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「勇者様が帰らない」資料集  作者: 南木
用語解説 ~それなりにネタバレあり~
8/8

「勇者様が帰らない」をもっと楽しむために その1

 第2部の開始までしばらくかかりそうなので、その間に小説のイメージを形作るのに役になった創作物をいくつかご紹介します。これらの元ネタをいくつか知っていれば、元世界観を楽しめるんじゃないかなと思ったり。



・渡辺篤史が、帰らない ~東京ガスCM~

 タイトルの元。

 おそらく2010年頃の、東京ガス「ダブル発電」のCMです。

 この作品を書くまで内容はうろ覚えでしたが、「渡辺篤史の建もの探訪」をもとにして、訪問したお宅から渡辺篤史がちっとも帰ろうとしないという内容は、結構面白くてインパクトがありました。

 最近になって元ネタが気になったのでニコニコで再度確認しましたが…………なんか雰囲気が似てる気がする! 私の記憶力もまだまだ捨てたものではないようです。

 なお、渡辺篤史は100日以上居座っている模様。リーズは永久就職で対抗中。


リーズ「リーズは自由だーっ! ねぇシェラ、おかわりっ!」

アーシェラ「ふふっ、リーズは今日もよく食べるね」


 書籍のCMにいかがでしたでしょうか?(オイ)



・漫画 「コーセルテルの竜術士」シリーズ

 今作に限らず、私が今まで書いてきた話の世界観を構築するのに必ず基礎の一部としているのが、この作品の雰囲気です。

 初刊の刊行はなんと2004年から! 私が中学生の頃から続いている、マイナーながらも根深いファンがいる作品です。読者の方の中にもファンがいたようで、とても嬉しいです。

 作品の大まかな内容は、コーセルテルという人里離れた秘境で、子供の竜たちと、それを育てる人間「竜術士」が織りなす、ほのぼのとした日常を描いています。物語の中で竜たちは基本的に、ほぼ人のような姿で暮らしていますが、7種類いる種族がそれぞれの司る力を持っていて、その力を操る「竜術」の使い方を日常を通して学んでいくことになります。

 読んでてほっこりする作品ですが、各キャラクターの設定がかなり緻密かつ膨大で、中には10年越しで回収される伏線もあったりと、物語を書くうえで参考にすべき点が多いのも特徴です。

 なお、主人公のアーシェラは、この漫画の主人公マシェルをモデルにしています。



・楽曲 西野カナ「best friend」

 アーシェラとリーズの関係は、この楽曲がイメージの元です。

 この曲をどう解釈するのが正しいのかは知りませんが、一応私は男女の間柄の一つを歌っているのだろうと解釈しています。

 リーズとアーシェラは、いい意味でも悪い意味でも「best friend」という関係でした。

 はた目から見ると、なんでこの二人は恋人同士だって自称しないのか、首を傾げるほどの深い仲ではあるのですが…………お互いに「こんな自分で本当にいいのか」という思いが根底にあるせいで、その壁を壊すための第一歩がなかなか踏み出せませんでした。作中でのお茶会でリーズが「あるかどうかもわからない壁があって進めない」みたいなことを言っていますが、何のことはありません、二人は仲が良すぎて本来問題にすべき時期をすっ飛ばしてしまっていたのです。

 でもやはり、リーズにとってはアーシェラが、アーシェラにとってはリーズが、かけがえのない存在になっていることは間違いなく、そのことをきちんとわかっていたからこそ、彼らは結ばれたのかもしれませんね。



・「勇者様のお師匠様」ピチ&メル/三丘 洋 様:著

 https://ncode.syosetu.com/n4890bm/


 2014年に書籍化も果たした、小説家になろうの作品。

 私は、この作者様の持ち味である「強い女の子とそれを支える強い主人公」という構図が好きです。

 しかも主人公は自己評価は低いが、それでも腐らずに向上心を持ち続け、自分の持ち味を発揮するという、どこかで見たことのあるキャラ設定がドハマりしました!

 私もいつか、著者様のように安定して高いレベルの作品を書けるようになりたいですね。


 リーズのイメージの一部は、この作品のヒロインから拝借しています。世界で一番強いのに、中身は年相応の少女で、とてもかわいらしい。当然、作中の世間では大出世して王族になるのか見たいな話が持ち上がってますが、彼女はあくまで主人公を一途に思っているのもグッド。

 全体的にややテンプレ的な設定は多いですが、それを感じさせないくらい引き込まれる内容です。ぜひ一度目を通してみてはいかがでしょうか。



・楽曲 スメタナ:交響詩『我が祖国』より 第2曲『ヴルタヴァ(モルダウ)』

 https://www.youtube.com/watch?v=2Sp4JyDNNr8

 学校の合唱でよく歌われる「モルダウ」。リンク先は、カラヤン指揮の純クラッシック。

 物語全体の形――――つまり、どこまで穏やかに進んで、どこから激しさを増すかの指標としたのが、この音楽です。リーズとアーシェラのほのぼのとした日常は、まるで穏やかで広大な川の流れのようにゆったりと流れています。途中で村人たちとの交流も描かれ、少しずつ明るくなるように世界が広がっていく。

 そして…………いつか海に着くまで、川は未来に続いています。

 こういった、一見小説の執筆には関係なさそうなものでも、作品を作るヒントって貰えるものなんですよね。皆様も、執筆に詰まった際は、気分転換にクラシック音楽を聴いてみては?

 異世界転生モノを書いている方には、チャイコフスキーの序曲「1812」とかおすすめ。


別のサイトで「本編の邪魔になる」と言われたので、お引越ししました。

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