第13話 王都
あれから1年が経過した。
レイとメリアの2人はミエーラ伯爵家の領都を拠点にハンターとして経験を積んでいた・・・
2人のランクも上がり、今ではCランクまで上がっている。
「そっち行ったよ!」
「うん!」
今ではレイは剣も魔法も銃もそれなりにレベルが上がり、どれを使っても大体の魔物は倒せるようになっている。
「ふぅ、おつかれー!」
「おつかれ、レイ」
「これで3つ目だったっけ?」
「そうだね」
「じゃ、クエスト完了の報告だね」
2人は受けていたクエストを終わらせ、ハンターギルドへ戻るところだ。
「ここ最近ずっとゴブリン相手で飽きてきたよ・・・」
「それもこれで終わりなんだから元気だしてね」
「それでも1ヶ月後にはすぐに集落ができるだろうからなぁ・・・」
そんな話をしているとハンターギルドに到着した。
「お!2人が戻ってきたってことはゴブリン集落の討伐依頼は終わったみたいだな!おつかれ!」
「流石に3つは疲れたよ・・・」
「だろうな」
「ところで、そろそろ僕たちのパーティーに・・・」
「それじゃ、私達はクエスト完了の報告をするので」
そうして2人はその場を逃げるように去る。
「もう諦めろよ・・・お前も」
「そうですね・・・」
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「あら?もう終わったの?」
「「はい!」」
「そう、お疲れ様」
そうして、クエスト完了のサインを貰ってハンターギルドをあとにする。
「今日はこれからどうする?」
「今日はもうゆっくりしていたい・・・」
「そうだね」
「じゃあ今日は自由?」
「そうしようか」
「オッケー」
そうしてレイはミエーラ伯爵邸で今日はゆっくりすることにした。
レイは既にミエーラ伯爵家の居候状態だった・・・
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その日の夜。
「あのゴブリンの討伐依頼、もう終わったの?」
「そうですよ」
今は食堂で夕飯を食べながら雑談をしている。
「そう、お疲れ様」
そんな会話をしていると。
「そういえばメリア、そろそろだな」
「?」
「そろそろ?」
「忘れたのか?
今度の春から学校に入る話を」
「あ!」
「え・・・」
それってつまり、ハンターは・・・
「レイ?
そんな絶望に満ちた顔しなくてもいいんだよ?」
「え、でも学校が・・・」
「学校が終わったらまたハンターもできるし、何よりレイもその学校へいくのよ?」
「え?」
「もしかして・・・メリアから聞いてなかったのか?」
「聞いてないですよ!」
全く身に覚えがない。
忘れてるだけかもしれないけど・・・
「それに、その学校って私でも行けるようなところなんですか?」
「あまり前例はないが、推薦という形で入れる」
「そうなんですね・・・」
にしても、学校か・・・
この世界に来て1年、来る前も夏休みだったから学校なんて久しぶりだな。
「もちろん断ってもいいが、どうする?」
正直勉強も学校もめちゃくちゃ嫌いだから断ってもいいが・・・
メリアの目が一緒に来て!って泣きそうな目で懇願してるから断れない・・・
「もちろん、行かせてもらいます。
貴重な体験ができそうですからね」
「そうか、ありがとう」
「ところで、その学校っていつからですか?」
「次の月の始めからだな」
「って、あと2週間しかありませんよ!?
予備知識とか必要ないんですか!?」
「なに言ってるの?
レイは既に予備知識を持っているよ?」
「え?」
「私に勉強を教えてくれていたじゃない」
確かに、暇なときはメリアの勉強に付き合っていたりするが・・・
あれって小学校レベルだぞ?
いや、12歳からの入学だから日本で考えるとこれから中学ってことになるのか・・・
「あぁ、レイは既に予備知識を身に着けている。
だから推薦もできるのだ」
「なるほど・・・」
「それにある程度の礼儀作法など、貴族学校に行っても恥じないレベルには身に着けているようだしな」
行くとこ貴族学校かよ・・・
まあミエーラ家は伯爵家だから当たり前なんだが・・・
俺は一般のハンターでしかないんですけど?
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そして、日は進み学校入学の3日前。
レイとメリアは学校のある王都に到着した。
「ここが王都か・・・」
当たり前だが、ミエーラ伯爵家の領都よりも大きいな。
「真ん中のあれが王城で、ここが南門だから、学校はあっちにあるみたい」
「へー・・・」
「では、ミエーラ伯爵家の王都邸へ向かいましょう」
伯爵家のメイドさんに連れられひとまずは王都邸へ向かうことに。
その後はメリアに王都を案内してもらうことにした。
「まずは学校を見に行きます」
「確かあっちだよね。
散歩がてら行こうか」
「いや、歩いては行かないよー」
「?」
そう言って、学校とは反対の方向へ歩きだすメリア。
「ほら、行くよー!」
「そっちは城壁しかないはずだけど・・・」
そうしてしばらく歩いていると大きな建物があり、その中へメリアは入っていく。
「ふふ、きっと驚くと思うよ?」
するとそこには・・・
「これは・・・」
「魔導列車って言ってね、魔石燃料を燃やして動くんだって」
そこには列車があった。
SLを思わせる蒸気機関車に似た列車がそこにはあった。
「ほら、出発しちゃうよ!」
「え?あ、うん!」
それからしばらく電車に揺られていく。
どうやら城壁のすぐ内側を1周するように作られているらしい。
「にしても広いな・・・」
「王国一の都市だからね。
東西南北に門があって、十字に大通りが通っていて中心に王城があるんだよ」
やけに説明口調のメリアの言った通りの構造が窓から見える。
中世ヨーロッパのような石造りの建物がたくさん建っているようだ。
「あ、次の駅だね」
そうして学校の最寄り駅で降りる。
「通学は毎回これに乗るってことかな?」
「通学?何言ってるの。
貴族学校には寮があるからそこですごすよ」
「あ、そうなんだ・・・」
雑談を交わしながら歩いていると一際目立つ建物が見えてくる。
「これ?」
「そうだね。
これが明後日から私達が通うことになるゲルテナ王国貴族学園よ」
中学くらいを想像していたが・・・規模は大学並みにはあるんじゃないか?
学校を見ながらボーッと歩いていると、
「あ、すみません」
人とぶつかってしまった・・・
「いいよいいよ、こっちも前見てなかったからね」
どこか中性的な印象を受ける子だな・・・
性別どっちだろ。
「もう、ちゃんとしてよ」
「ごめんごめん」
「・・・もしかして、今度この学園に入学する子かな?」
「どうしてわかるんですか?」
「なんとなくだよ。
実はボクもなんだよね」
「そうなんですか!?」
「じゃあ、学校でも仲良くできることを祈ってるよ。
じゃあね」
そう言いながら手を振って去っていった。
「いい人そうだったね」
「そうだね」
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場所は変わってハンターギルド。
「休息日は来るかもしれないから、今のうちにどんなクエストがあるのか確認しとかないとね」
・・・というわけである。
「常時依頼は領都と変わらないかな・・・
ただ、クエストの量が比較にならない・・・」
「王都にあるから、ここに張り出される依頼も多いみたい。
食料調達系が多いかな・・・」
「討伐系は少ないね。
やっぱり王都周辺だと駆除が終わってるのかなぁ」
「あとは護衛依頼ばっかりだね」
「王都で買い出したものを各地に売りに行く商人が多いからだと思うよ」
大方見終わり、今度は周りの森に行こうかと話していると。
「ねぇ、君たち。
これから食事でもどうかな?」
なんかめんどそうなのが絡んできた。
チャラそうな男だなぁ・・・ナンパしてるし。
周囲の冒険者がなんか同情の目を向けてくるぞ・・・
コイツ常習犯だな。
「すみません、これから用事があるので・・・」
「そんなこと言わずにさ?
ほら、あそこの食事亭でいいからちょっとだけ?ね?」
しつこいタイプか・・・
何人かこっちを心配そうにこっちを見てはいるが・・・助けに入ろうとかはしてこなさそうだな。
しょうがない、自分たちでなんとかしよう。
「ほら?行こうか」
そう言いながら俺達の手を握るチャラ男。
どうしてやろうかと考えていると、
「君、やめなよ・・・
迷惑してるみたいだし・・・」
突然チャラ男を注意する声が遮った。
「おいおい邪魔すんなよ・・・ってお前は!
双剣の稲妻!」
「どうする?まだ、やる?」
「すみませんでしたー!」
そう言ってチャラ男は走り去った・・・
「ありがとう」
「気にしなくていい・・・」
「にしても女の子を見ただけで逃げるって・・・
双剣の稲妻とか言ってたけど・・・」
「私の二つ名。
あんまり気にしなくていい」
二つ名からどんな戦い方をするのか予想できるな・・・
雷魔法を使うのか、高速で動き回るのか、どっちかな?
「じゃあ、私はこれで・・・」
「わかった。じゃあね!」
そうして少女はギルドをあとにした。
「二つ名があるし、結構有名みたいだから、強いのかな?」
「多分そうだろうね。
強くなかったら有名になんてなれないだろうし」
その日は森で少し狩りをして過ごした。
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それから入学式当日。
「たくさん人がいるなぁ・・・
みんな同級生かな?」
「在校生もいると思うけど・・・」
「あ、そっか」
「まずは寮に行って、荷物を置きに行くよ」
「了解!」
そうして二人は、学園の寮へ向かうのだった・・・




