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2-6. 研究熱心なのは素晴らしいことなんだけど、ちょっと度が過ぎるよね!!

 

 □□□□□□□□


 いつまで経ってもティアナさんの尽きることのない探究心は僕に様々な要求をしてくる。

 手を繋いだままティアナさん自身が魔法を使えるか、ギフトを使えるか、僕が魔法を使えるか、ギフトを使えるか。また僕がギフトを使っているときティアナさんが測定器を触った場合はどうなるか。ティアナさんが魔法を使っている最中に触るとどうなるか。


 思いつく限りのパターンを試させられようやく解放される時間になった。


 もう僕を解放してください。

 早い時間から帰りたいと思っていたので終了時間になってくれて安堵する。


「待って待って。じゃあ最後に1個だけお願い」


「なんですか?」


 訝しげながらも尋ねる。


「服脱いで」


「いやいやいや。嫌ですよ」


 何を言っているんだろう。20代半ば〜後半と思われるティアナさんが9歳児の僕に言うことではない。

 いや、わかる。わかっている。知的好奇心を満たすための要求だということは。


「だって魔力がないということはもしかしたら何らかの欠損があるのかもしれないんだよ?それがもしかしたら服を脱げばわかるかもしれない。それこそその何らかの欠損による魔力値0ならば今後魔力値0の人間を量産できるかもしれないし要因がわかればあたし自身を実験体に研究対象にしてもいいよ。いや欠損じゃないのかもしれない。もしかしたら余剰の場合も考えられるな。その場合欠損よりも量産は難しい可能性が高い」


 量産って。この人本当に僕のこと物として見てるな。

 万一脱いで何も見つけられなかったら解剖してみたいとか言いそうな雰囲気だった。


「脱ぎませんからね」


 勢い余って押し倒される。押し倒されながら脱がされそうになりもうここはサイコキネシスに頼るしかない。胸が当たっているとか何の有難みもない。時間にはもうなっているし部屋を飛び出る。


「今日はこれで失礼します」


 いやもう今日はこれでというか二度目はなしにしたい。


「あー、もう。わかったよ。また嘆願出しとくからね」


 最後に聞こえてきた言葉は聞かなかったことにして魔法科を後にする。

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