表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アルマリンは誰の手に?  作者: ぱんどーる


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

12/12

12 アルマリンは誰の手に? 

最終話です。

もうわかってるしとは言わずに、よろしくお願いします。

学園の卒業式に参加しているアルマリンです。

学力は可もなく不可もなく、並でした。


婚約者がいると何度伝えても、第2王子に好きだと言われた時の感想は「キモっ」


フェルにキモさは感じない。


第2王子に婚約者がいなくて本当に良かった。ただでさえ学園での居心地が最悪なのに、婚約者やその取り巻きまで相手にするのは、絶対に耐えられないと限界を感じていた。

(イラッとして魔法をぶっ放して発散してたかも)


フェルがいてくれたら絶対に追い払ってくれたのに。


ピートとベルトリック腹黒王子様が入学してからは、お昼を一緒に食べる事もあった。でも周囲が騒ぐから、だんだんと遠慮して離れるようになったのに、2人が面白がって、私を探して一緒に食べようと追いかけてくるのは面倒だった。


「フェル、助けてぇー」と、心の中で叫んでいた。


完全に諦めていたのに、お友達が1人だけできた。伯爵家のジュリエット。彼女の婚約者が騎士科にいて、大ケガをした時に魔法を使って治したことがきっかけで話をするようになった。マリアンナの事を知っていても関係なく、私自身を見て友達になってくれた事が、とにかく嬉しかった。


フェルに自慢したい。


騎士科はケガをする人が多い。定期的に顔を出しては、ひっそり、こっそりと治療していた。


フェルがいたら、もっと迅速に!って言われそうだけど。


騎士科の男子は人気があり、見学する女子生徒も多い。

ある日突然1人のご令嬢が、


「皆さん、聞いて下さい。私、聖女の力に目覚めましたわ! 皆さんをケガから守ります! 」


などと言い出した時は驚いた。この手のタイプのご令嬢には関わらないに越したことはないので、全力で避けた。


そのご令嬢は今、キョロキョロしながらダンスの相手を探してふらりふらりとしている。


フェルに興味を持ったらイヤだな。


ん? あれれ?

私、フェルの事ばかり考えてない?

これってもしかして私はフェルが好きってこと?


あの激重感情を持つフェルに?

魔法の使い方には厳しいフェルに?

最近は際どいところを触ろうとする変態フェルに?


うーむ、でもそれしかないよね。


フェルが他の女性と仲良くしていたらイヤ。

あのご令嬢の手をとったら絶対にイヤ。


フェルが後ろから抱きしめてくれるのが好き。

頭を乗せてくるのは重いけど。

フェルが私を膝に乗せてくれるのが好き。

フェルが私に膝枕を要求してきて、頭なでてって言ってくるのが可愛い。本当に寝ちゃうのも可愛い。


もしフェルが際どいところだけでは満足できずに、私の全てを求めてきたら?


きっと私は覚悟を決めて受け入れる。


うん、自覚した。

私はフェルが大好き。


ん?

でもフェルに好きって言われた事はある? ないよね?

婚約者だとは言われ続けたけど。




「すまん、待たせた」


正装姿のフェルは初めて見たかも。カッコいい。


「俺の色を纏うのはいいな」


ドレス姿の私を上から下まで見てから、満足げな顔をして腰に手を回してくるフェル。


「ん? どうした? 気分悪いのか? 目が潤んでるぞ。熱か?」


何だか言葉が出てこない。

フェルもすごくカッコいいよって言いたいのに。

ドレスありがとうって言いたいのに。

ダンスしようって言いたいのに。


「とりあえず冷たい飲み物でももらってくるわ。ここで待ってろ。動くなよ?」



飲み物を持って戻っくるフェルに、あのご令嬢が話しかけた。フェルも足を止めてご令嬢を見ている。


何を話してるかは聞こえない。けど、見てるのもイヤ。


2人に背を向け歩き出す。会場から出て、誰もいないことを確認してから座りこむ。

はぁー、私はこんなにへたれだったの? やきもち焼きだったの? 涙が溢れそうになる。



「もしかしてアルマリン?」


ベルトリック様が、木から飛び降りてきた。何でそんなところにいたのよ、この腹黒王子は。


「もしかして泣いてる?」

「泣いてない」

「あはっ」

「何よ」

「乙女の顔してるね。 あーあ、とうとう自覚しちゃった?」


ぶわっと涙が溢れてくる。


「あはっ。素直だね。それが僕に対してだったら良かったのになぁ。残念」


私の前に同じように座りこんで、私の涙を親指で拭う腹黒王子。


「ちなみに誰に嫉妬したの?」

「・・・・・自称聖女様」

「ぶはっ。 おもしろすぎでしょ」



「おい、お前ら何をしている? 近すぎる、今すぐ離れろ」


恐ろしいほどに低い声のフェルがこちらに向かってきている。


「ねぇ、ホントにアレでいいの?」

フェルに聞こえないように小声で問いかけてくる腹黒王子。

私はへにょりと眉を下げて、

「自分でも不思議だけどアレじゃないとダメみたい」

「ぶはっ!」

「ふふ」

「後で1曲踊ろうね」

「ええ。 ありがとう腹黒おうっーぶっ」


最後まで言わせてもらえず、フェルの手で口を塞がれた。


「動くなって言ったよな? 俺以外と踊らせると思ってんの?あいつに何を言われた? なぜ泣いてる? お前は俺の婚約者だろ?」


あー、めっちゃ機嫌が悪いフェル。ちなみに私の機嫌もあまり良くはない。


「そう! それよそれ! 婚約者!」

「はぁ?」

「婚約者って、ずーっと言われ続けてきた」

「何が言いたい? 婚約解消でもしたいのか?」

「ちがーう」

「ならなんだよ」


私は息をすーはーして呼吸を整えてから一気に話した。


「私ね、さっきフェルの事が大好きって自覚したの。身も心も捧げてもかまわないって思った。 でもね、貴方から好きとか、愛してるとか1度も言われた事がないから、私ーーーっ」


またも遮られてフェルに抱きしめられた。

あ、いつも後ろからだったから前からは初めてかも。何これ、すごくドキドキする。


「お前が、アルマリンが、生まれた時からずっとお前だけを愛してる」


フェルの背中に腕を伸ばす。


「ふふ、嬉しい。私もフェルを愛してます 」


「ずっとお前が気持ちを言ってくれるのを待ってたんだが、俺が言ってなかったんだな。 ごめんな」


「ふふ、それもさっき気がついた。 これからは定期的にお言葉をお願いします。 これもさっき気がついたけど、私は意外とやきもち焼きみたい」


「っ、あんまり可愛いこと言うなよ。ガマンできなくなる」


「今日はキスまでならーーーっ」


んもう、今日はぜーんぶ最後まで言わせてもらえない!


でもどんな貴方も大好きよ、フェル。



色々な視点で書きました。その人がその人にとっては良い人でも、他の人にとっては受け入れられない人。その人その人の考えていた事を書いたので、ズレがあります。

最後までありがとうございました。(^^)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ