283
リファーちゃんは解除された方の拳とは反対側の手にも時空間の力をまとわせてた。続けざまならどうにかなる? と思ったのだろうか?
確かにリファーちゃんは考えが足りないところはある。いや、深く考えないっていうのかな? そもそもがリファーちゃんは子ども……いや赤ちゃんといってもいい。なにせ生まれたばかりだし。だから色々と考えるよりも、まずは動くってのがリファーちゃんだ。
赤ちゃんだってそうだろう。赤ちゃんはなんでも口に入れようとする。それは好奇心もあるけど、口に入れて食べれるかそうじゃないかとか判断してるとか?
口にいれるまでそれはわからない……だからとりあえず入れる。リファーちゃんもそうかもしれない。一つの力は駄目だった。でももう一方なら? 通るかもしれない。
当然だけど、何かに反応したのかアジュージャーの額の第三の目が光る。あれは二回の観察で何をどうやってるのか? というのが判明してる。どうやらリファーちゃんの時空間の力に干渉してるってわけじゃなさそう。
あれがしてるのは「固定」だ。空間はもとから固定されてるじゃん? って誰もが思うだろう。でもそうじゃない。そうじゃないらしい。
まあ固定されてたらあんなにリファーちゃんが簡単に開けたり閉じたり出来るわけないのは確かだ。完全に固定されてたら……ね。
そうじゃないから、リファーちゃんのように時空間の申し子なら感覚でその場所を開いたり閉じたりできる。いうなれば彼女は元から時空間に関するマスターキーをもとから持ってるみたいなものだ。
だからリファーちゃんにとって時空間とは好きに出来るもの……だった。じゃあその脅威の時空間をどうにかしないとリファーちゃんの攻撃からは身を守ることはできないって考えた時に、どうしたのか?
実際アジュージャーが空間とかを知識的に把握してる……とはおもえない。頭悪そうだし? でもきっと感覚はあったんだろう。
「こいつの力はどこか違う」
――て。だからその力への対抗手段、防御手段として、出来る事をやった。第三の目は新たなアジュージャーの感覚期間でそれは空間を捉えてる。
そしてそれが干渉してるのはアジュージャー自身。アジュージャーの空間を固定することによって、リファーちゃんの空間の干渉を自分自身には無効にしてるってことだ。
ならば、ならば今度の攻撃だって無効になる。そのはずだったけど、リファーちゃんも深くは考えないが、直感は鋭い。なんとなくでも種を見破ったのかもしれない。反対側の手は拳ではなくパーにして向かってくるアジュージャーの胴体にそっとふれる。
その瞬間、アジュージャーがめっちゃ振動しだした。




