095⚫️ふたたび目覚めるのか
カナタは留守を預かり、王都にいる。
その間、古文書を調べていた。
暴海竜についての記述を探しているのだ。
数世代にわたり現認されていない。
ただの伝説と思われていた存在。
絵図として残る姿は、報告にあったものと酷似している。
だが、この世界に本当に実在していたとは──。
公国での知識をもってしても、未知の生命体である。
そうか。
海獣艦の建造で海獣が乱獲され、
食物連鎖が崩壊し、
食べるものがなくなった暴海竜が海底から浮上した──。
だが、緊急事態だ。
策を講じなければ王が危ない。
せめて自分も随行できていれば。
うっ……何だ?
声が……聞こえる……。
’亜空間回廊を開けば、すぐなのだが。
’真に切迫した緊急時を除いて、その世界線に合わせる──
それがマイロードご自身で決めたルールだからな。’
’石のゴーレムか! 大きいな! 城の物見櫓ぐらいはあるぞ!
みんな、さがれ! 一番手はオレだ!’
真に切迫した緊急事態……亜空間回廊……石のゴーレム……。
カナタの中で、再び何かが立ち上がろうとしていた。
第1部064●決めたルール https://ncode.syosetu.com/n7021lz/61/
第10部035⚫️ちょっとは本気モードで https://ncode.syosetu.com/n8145mf/30/ ご参照




