338
質量保存の法則って奴を知ってるだろうか? 私はその言葉しかしらないが、まあなんやかんや物体の質量は変わらないとかいうやつだったと思う。
いきなり何を言い出すんだ? って思っただろう。リファーちゃんは空間とか時間に干渉できるのであって、質量は関係ないって……そもそもが物体に宿った質量とかでもないし?
でも切り取った空間をある種の物体と考えるのなら……そこに残ったエネルギーは質量と言えるのではないだろうか? そしてリファーちゃんはそれを数多の空間で廻してる。
それだけなら、そのエネルギーをただ単に空間同士でやり取りしてるだけってことになるだろう。ただエネルギーを移動させる。それは別に何もおかしなことじゃないっていうか? 特別なことじゃない。空間を唯の県とかに置き換えればいい。
別に県を跨いだ所でなにかが起きることはないだろう。それはただの「移動」だからだ。まあこの場合は? 何も起こらないはずなのに、変化が起こってることがおかしいんだけど……
「なにせ、減ってないからね」
車だってそうだ。県を跨いで移動したからといって、表面上は何も変化はない。でも……だ。でも、その車の中のガソリンは減ってるよね? もっといえばもしも歩いて移動するとしても、人の体内のエネルギーは減ってるはずである。動く……というのはエネルギーを使うことだから当然だ。
けどリファーちゃんはエネルギーを空間から空間から移動させてるのにそれを減らしてたりはしてない。寧ろ維持してる。増やしてはないらしいが、維持してるのだ。それはそれでありえないわけだけど……もしもその空間が特殊ならどうだろうか? もしもリファーちゃんがエネルギーがある空間を沢山作れる……いや時空間を操る彼女は、時間をエネルギーがある空間で固定して、それを幾つも作れるんだとしたら?
それならそこにあるのはもとからある切り取ったエネルギーの空間であって、増やしてはない……ということになるんじゃないだろうか? 彼女の感覚ではね。だってそれは同じ……だからだ。まあ傍目からみたら増やしてるのと同義なんだけど……




