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まぁ、仲が良いのが一番です。  作者: 優しい闇
27/28

二人は勇者。(完)

「あ! 思い出した!」

「ほらー! で、自分が今するべきことは?」

「あいつらの元に戻って、バカ騒ぎすること!」

「よしっ! 雷、行って来い!」

「あ……母ちゃんは……どうなるの?」

「母ちゃんは今まで通り、この世界の住人。

帰ることは出来ないの。」

「……わかった。 ありがとうな! 母ちゃん!」

「ふふっ。 変わらないわね、雷。」

「でも、昔の俺じゃないぜ!!」

「わかってる! じゃあ、元気でね……!」

最後のほうは声が震えていた。

だが、俺は振り返らなかった。

溜まった涙が零れてしまいそうだったから……。

◇◆◇


深夜の病院。俺たち四人は集中治療室前のイスに腰掛け、扉が開くのをじっと待っていた。

「雷……頑張ってっ……!」夢が呟く。

「戻ってきてよ……」咲が言った。

「きっと……」永海も涙を流している。

夕方から、ずっとイスに座り、祈り続ける彼女たちは、体力的にも限界のはずだ。

だが今も胸の前で手を合わせている。

「大丈夫……大丈夫……」


そのとき扉が横にスライドし、中から医者が出てきた。

医者は凛とした表情を微笑みに変えてこう告げた。


ーーーーお友達はもう大丈夫ですよ。


俺たち四人は一斉に涙を流したのだった。


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