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私に語りかけてくる声が来る。
【清き心を感じます。とても知的な……生命体とは思えない】
ん? それは褒めてるのかな? って思った。だって知的な生命体じゃないって……それはある意味で野生的ってことじゃない? 私は教育だって厳しくされたり、気品とかも身についてると思う。良い環境だったのかはわからないが、私が生まれた世界では私は勝ち組な方の人生だった。それでも腐らなかったのはたしかに私のこの魂が……それを良しとしなかったら……だろうけど、それは高潔とか高き心とかで表現してほしいよね。
知的な生命体とは思えない? いやいや、それは悪口でしょ。私は知的生命体だよ!
「どういう意味ですかそれ?」
【おや? 何やらごきげん斜め。心とは面白いものですね】
面白がられた。てかやっぱりこの声は今つながってるであろうサンクチュアリが喋ってるのだろうか? でも……だ。でもジーゼ様とかからはサンクチュアリが喋る……とは聞いたことなかった気が? 確かにサンクチュアリが宿った生命体なら対話とか出来るだろう。
こっちの言葉がわからなくても、向こうの言葉に合わせることは出来る。私はできないけど、ジーゼ様なら出来るだろう。それだけあの方は多機能だからだ。私はもうあの方たちとの会話には困らはない。この首に刻まれた術式が勝手に言葉の翻訳までしてくれるからだ。でも流石に未知の言語についてはすぐに翻訳出来るってわけじゃない。
ジーゼ様が解析したデータを流してくれたら、私でも新たな世界の言語を理解できるようにはなるだろう。じゃあこの言葉はなにか? というと、普通にわかる。頭に直接響くような声だから、直接思考をぶつけてる結果なのかもしれない。
実際ジーゼ様も口に出すよりも意思疎通は意思を直接ぶつけるほうが簡単だっていってた。それのほうが言葉の壁を超えられるからだ。だからこれもきっとそういう理屈だろう。
だって向こうだって私たちの言葉を理解してるわけはないし……
「貴方は、サンクチュアリなの?」
【はい、私はこの世界の救世と管理を任されたサンクチュアリです】
「管理?」
救世はわかる。世界が危機に陥った時に現れる最後の希望、それがサンクチュアリだからだ。でも管理? それは……神とかの仕事では?
【ここの神はとても面倒がりなのですよ。だから世界を完全自立させるために我らサンクチュアリにそういう自我をもたせたのでしょう。なにせ救世まで私たちは暇ですから】
なんかここのサンクチュアリがとんでもないことを言ってるぞ。いや確かにそうそう世界が危機に瀕しても困るし? 暇なのはそうなのかもしれないけど……




