040[後の祭り]*閲覧注意*腐女子が出没しています。
「BL」が苦手な人、「敬虔な宗教徒」な人は・・・
「*~この先・・・腐女子の会話の為、閲覧注意~*」から
「*~~*」までは、読まずに見て見ぬ振りをしてやって下さい。
ちょっとした言葉の選択ミスで
『あら、御客さん!
BLに理解があるなんて嬉しいわ!サービスしちゃう!!』と
腐女子店員に気に入られ…
何処からともなく湧く様に出て来た、腐女子の集団に囲まれ…
BL本を持ち寄られ…
想定範囲外の空気を醸し出すハーレムの中心で、私は・・・
本の無償貸し出し&無償の酒と肴のサービスを受けながら
「コレはコレで、良いかもしれないな」と
店員さんに貸して貰ったBL本を読みながら
腐女子ではあるが、綺麗所が集まった
ハーレム状態な、その場の雰囲気に馴染み
その間に、ユーニとグランツは意気投合して
私に対して、年齢的な問題から『酒を飲むな』と
ユーニが、自分から私に言って来ていた筈なのに
私と同じ年齢の筈のユーニ自身は、グランツと楽しげに
酒を酌み交わしていた。
私は、その事に気付いてちょっとイラっとし、飲み過ぎ
暫くの後、酔いが回り過ぎて、うっかり重大な事を忘れ去り
楽しく飲む事に集中して、放置してしまっていたが為に
ソレは「後の祭り」になる
そして、今の「祭り」は・・・「BL祭り」
この物語は「BL」では無いのだが
腐女子達は、強制的にBL目線にする腐った目で聖書を見て
その上で、某宗教の話を題材にして・・・
某宗教の人に「絶対に怒られるかもしれないレベル」の
腐った活動を始め
腐女子の腐女子による腐女子の為の腐った話題の花が
腐女子の為に贈られる作品の「プロット作成」と言う名の元
最終目標「同人誌即売会への参加」と言う、目標を前にして
腐女子達の手で、狂わしく育てられていった。
*~この先・・・腐女子の会話の為、閲覧注意~*
『星見で、救いの主の誕生を知った筈のヘロデ大王がさぁ~
2歳以下の男の子の虐殺を命じた部分…
その救いが「男色」によるモノで
心が救われる代わりに、国を失う危険があるモノって設定どう?
そこから、自分の恋心が育つ前に
「イエスを殺してしまおう」と、思うのって良くない?』
『いぃ~ねぇ~!そこから、無関係な幼児を沢山殺した天罰で
その「救い」が失われる設定に進行して行って
ヘロデ大王は、受けた天罰の為に、イエスに恋い焦がれても
イエスに拒絶されて、見悶え苦しむのが良いかも!』
『そうそう!苦しくても求める気持ちは抑えきれなくて
苦悩して、愛しさ募って憎さ100倍パターン!
もしくは…殺して死体にしてしまってでも手に入れたい
「欲望系ストリー」でも、美味しく頂けそうでしょ?』
なぁ~んて、Sっ気の強い会話から始まり
『ユダがイエスを陥れる動機は
自分が抱いた恋心をイエスに完全否定された事による
愛憎から来るモノで、OK?』
『そうね、ユダは金の為とかでは無く
本当に、イエスに対して恋心を抱いていたから
群衆の前で、イエスを逮捕する為の行動の一環として
接吻する事を選んだのが、定番っぽいよねぇ~』
『あぁ~でも、それだけじゃ弱くない?
いっその事、祭司の一人とデキテタ方が良いんでない?
恋愛相談の末に「一夜の間違い」からの…って、どう?』
『それ採用!「一夜の慰め」をネタに脅されて欲しい!』
『そう行くと、ユダは祭司長達に
自分の不正会計を不問にした上で、イエスを陥れる代金を貰う
原作で脅された不正会計も、「イエスの目に止まりたい」って
乙女心の結果にするのが筋よね…』
『良い感じ!良い感じ!所でさ…
「ユダ×祭司」からの「祭司長×ユダ×祭司」サンド如何?』
『え?ユダの初期設定「攻め」にするの?敬虔な某宗教な程
「イエスに抱かれる夢を見る」って言わない?
だから私的には、ユダ受けなんだけど…』
『ん~でも、背徳感を抱きながら抱いてる所を攻められるの
ちょっと、萌えない?』
『サンドの状態で調教かぁ~…不味くないね!
じゃぁ~主人公をユダを見守る司祭にしない?』と続き
エロ的な、攻め受けネタで盛り上がる
最後の方になるとエロネタは薄れ
『ユダの自殺の原因は、自らの行いを悔いた…なんて
絶望的な気持からでは無く
殺して誰のモノにも出来なくした独占欲の賜物の
幸せな気持ちでの後追い自殺だよ』とか
ユダの最期の2種ある記録、それぞれに・・・
『銀貨を投げ込んでからの首吊りだとしたら…
銀のと言う素材の言い伝えにある、浄化の意味を込めた
祭司長達に対する皮肉じゃないの?』とか
『イエスを殺した金で買った土地にダイブして死んだのなら…
曲りなりにでも、イエスに抱かれて死にたかったからだよね』
とか言う、精神論に移り
*~~*
最終的には・・・
イタリアンなマフィア様達が、裏切った者達を処刑する時
「ユダの接吻」を真似る・・・
そんな「男達の風習」を後世に残してくれた「ユダ」に対し
腐女子達が万歳三唱するのを、私は微笑ましく見守っていた。
そう!腐女子達は、腐りながらも誇らしく咲き誇り
例え、某宗教の人達に『お前等、絶対に天罰食らうぞ!』と
言われようとも、己が正義の元に突き進んで行くのである
私は、その「熱意にだけ」共感して、店員さんの友人から借りた
とってもエロな「BL本」を閲覧する
そんな場面で・・・
『フロース!僕は、僕等には…
そう言う大人の本を見るのは、まだ早いと思う!』と
恥しさで耳まで真っ赤になったユーニに、本を取り上げられ
現行犯と言う形で、私は捕まえられてしまうのだった。
こんな事で、こんな風に
ユーニに捕まえられるとは思っていなくて、少し驚いたが
『ユーニ?何でお前…赤面してんだ?』と
私は比較的に冷静な目で、ユーニを見る
ソレを目の当りにしていた腐女子達の
『あら、やだ…男同士で見詰め合ってるわ!』との
声を殺した歓声が、少し離れた場所から聞えて来る
このままだと、私とユーニがBLネタにされて
本に描かれてしまう可能性が高い
私は彼女等の気を逸らす為に
『持ち主に返すから返せよ!』と、ユーニから本を取り返し
『本、ありがとう!見聞が広がった気がするよ
あ、でも、そろそろ夜も遅いね…他のを見るのは今度にするよ
あ、そうだ!今度はさ…
皆がそれぞれに御勧めする作品の一覧を作って
紹介してやってよ、楽しみにしてるから』と、本を返却した。
私は、本当に産まれた時から女なのだが
私の事を男と思い込んでくれている彼女等は
私が想定する以上に「腐男子設定」に飢えていたらしく
歓声を上げて騒ぎ、早々に本の抜粋に取り掛かる
私は、その腐女子達の「一瞬の隙」に乗じて
ユーニとグランツを回収し
私が定番として借りている客室へと、2人を連れて移動した。
そして私は・・・
「後の祭り」と言うモノも、ちょっぴり体感する
『お前、本当に男から女になったんだな…』
グランツが、不意に私の胸元に手を掛け
私の服の胸元を開いて、溜息を吐き茫然としていた。
「カーリタースが、私に掛けた嘘と言う名の呪だなってコレ
半端ねぇ~なぁ~おい!ユーニ経由でも、人を騙せるのか…
でも、私は、元より女なのだがな…」と
私は苦笑いし「知られたくなかったな…」と、思いながら
『ユーニから、話を聞いたんだな…残念んだ
グランツには、私を今までと同じ「今までのままの私」として
扱ってくれる場所でいて欲しかったよ』と、素直に言葉を述べる
正直…数年前、上半身裸で、誰にも女だとバレなかった事より
態度が変わってしまった、今のグランツに対して
私はある意味とっても、凄くショックを受けていた。
私がちょっと、暗い表情を浮かべていると
『ごめん…僕は何て余計な事をしてしまったんだ
どうしたら、フロースは僕を許してくれる?
僕…償えるなら、何でもするよ…』何て事を
ユーニに、泣き出しそうな顔で言われる
そしてユーニは、グランツが開け、開いたままになっていた
胸元のボタンを閉めてくれた。
「浅はかな所は多々あるが、悪い奴ではないんだよな」
私は大きく溜息を吐き
『もう良いよ、気にすんな!どうせ何れ…体が成長しきれば
私が女だってバレルのは、分かってた事だしね』と
慰めるつもりでユーニの頭を撫でる
ユーニは涙を零し、私に抱きついて来て
そのまま私の胸に抱かれる様にして、寝落ちし
ずり落ちて、私の膝枕で寝てしまった。
また、溜息が零れた
『なぁ~グランツ、お前さぁ~…
故意に、コイツを酒で酔い潰したろ?違うか?』
『ん?意識してでは無い、つもりなんだけどなぁ~…
まぁ~でも、馴染みの教会に住む奴等を殺した犯人の情報をさ
この王子様に訊かれるのは、美味しくないんじゃないか?
こっちで獲物を殺しても、仇討としてなら罪にならないが
自国でだと罪になるんだろ?
首を突っ込まれたら…フロースが、困るだろ?』と
グランツは不敵の笑みを浮かべ
私は、グランツの地元である
「こっちの国」で、私が愛飲している酒を提供されて
『確かにそうだな…』と、素直に受け取り
私かコクレアに、宣戦布告をして来たであろう賊についての
詳しい情報をグランツに訊ねた。