11/43
口数が少ない人の話
「本日は、どうされましたか?」
尋ねてみると、「別に」と返ってきた。
「そうですか、このような場所に来る人は、
普段はなかなか、言いたいことを言えないような人が多いもので。」
そう言って、場を離れようとすると、
「あの」といって呼び止められた。
「言いたいことが、普段は言えないなんて人、
そんなに、居るものなのでしょうか?」
話を聞くと、お客様の周りの人たちは、
いつも、自分たちの話をべちゃくちゃとしていて、
聞いているだけで、すっかり疲れてしまうんだそう。
自分の好きなこと、好きなもの、
最近会った、面白かったことや楽しかったことなどを、
しきりに話されるので大変なんだそう。
だけど、私は思う。
この人のように、全然何もしゃべらない人が相手なのであれば、
自分の話でもして、何とか場を持たせるしかないのではないだろうか。
人の欠点に目を向ける前に、まずは、
自分を客観視する必要があるんじゃないかしら?




