冒険者ギルド
町の中は意外と活気があるようだ。
なんというか外国とかの朝市って感じかなぁ。
いや、日本人っぽい顔がいないからそう見えるだけけだと思うけどね。
普段、見慣れない光景に思わず辺りを見回してしまう。
どうみても挙動不審だ。
おそらく現代ならば、『お巡りさん、こいつです。』と言われているだろう。
「おいっ、聞いているのか?」
レイナさんがこちらを訝しげに見ている。
どうやら町の風景に気をとられて話しかけられているのに気づかなかったようだ。
「あっ、すいません。見慣れない光景だったもので、つい見とれていました。」
「よく見る光景だと思うのだが、やはり異世界だと違うのか?」
「そうですねぇ。向こうは平和な世界でしたが人が多すぎてあまり景色を見ることはなかったですね。えっとちなみにさっきまでは何の話でしたっけ?」
「あぁ、話が脱線してしまったな。ここが冒険者ギルドだ。さっさと登録するぞ」
どうやら冒険者ギルドへ到着したようだ。
見た目はなんというか西部劇に出てくる酒場を一回り大きくした感じ。
あと2階建てだから回りの建物に比べるとかなり目立ってるなぁ。
中に入ってみると意外と人は少ない。
入って左側の近いところと右側の奥に受付がある。
「登録はどっちの受付でするんですか?」
「どちらでもないな。左側が買取りと完了報告で右側が受注。それ以外のケースは2階で受付をしている。」
なんか市役所みたいな感じだな。
いや、あっちに比べればかなりいい加減だけどね。
とりあえずレイナさんの後について2階に移動する。