めてるんだ?』


『答えられたなら返すのが礼儀だと思うがなぁ。


 まぁいい、ニル。いい遊び相手ができたぞ。』


『え!お兄さん遊んでくれるの!』


『…』


意味のない会話をしたが、それなりに有意義ではあった。


お陰でこの倉庫の暗さにも目が慣れて、男が八木斗真(やぎとうま)という剣士だということが分かった。

…まさか、こんな時代に剣士何て言うことがあるとは思わなかった。

相も変わらず情報は少ないが、流派巡りをするほど多彩で、絡めてもある。面倒なぁ。


ニルという子供の方は…情報がなかった。

ただ、八木は彼を守る仕事の様だ。警戒することに越したことはないが、今のうちは無視でいい。


『…』


ニル…いつぞやの子供と似ているな。


『じゃあお兄さん、もういい?

 準備運動とかしておく?』


『そうだな、50分くらい待ってほしいかな。』


『ふふ、そんなに待てない─


な!と続くであろう言葉を遮って、はじけ飛ぶようにニルが向かってくる。


武器はない。肉弾戦だがこれは…


『手加減してくれよ、お兄さん弱いんだ。』


普通のボクシングのような上半身攻撃と、足技の混ざった攻撃。

キックボクシングともまた違う。


(葦加賀(あしかが)流、か。)


そんな懐かしい流派も思い出しながら、そのすべてを受け流す。

子供とは思えないほどに洗礼されており、免許皆伝もしているだろう。そこらの奴が舐めてかかったら、普通にやられる。


『守ってばっかりじゃっ!

 勝てないよっ!』


こちらが守りに徹しているのをいいことに、その一発一発の威力が上がる。

罅だらけの体じゃ、一回ミスれば致命傷だな。


ただなぁ…


(ここだな。)


重くなればなるほど、無論、隙も大きくなる。


『えおぉっ⁉』


そのまま合気だ。

ニルの勢いそのまま、地面へ叩きつける。


『いだっ!』


受け身を取れるのは確認済み、大したダメージにはならない。


『…』


八木は、ただじっと私たちの戦いを見ていた。


『ちょっと合気道やってるんでね。

 子供には負けられんよ。』


『お前…』


『私を人質は無理だ。

 さっさと帰─』



『kaihakuだな?』


奴の顔が二ヤリと顔が呟く。


『誰だ?そいつぁ。』


驚くほど図星だが、こういうポーカーフェイスは、嫌ほどやってきた。


『いやいや、まさか最強さんにこんなところで会えるなんてなぁ。

 ラッキーだぜ、まったく。』


仮に戦闘狂かつ二対一だとしても、ラッキーだなんて言うやつの目ではない。

何か裏がある。面倒な思考が増えるぜ、全く。


『隙ありっ!』


いつの間にか起き上がったニルによる足薙ぎを、ついさっき同様飛んで躱した。

隙はあるが、八木は手出ししなさそうだ。根拠はそれだけ、普通に生きるか死ぬかの賭けだ。


『ひえー、全然あたんないー!』


そのまま再び距離を取る。


『おじさん、あの人強いー!』


『そりゃぁ、あの有名な最強さんだしなぁ。

 ただ、いい遊び相手だ。思う存分やってこい。』


『おじさんも手伝ってよー!』


『やだ。』


『いじわるー』


そこそこのやり手だが、まだまだ子供といった感じだ。

それに、見たところそこそこ大切な存在らしい。逆に人質に取れば、うまいことやれそうだ。

それはそうと関係なく、八木は潰しておきたい。


まぁ、昔の感覚を信じよう。きっとそっちの方がうまいこと行く。


なーんて思ってたら、もうニルが詰めてきている。


とはいえ、もうこいつの葦加賀流はもう見切れている。

じっくり隙を待って、どこかで紐を使って拘束─


(フェイントッ⁉)


『あっぶねーなー。』


『お兄さん凄いね!はじめて当たらなかった!』


((いん)流かぁ、合わさると面倒だな。

というか、まだこんな幼いのにもう流派を二つも。しかも免許皆伝レベルで。)


思考を続けようとしても、ニルが絶え間なく攻撃をしてくる。

足技とフェイントが合わさると、もはや事故る可能性の方が高い。

最悪八木に横やりを入れられたら、それこそ詰みだ。


『危ないねぇー』


一度、思考の時間が欲しい。

三度距離を取る。


んー…力使わないとか。

そうとなれば、今隙ではない攻撃にも、不意の反撃を出せる。



…いや、なしだな。

この状況は明らかにおかしい。

私の存在が分かった時点で、ニルには死ぬリスクがある。

そのリスクを負うようなメリットだの理由と、そのリスクを回避できるような策があるはずだ。


ニルにも才能力があるのかもしれない。

もしニルの才能が、見るだけで覚えられる伝承のようなものであれば…

そうなのだとすれば、この幼さで2流派を皆伝しているのにも、私と戦うのにも理由がつく。


そしてニルが耐え続ければ、私が才能力を使い、さらに経験を積み、強くなる。

よし、なしだな。


となれば、後はナイフか。

とはいえ、今の私にはニルを殺すことなどできない。

だが、私をリスクと思わせられなければ、状況は変わらない。


八木なら、いい目をしたあいつなら、きっと見極めるはずだ。

相手を信じるのも、戦闘者の務めか。


『どした、子供に怖気づいたか?

 頼りなくなったねぇ、最強さんも。』


『さぁね。

 ただ、もっかいやってみたらどうなるかな。』


『じゃあ試してみるか?』


その言葉を言い終わる前に、既にニルは向かってきている。


今度は合わせ技だ。

足技にまでフェイントが加わると、いよいよリスキーだ。


足技ってねぇ…飛んで避けるとえらい隙が出るんだなぁ…

とはいえ受けると、今の私じゃ痛いんだなぁ…


とはいえ、久々とてもう目が慣れてきた。

このレベルなら、懐からナイフを出す隙くらいはある。

あとはじっくり待つだけだが…


中々無いな、こりゃ。

またまた賭けないといけないかね。


『ほらほらほらー!』


絶え間なく繰り出される、一見隙のなさそうな連撃。

無論明確な隙はないが、完全に読みで突っ込めば、その限りではない。


(…ここだな。)


お得意の足技の動き出しに対して、フェイント読みで突っ込む。

根拠はない、ただの勘だ。ただ、こういうのには負けたことがない。


『うっそっ!』


ほら正解。

そしてそのまま、八木に見えるようナイフを抜く。


『オッケーだニル、チェンジだ。』


と思っていたが、案外早い段階でもう八木が動き出していた。

元から子供を切る気なんて、毛頭ない。


『おわっと⁉』


抜いた右手ではなく、左手でニルを突き飛ばす。


その裏にはもう刀を抜き、振りかぶっている八木。

避けるには…突き飛ばした今の体勢からは、とてもじゃないが無理だ。


(なら受けるしかないんだけどさ…


『っがっ…!』


まぁ手練れの唐竹割とか、とてもナイフで受けれるものじゃないんだなぁ…)


とか思いつつ、使えない脚で一応踏ん張りながら、力の緩んだ一瞬で右にはじき、左に転がって逃げる。


『っと、ぶねぇなぁ。』


完全に間合いから抜けたと思っていたが、繋がって放たれた横薙ぎは結構ギリギリだった。

一発貰えば、それだけでもう学校には戻れなくなる。no hitが目標だな。


─ッカーン


距離を取ってのんびり話そうと思っていたが、横薙ぎと同時に投げられている六角手裏剣を弾く。

と思ったら、もう距離を詰められている。


そのまま切り合いに繋がる。

互いに足を止め、激しく互いの刃をぶつけ合う。

こうなれば、私としてはかなりやりやすい。楽なんてことは全くないが、動き回るよりはという話だ。


とはいえ、適度に会話をするふりをして体力を温存していたが、こう連続で来られると、大分厳しい。


『衰えてこれかい!随分贅沢だねぇ!』


幸い切り合いは、言葉の通り死ぬほどやってきたし、得意のつもりでもある。

本気を出さなくとも、ある程度張り合える。


数秒の間、互いの刃を削ぎ合う中で、かなり八木の太刀筋を見極められた。

拮抗していた斬撃はやがて、八木だけを削り始める。


横薙ぎから無理やり切り返す斜め下への燕返し、そのまま逆手による下からの切り上げ。

見える、繋ぎの一瞬の遅れに、薄くナイフを入れる。

一発一発の重さは格別だが、十分避けられるし、反撃も間に合う。

そして正面からなら、肩の動きが見える。技の動き出しが読める、というかわかる。


『じゃあ…ほらよ!』


奴の服に血が滲み始めた頃、切り合いは無理だと判断したのか、刃の付いた足が蹴り上げられる。

絡めては想定したが、流石に避けきれず、頬が少しだけ切れる。

首を掻っ切る軌道を、我ながらよくもまぁここまで避けられると思う。


あまり今の自分をわかっているつもりではないが、これほどに避けられれば、負け筋はあまりないように思う。だが、勝ち筋も見えない。

2人で詰められれば厳しいだろうし、時間をかけたとて助けが来て、私が色々不都合になる。どうしたもんか。


そんなことを想いつつ、伸びた足を切りつけ─


─キン。


放ったナイフは、何か金属音を立てて弾かれた。


『残念。』


切ったはずの足が、私の腹を蹴り飛ばす。


(鉄板か…)


スカスカのどてっぱらに、中々響くものがある…


(そいやぁあったな…この負け筋が…)


腹の底から、血が湧いて出てくる。そしてその血が、口から咳のように吐き出される。

口内はもう、血の味何てどころじゃない。


『あらあら、案外行けるもんじゃねぇか。

 最強さんにも血を吐かせられるなんてな。』


(こりゃ…ちょっときちぃな…)


全力で理性を働かせ、必死に私が私でいようとする。

しかし…これは…


『こりゃ…どういうことだい、最強?』


心が…震える…


殺意が…溢れる…


『…こっからが本番かね。』


目の前が…真っ赤に…


もう…こいつらを殺すことしか─

「はくーーーーーー!」


『…』


幻、聴…?


奴らがその声に反応する様子はない。

だが、それが私を繋いだ。


もう、ああはならない。


やがて殺意は、私の中へと戻っていく。

息を深くし、世界に色を取り戻す。


『…ん?なんだお前。』


『いや…何でもない。

 わざわざ待ってくれてどうも。』


『いやまぁ、お気になさらず…』


なんとか私のままでいられたわけだが、あまりの殺意で八木は少しばかり委縮しているようだ。

ニルの方は…心配する必要もないな、子供が感じていい殺意ではない。


『悪いな、それじゃあ仕切り直しだ。』


自分の中でずっと存在していた、昔の野郎が、どこかに綺麗さっぱり消えた気がする。

気分はもう晴れた。ここ最近で、一番爽やかな気分だ。笑みもこぼれる。


『戦闘狂がよぉ…まぁ…いや、なんでもない。

 続けようか、最強。』


そして再び切り合いが始まる。


切り合いならば、負けない。

だが、足技と言い搦手(からめて)と言い、リスクはある。


そう思ってたら、早速煙玉が放たれる。

太ももの横に専用ホルダーが見えていた。落とすだけで割れるシステムらしい。


煙の中、肩の動き出しが見えない中で避けるのは中々リスキーだ。

まぁ出来るけど。


─キン。


と思ったら、また煙をかき分けかき分け、六角手裏剣が飛んでくる。

弾けるけど。


そう、まさにこれだ。

避けられる、弾ける。だが、あと何回で成功するのか、見当もつかない。


まだ晴れない煙の中、刀を警戒していたら刃付きの足が、後ろから蹴り上げられる。

なぜだか、避けれてしまう。

そのまま、煙と共に切りつける。残念ながらこちらも当たらない。


─小さな煙い竜巻だけが残る。


そうして視界が晴れ、互いに少し距離を取ったまま、隙を伺っている。

少しだけ、考える時間ができた。


(いや待て…足技、搦手…)


正直…ニルの件と言い、どこかで受けたことのある技を、なんとなくで避けている節がある。


八ツ疋(やつあし)流に、桐島流…?』


『お?どっかで聞いた事あんな、それ。

 んー、何だったかなぁ。』


『…』


なんだ…絶対に何かがある。


『そんなことより、続けようぜ。

 ほら、こいつも暇してるしな。』


『んふふー!もうお兄さんのことは丸わかりだよ!』


まぁいい。思考なんざ、こいつをぶっ倒した後だって構わない。

時間は…まぁ、ほどほどに与えられている。


息ぴったりで、二人が同時に詰めてくる。


たとえ手数が増えたとて、やることは変わらない。

太刀から繋がる桐島流の搦手を警戒しつつ、陰流の可能性を忘れずに、葦加賀流の加わった肉弾戦をこなす。ニルを常に八木と私の間に置きながら戦闘をすれば、八木からの横やりも防げる。


この感覚…やはりどこかで…


『ほらほらほらー!守ってばっかじゃだめだよー!』


気づけばニルからは才能彩が、かすかに流れ出していた。

これが八木がニルをここに連れてきたワケか。

赤に青に黄色。いろんな才能力が入り混じったような、鮮やかな、不完全のような。


どういう力かはわからないが、発動中特に変化が見えない。

予想通り、相手の力を得て成長するみたいな、受動的なものの可能性が高い。

模倣、習得、成長…可能性は無限だが、ここまでわかればもう十分だ。


『ほら最強さんよ!お得意の力は使わなくていいのかい!』


奴の言葉的にも、どちらにせよ力は使えない。


だが、このままでは正直負け筋が見えてくる。

粘るにしても、二対一ではリスキーかつ、粘りきった先には、事実上の勝利はない。


思考を止めるな。

このくらい無駄な戦いでは、このくらい矛盾している方がいい。


(あー…師範、私を助け出してくれ。)


いつにもなく流派を相手してるもんで、亡き人にも縋りたくもなる。


前衛のメインはニル。私がニルに対して、ナイフで切りつける気がないことをよくわかっている。

的確に、八木の剣撃とその搦手の急襲にだけ、ナイフを振りかざす。


そうして次は葦加賀流に、陰流の組み合わせ。

裏から桐島流、そして繋がる八ツ疋流を含んだ剣撃。

そして、懐かしい感覚。


もう、真のそれは味わうことはない、感覚。


(…まさか。

彼らが…敗れるとは…)


その僅かな疑問が、私の防衛網に小さく、しかし確実に罅を作った。


『スキあり!』


ニルの拳が向かってくる。

ギリギリで腕を差し込んだが、痛いもんは痛いし、このまま続けられはしない。


拳の勢いを利用し、もう何度目か分からない距離を作る。


『お前ら、師範は…どうした。』


『師範?あぁ、これ(流派)の?

 さぁね?歳いってたし、皆余生をのんびり謳歌してるんじゃねぇのか?』


『お前らの使う流派の師範は、数年前に皆なくなっている。

 そのどれもが、犯人不明の暗殺だ。

 そして何より、この話はそっち(裏社会)では有名な話だ。


 …殺したのか、お前が。』


『いやー?何の話だかさっぱりだなぁ?』


八木の目を、じっと見つめる。


『俺らに教えてくれたおじさん、今何してるんだろうなぁ、ニル。』


『誰だっけ?』


奴の目が、その目の奥が、じわっと黒く滲む。


『殺したな、八木。』


『…はぁ、流石は最強さんだな。隠し事はできないってか。』


少し殺意を含んだ私の半質問へ、八木は諦めたようだ。


『そうだ、殺したさ。

 そりゃそうだろ?相手に使われたら困る技術何て、自分が得たらもう無用の長物だ。

 

 それに、弱い師範だなんて、存在として必要か?

 武の心がどうだとか、仁義だの任侠だの、そういう譫言(うわごと)だけをきれいに並べる奴に、人を殺す方法を教えるのは、適してないだろ?

 引くに引けないやつを、幕引かさせてやっただけだ。


 あぁ全く、まさか最強さんまで綺麗ごとを語るのかい?

 師範もそうだ。人を殺すことで生きていたやつが、今更何を語ろうっていうんだ?

 俺もそうだ。もうこうなった時点で、まともに生きるなんざ許されるものじゃないんだ。

 さらには、それを人に教えるなんざ…きっとさぞ罪深いことだろ?』


奴の目は、滲んだまま澄んでいない。


『…言いたいことは終わりか?』


こいつだって、きっと私へ色々思いを積もらせているのだろう。

無情な正論を語る目が澄んでいないのが、何よりもそれを執拗に語ってくる。


『尽きないな、そりゃ。

 だが、これ以上話したって俺らにゃ無駄だろ?』


『…さあな、案外分かり合えるかもな。』


既に心の山は越えている。

こんなもので怒髪天は、もうつかない。


『ふぅー…』


深く息をつき、額に手を当てながら、こちらも思いの内を明かす言葉を並べる。


『武道とは、人の想いの積み重ねだ。

 良いも悪いも、そのすべてをひっくるめて、積み重なってきたものだ。』


技術だの目的だの目標だの、そんなものをすべて押しのけた上で、過去の師匠の想いを知り、伝えていくものだ。

 

その想いを伝える権利は、真摯に武道へ向き合う志さえあれば、誰だろうがその権利を侵害することはできない。

志さえあれば、過去はどうあれ人は変われる。

武道は、その機会を受動的かつ能動的に与えてくれている。


『お前らには、その機会を奪うことも、伝えることを拒むことだってできない。』


そのまま頭頂部まで髪をかき上げる。

一瞬だけ、懐かしい視界になって、すぐに元に戻る。

その一瞬でも、数々の記憶が蘇る。


…無論、最強の記憶も。


『はぁー…あぁ、堅苦しく話すのが嫌になった。

 お前らも聞き飽きただろ。』


諦めたように、私はナイフを、奴は刀を、ニルは笑顔を構える。


『それから八木、てめぇはよくもまぁさっきから最強最強だの散々言ってくれたな。

 お前の思惑なんざわかってる、そいつに学習させるためとかなんだろ?

 

 それをわかったうえで、いいよ、乗ってやる。

 最強の力を見せてやるよ。』


そろそろ薬も効いてきた頃だ。

長引かせても面倒になるだけだ。


とはいえ、この体でどこまで戦えるかのは未知数だ。

ひとまずは、ゆっくりと才能力に体を慣らせるために、ここは守りに─


(…いや、違うな。)


それは俺の思想ではない。


体を慣らせる?守りに回る?

どれだけ戦えるか未知数だから、自分の力を推し量る?


(否。それは最強の思考ではない。)


それと同時、自分の中のすべての才能力をさらけ出すように、その効能を得る。

後先なんて考えない、命を懸けたギャンブル。

馬鹿馬鹿しいが、こうでもしないととてもじゃないが、自分を最強だと騙せなさそうだ。


『うぉっ…マジか。』


どうやら少しばかり驚かせてしまったようだ。


だが、これでいい。

この相手の怖気づく顔、圧倒する気配。

そのすべてが懐かしい。


『最強相手に後手でいいのかい?

 まぁ、どちらにせよこっちから仕掛けるけどさ。』


意味のない警告を最後に、何の仕掛けもなく、馬鹿正直に二人に突っ込んだ。

奴らは、まだこの速度に対応できていない。


もう遠慮はいらない、ニルにも容赦なくナイフを振りかざす。


無論、八木が守ろうと間に割って入る。

そこまで狙いがあからさまらな、こちらは容易に対応できる。


『元からフェイントだよ。』


この突進自体がフェイントとなり、体制が整ったまま怯むニルと隙をさらけ出した八木を捉えた。

ニルは蹴り飛ばし、その袈裟は八木へと襲い掛かった。

その余りある速度は、振りかぶった刀が落ちてくる前に、すでに八木を切っていた。


『早すぎだろっ…!』


腹を中々深めに切られた八木は、そのまま振り切ると内臓(なかみ)が出るのかと思ったのか、大人しく構えたまま下がっていった。


元から目的はこいつだけだ。

隙ができたというのなら、それが一瞬だとしても詰めるだけだ。


そのまま切り合いだ。と言えるほど拮抗したものではない。

私の歩みは止まらないし、血を流すのは八木だけだ。


『くっそがぁ…!』


技術なんかじゃない、ただの手数ですべてを押し切る。

単純だが、それが故に反撃の隙はおろか、搦手を出す隙すら与えない。


そして


『くらえー!』


後ろから来ているのも見えている。


振りかぶった八木に合わせて、ニルをすり抜けるように避ける。


刀の切っ先には、大事な大事な坊ちゃん。

ギリギリで止めたが、無論莫大な隙となる。

必死に振り上げたままの横腹に、横薙ぎ一閃。こりゃまた深く入った。


『うあああぁぁ!』


今度はこちらの隙をニルが狩りに来る。

残念ながら、この速度なら銃刀法違反ギリギリナイフのリーチでも避けられる。


『お、おじさん…大丈夫…?』


『…俺はいいから…あいつの動きをよく見るんだぞ…』


『う、ん…でも…』


『いいから!わかったな!』


『…わかった。』


『よし…いい子だ。帰ったら高いアイスでも食おう。』


『お話はもういいか?』


私だってただで待ってやるほど、サービス精神旺盛ではない。

一度才能力を切り、体を落ち着かせる。

今のうちに思考と感覚の整理、ついでに必殺技の準備をしておこうか。


『あぁ、まだまだ欲しいかな。』


そういい、今度は奴らから攻めてくる。


『おっと。』


ニルが見よう見まねで突進のフェイントを使ってくる。

真似っことしては上出来だが、そんなんじゃ通じない。

とはいえ八木のフォローもあるので、反撃は入れられない。


始めにニルに抱いていた、あの暴走したような子供らしさは感じられず、今では八木との素晴らしいコンビネーションによって、見事に押されている。


…まぁ、ニルがいるからナイフを使ってないってのもあるんだけどさ。


(だがなぁ…)


あたりに青が湯気のように現れたその瞬間から、私は彼ら二人を合わせた何倍もの速度で動く。


『こんなんじゃ、八百長でも負けられねぇなぁ!』


刀は確実に外し、合間にニルの相手をしながら、その隙に拳を定期的にデリバリーする。

あまりの才能量により、定期的に勝手に怯んでくれるから、思っているよりは楽だ。


このままいけばジリ貧で勝てる、とはいえどうにせよ時間がかかってしまう。

こりゃさっそく、必殺技で決めきるしかないかね。


ニルはまだしも、八木はちょっとやそっと殴ったくらいじゃ怯まない。

だから…こうだ。


私お得意の速度で距離を取り、攻めてこられるのを待つ。

そうすりゃ、見事に隙なく攻めてくる。

こっから賭けだ。


私は、ニルが今度は普通に突っ込んでくるのと呼んで、ギリギリで前に出て先にニルをつぶす。


『はああぁぁ!』


私も同じくらい早く前に飛び出す。


『終わりだぁ、ニル。』


と思えば、ニルがピタッと止まった。

フェイントだ。


『ざんねーん!』


だがなぁ…


『どうかな!』


殴る構えをするニルに対して、こちらは急減速しながらも滑り、タイミングをずらして距離を詰める。


こいつは無意識だろうが、私がさっきから賭けてバッカなのをどこかで学習したんだろう。

見てから対応するやり方に変えやがった。


だが、それすらも読んじまえば、無味だろ?

ま、結局はこれもまたギャンブルってこた。


『ぐっ…』


案の定ニルの拳は空を切り、その隙に合わせて私が滑り込んでくる。

そのまま合気に繋がり、ニルを明後日の方向に吹っ飛ばす。


ニルにとっても八木にとっても予想できるタイミングではなかった。

ニルは受け身も取れず飛んでいき、八木も私の隙を狩れない。


(ここだな。)


私は基本何にだって疑り深い。

だがそれは、別の何かを深く信頼しているからだ。


私は、この戦いの中でニルを殺せるかをどこか疑っていた。

それはニル自身の実力以上に、八木の護衛に、そもそもの戦闘者としての実力を信頼したからだ。

だからこそ、信頼した八木だからこそ通る、この必殺技に賭けさせてもらう。


(お前になら、見えてるだろ?)


合気から何もないように八木の方へと向かう。

しかし八木の視線は私に無い。ニルにもない。


その視線は、私とニルの間にある投げれたナイフにあった。


(ニルの護衛であるお前なら、見逃さないよな。)


私がナイフを投げたとすぐに判断したのだろう。

八木も躊躇なく、ナイフに向けて刀を投げ捨てた。

軌道は完璧で、見事ナイフに当たって止まる


『残念。』


ことはなかった。


当たる目の前で、ナイフはいきなり上向きに挙動を変えた。

私もすでに下がっている。


そうして紐の括り付けられたナイフは、上げられた軌道、調整された距離によって、しなりの果てしないパワーを乗せて八木へと切りかかる。

刀を投げた後の姿勢だ。とても避けられるものじゃない。


『ニル‼使え゛ぇ゛‼』


その刃が八木の左上の肩らか胸にかけて食い込み─


…奴を殺すことはなかった。


突如目映(まばゆ)い彩を放ったニル、そして目先の八木は、綺麗さっぱりいなくなってしまった。

才能彩と言い、あの才能量と言い、恐らく才能力によるかなりの長距離テレポートと言ったところか。

全く、恐ろしいものを手に入れてるやつもいたもんだ。


…やはりここで殺しておくべきだった。

あいつは後々…いや、もうなんだっていい。


(なんだか…やけにぐちゃぐちゃな戦いだったな…)


昔の俺と言い、師範と言い流派と言い。

クソったれ、振り回される側のことも考えろって話だ。

あぁ、無差別テロをするような奴らに、何を求めてんだか。


『うげ…気持ち悪い…』


混濁の記憶と言い…普通に口内の血の味と言い…


まさか情けなく壁に寄りかかって歩く日が、こうも早く来るとは。

これで学校まで─


─っぶな…!』


『…あら、逃げてなかったん…うげ…』


『…お前…』


『聞きたいことがあるなら後にしてくれ。

 見て分かる通り、とてもおしゃべりをしたい気分じゃない…んだ…』


『いや、わかってるが…大丈夫、なのか…?』


『いや全く。

 とりあえずは大丈夫ってことにしておいてくれ。』


『…』



『なんで、わざわざ残ってたんだ?

 嫌いだろ、私のこと。』


そんな奴の肩を借りてることが、果てしなく情けないということは黙っておこう。


『…今は…そういうのじゃないだろ。』


『そういうもんかね。』


『…』


『…』


私の体は、絶妙に震えが止まらないかと思いきや、絶え間なく共鳴しているらしい。

無口なのも、不機嫌というよりかは恐れとか慄きとか、そういうのなのかもしれない。


『お前…辛いんなら、おぶる、けど。』


『ありがたい申し出だが、流石に恥ずかしいな。』


「そっか…」と言いたさそうな顔を背けられては、こちらも出すべきな気にさせられる。


『あーいや、それなら、他の奴らが見えないところまでなら、頼もうかな。


 てか、お前の方が嫌だろ。

 嫌な奴おぶるって何考えてんだ?』


『だから…今はそういうのじゃないだろ。

 俺は、別に…』


『んじゃ遠慮なく。』


なんとか一人で立ち、それっぽく腕を広げてみる。

そういえば、どうやっておぶられるかを、私は知らない。


こいつからしても、こっちの方が緊張とか、恐れとかが緩和されるのかもしれない。

私としても、まぁ…楽で早くていいけどさ。


しゃがんだ奴に、少し遠慮しながら被さる。

足を掴まれたあたりで、ようやくおぶられるということの全貌が見えてきた。

やがてそのすべてを委ねる。

腕は垂らしたままでも、何とか落っこちはしない。


『…ダイジョブ?』


『こっちとしては、重くないか心配でならないくらいだ。』


『いや…身長の割には?

 いや、同い年として不安になるくらいの軽さだな。』


『あは、ならいい。

 いやーお前には悪いが、こりゃ楽だな。』


『…しっかり捕まれよ。

 速度は、そこそこ出る自信があるから。』


『いちょ─


こいつっ!力は使ってねぇがっ!早いっ!

てかぁ!怪我人背負って全力で走るんじゃねぇ!


落ちた髪の毛が、風で再び上げられ、分けられる。


考えてみると、両手がなくとも私が地面と熱烈なKissをしていないのは、それなりの力で足が拘束されているが故なんだなぁ、と思う。

風を切る体と、半分くらい血の通っていないのではないかという、なびくあの腕は、少しばかり現実味がない。


『うびびびび…』


そうしてしばらく腕から血を抜かれて、数分。


『おい!おぉい!ちょっとマジで!

 マジでストップ!』


調子が乗ったのか、そのまま学校に突撃するような勢いのこいつを、なんとかなだめる。

なだめてるのかは…ちょっと微妙だけど。


『はぁ…もう十分だ…ありがと…』


『別にこのままでもよかったけどな。』


『おしゃべりは…出来る気分じゃないが、必要なんで聞かせてくれ。』


少し思いと呼吸を落ち着かせながら、はぁ…落ち着かせて、


『お前、名前は?』


『…』



目の前の化け物を、俺はどうしたらいいのだろうか。

恐ろしくて、そして何よりも頼れるような。


冷静に、これを世に放っていいのか。

…結局、もう一つの選択肢を拒めないけどさ。


こんなやつに喧嘩を売ったとか、やばい組織っぽいのがいるとか、そういうんじゃない。

目の前にするとまた別の、こいつは何なんだろうか。

同じ人間とは思えない、ただ人間らしい恐ろしさ。


『あり、今更言いたくなくなった?』


『あ、いや…そういうのじゃ、ない。』


この問いに答えてしまったら、すべてが解き放たれてしまう気がする。

だが…俺は、これを目の前にしてこれ以上耐えられない。


香坂(こうさか)俊平(しゅんぺい)。』


『はは、私ら何をこんなに長引いたんだろうな。

 まぁ、悪い意味でも忘れないでおく。』


『あそ。』


実に長い、そして俺らを繋ぐ唯一の茶番が終わった。

これからはまた、意味のない敵として。


…それとも、俺が今ここで動き出せれば。


『あ、UFO。』


『は?』


いきなりバカみたいなことを言われて、バカな頭が一つ増えた。

同じくらい憎たらしくなった存在も、一つ増えた。


『お前何言って─


 …?』


(あれは…本当に…)


あいつの顔の向く方を、それっぽく向いて見る。

ぼやける、校舎の上の何か。


(え、いや。)


疑った目を一度閉じると、もういなくなってしまった。


『おい、UFOって─


振り返ったら、奴を見失ってしまった。


『は…?』


考える前にあいつを頼ろうとした俺がバカだった…


どこに行ったかも知らないあいつを追いかけ、学校へ駆け出す。


『くそったれ…逃げられるなら自分で歩けってんだ…』


未だ信じられず、もう一度見てみるが、やはりもう見えない。

この親父への胸糞具合は、現実…なんだろうが、信じられない。


(あぁくそっ…)


こうなると、いくら走ったって解消されない…

─仕事は、無事終わった。


まぁ、失敗するような要素もない。

それと関係はないが、特に達成感もない。


別に、彼女は悪くないんだ。

その業は…彼女のせいでも、君のせいでもない。

そう、ただ…運が、世界が、悪かったんだ。


また君として出会う時は、きっともっと残酷な世界で。


…そんな時なんて、いつ訪れるんだろうな。


はぁ…仕事の後は…我ながら中々機嫌が悪い。

そんな中長々語明かす気にもならない。


           次回 第28話 ─破神─


─────────────────────────

第27話 ─因縁─


意味は『事物・現象を生滅させる諸原因』。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


ここでは、前書きみたいな独り言や、ちょっとした裏話だとか、そんな感じのことを適当に書いています。

興味がなければ読んでいただなくても結構です。


ひっさびさにちゃーんと小説らしくないことを書いて、かなり苦しかったです!

なんで私は…小説でバトル漫画みたいな展開を書いてるんですかね…?

まぁそれはそれで面白いし、絵が全く書けないんでこうするしかないんですけどね!

はは!お絵描きできるようになりたいな!


そんなこんなで、まだまだ小説っぽくない展開はもうちょいだけ続きます。

この章ではあと二回くらいかな。


まぁ…好き嫌いはあるだろうし、漫画と比べて中々わかりにくいとは思いますが…

他人の趣味を除くってそういうことだぞ!ってことで、私は突き進みますけど。


お楽しみの人は、お楽しみに!

そうじゃない人は…ドンマイ!他の小説でも読んで、気を紛らわせな!


ここまで読んでいただきありがとうございました。

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