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ショートショート。一分で読める掌編小説。  作者: ス喜一


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スカビオサ

今まで容量を超えた食料や飲料を呑み込んでいた冷蔵庫も、

今では手に余るぐらいすっかすか。


毎日君が沸かしていた麦茶も、

とっくに飲み干したよ。


休日に食材を買い溜めして、

いつもせっせと作り置きしてくれていた事も、

今では遠い昔に感じる。


冷凍室、君の残した最後の手料理。


俺の好きな粗挽きの手作りハンバーグ。


玉ねぎが嫌いな君が、わざわざ俺の為に作ってくれた、ハンバーグ。


冷蔵庫の上、変わらず佇む電子レンジに視線を落とす。


これを温めたら、もう二度と味わえないよな。


なんて、頭にずっとよぎって。


ただ、時間だけが過ぎていた。


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