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17イリーナの告白とアース激白

 イリーナを連れてタロとジロの縄張りになっている森に来ている。


「イリーナ、ここならタロとジロ以外に誰にも聞かれない」


「うん、それで聞きたい事は何」


「まず、僕はイリーナにある程度の警戒をしている、


 理由は、最初にイリーナが交わそうとした護衛契約だ、なんであんな目的地なしの護衛契約を交わそうとした」


「あれは、アースくんが見た目に性格に頭も良くて、兎に角どストライクだったの、だからずっと一緒居たくて、つい、・・・言った後に露骨に警戒されて、拒絶されて、疑われて、騙そうとした事を凄〜く後悔したわ」



「なぜ今度は意図的に借金を作る、買い物にお金を無駄に使う」


「借金してるのはアースくんにだけだよ、私、お金は使い切れないくらいあるもの、私は仮にも上位冒険者だよギルドへの預金が無い訳が無いでしょ」


「有るのに何ですぐ返さない、僕への嫌がらせか?」


「御免なさい、嫌われるかも、とは思ったけど、借金が有れば繋がりは切れないと思ったから、


 無駄遣いもしてないよ、買い換える前の物も予備としてストレージに入れて有るし、宝石も魔法の武具の素材になる物しか買っていないよ」


(ストレージって、他人には秘密だろがまったく、もう必死過ぎて見ていられん、アース、全部吐くならパーティー契約してやれ、駄目なら終わりだ)


「イリーナさん、僕に全て話してください、そうしたらパーティー契約します」


「私の事を気味悪がらない、話した後に化物呼ばわりしない?、もしパーティーに成らないなら今からの話を2人の記憶から消して、話す前にもどして、お願い、お願いいたします」


「分かりました、約束します」審議眼発動。


「うん、アースくんなら約束でいい、・・・私は転生者なの、えーと、つまりは生まれる前の私という人の記憶があるの、ハッキリと、前の私は無器用でスポーツチャンバラとラノベが、えーと剣術と絵本や物語好きな女の子だったの剣術はなかなか強かったんだよ、


 でもね、女の子らしい料理や裁縫なんかは全く駄目、片付けや掃除は苦手で彼氏なんかできなくて、


 30歳前に1人旅行の途中にバスで寝て起きたら路地に捨てられた赤子だった、私は嘘を教えて依頼していた元ギルドマスターに拾ってもらい育ててもらったの、


 彼は私以外にも沢山の子供を養っていた、今思えば彼はダンジョンマスターになりたかったみたい、


 彼は攻略を何度も失敗して死にかけて、年齢的に攻略が難しくなり他の権力を得ようと躍起になってたみたい、子供で残ったのはいつの間にか私だけだったから、かなり前から狂ってたかも、


 今回はアースくんに出会って、悪党だ、って教わった領主様と話し、狂信者だから会うなって教えられた大神官長様に会って、私が騙されていたのがハッキリしたわ、


 私も一般の冒険者と依頼を受けさせてもらえなかったから疑ってはいたの、だだ神殿前に捨てられていた私を拾って育ててくれた恩人だから信じてたの」



「イリーナには今からショックな事だけど事実を言うよ、まず神殿前に捨てられていたのはそんなに酷いことではない、


 親が育てられないほど貧乏か何かだが、孤児や捨て子は間違いなく愛情を注いでもらい自由に幸せに育つ、


 成人までに努力しなければ成人後に餓死する事もあるし、職業によっては里親の神官様の元に出される事もあるけど、成人までは親と変わらないくらいに愛情を感じて育つ、


 育児放棄の親よりずっと幸せだ」


「私、攫われたの?」


「そう、駒にするために神殿から攫われた」


「やっぱり、皆んなが死んで、他の冒険者と少しだけど依頼をこなす内に彼に誰とも話すなと言われたけど話して、他の人がギルマスと何かの契約をしていて、・・・信じたくなかった、


 でも、ありがとう、教えてくれて、


 私の誰にも話していない秘密は、転生者なのと、それによるステータスとスキル取得の補正、


 それとユニークスキルの隠蔽、このスキルで隠蔽スキルと転生者の追加欄を消して、スキルや魔法にストレージとかを見えなくしてた」


 審議眼解除。


「話してくれてありがとう、君に引っかかりを感じて警戒していた部分が納得できた、


 分かれば警戒してた事が馬鹿らしくなったけど、僕も秘密が有る」


「えっ、話してくれるの?、嫌なら無理には聞かないよ」


「イリーナは契約で、知れば他人に言えない僕の秘密が増えるけど良いの?」


「できれば、思い出を消したくないから契約を誰にも話せないに変更して、酔っ払えなくてお酒が楽しめないのよ」


「ププ、わっ、かった、プププ、まさかそう来るとは思わなかった、


 契約、僕のチカラや他者と違うところは話さない、話そうとすると言葉が出なくなる、了承しますか?」


「イリーナは了承します」


「僕、アースもイリーナのチカラや他者とは違うところは話せない、話そうとすると言葉が出なくなる事を契約します、


 良し契約成立だ、


 まずは、僕も転生者だ、イリーナ程は記憶はないが知識はある、本当の職業は不明、決まってないみたいなんだ」


「やっぱり転生者だったんだ、職業が不明?、決まってない?、狩人は?」


「狩人は前の職業で、今は誤魔化すのに表示してる、ステータスも偽装とリミッターかけて調整してる、


 後、父を紹介するよ」


(初めましてイリーナさん、念話で済まないが私の身体は今はアースの物に成っていて使えないんだ、


 私はおそらく君の前世、アースの記録だと江戸時代の剣士だ、


 こことは違う異世界で勇者として呼ばれ、世界を救い、世界に裏切られ、妻と子供を失い、あっ、子供はアースの事だぞ、その事で世界を呪い、魔王になって1つの世界を滅ぼした者だよ、


 神に私の力の一部を使われてアースはいろんな異世界を何度も転生していたみたいだ、アースには記憶はないが魂に記録があったから間違いない、


 そんな訳だけどセットだからよろしく、まぁ、ただの知性有るスキルだと思ってくれ、我は恋愛の邪魔はしないから)


「父、余計なことは言わないの、後はおいおい話していく、どうした?」


「あまりにも凄すぎて内容が整理できない、えーと、ステータスを偽装?、調整?、リミッター?、もしかしてあの時必死だったのは、演技?」


「演技ではありません、確かにステータスは高いが、人としては、だ、


 魔物の武器攻撃を受ければ傷つくし、急所に受ければ普通に死ぬ、


 魔剣が無い今は魔獣には勝てないし、聖魔法での傷の回復もすぐには無理だしみんなと同じに激痛も伴う、


 ラノベみたいに無敵ではないよ、森の中では強い部類だと自負してるけど、上位魔獣に敵対されたら普通に死ぬね、


 あれは無理だ、無理に決まってる、勝つビジョンが見えない、どーやって勝ブツブツ・・・・」


「何か有ったのね、その辺はトラウマみたいだから聞かないわ、えーと、父さん聞こえていたら教えてください、


 アースくんしばらく戻りそうもないので」


(分かった、説明するぞ)











遅くなりましたがブックマークと評価をありがとうございました。

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