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今日こそ言う!と決め研究室へ向かう。
今日こそ。
帰りこそ。
明日は…
ずっと同じ事で悩んでいる。あれ以来ハンナさんとはたまにご飯に行く仲になっていた。ただ正体を明かしてないし、婚約者が誰かも言えてない。仲良くしてくれるハンナさんには本当の事言いたい。でも嫌われたくない。ずーっとこの繰り返しだ。
「ミア!どうしたの?」
ハンナさんの研究室近くをうろついていたら、私に気づいて話しかけてくれる。
「今日ご飯どうかと思って。」
ご飯行きたいけど行きたくない。断って欲しい。祈る様な気持ちで返事を待つ。
「いいよ!行こう。いつもの店でいい?」
「うん。じゃ後で。」
誘えてしまった。今日こそ言う。…言えたら言う。弱気になってしまう。私は昔から友達がいない。ハンナさんに嫌われると寂しい。絶対嫌われるよなーって悩みながらお店に向かう。
ハンナさん話があります!と切り出す。もう引けない。何ー?と返してくれ覚悟を決める。
「私実は平民じゃなく貴族なんです!前言ってた婚約者はリュカ様です!」
頭を下げながら早口で全部言った。笑い声が聞こえる。
「知ってる。ルーベル侯爵家でしょ?」
ハンナさんは涙が出るくらい笑っていた。いつ言ってくれるのかな?って思っていたよって。
「怒ってないんですか?」
「最初は教えて貰えなかった事に腹立ったけど今は全然。所作で平民じゃないのはすぐ気づいたし、リュカ様はご飯のあといつも迎えにきてるでしょ。知ってるよ。」
「え、いつも来てるの知ってたんですか?」
「仲良くていいなって思ってた。言いづらくしたのは私だよね。ごめんね。」
でも隠し事下手だよね。って笑っている。ずっと悩んでいたのに…バレてたなんて泣きたい。
「それにね、割と早い段階でリュカ様が私の研究室へ訪ねてきてミアといつも仲良くしてくれてありがとうってさ。過保護だよね。」
「恥ずかしい…」
「それにね私ついに婚約者が出来たの。だからリュカ様狙ってないから安心してね。」
え!いつ?ハンナさんの婚約者についていっぱい話をした。良い人だからハンナさんには幸せになってもらいたい。最初脅迫されたけどこんな仲良くなれるなんて思わなかった。
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「おかえり。楽しかった?」
リュカ様が微笑んでいる。今日も近くまで迎えに来てくれる。師団長としても公爵としても忙しいはずなのに、時間をさいていつも会いに来てくれている。
「リュカ様過保護って言われてましたよ。」
「ハンナ嬢に?私はミアが可愛くて仕方ないからねー。過保護にもなっちゃうよ。」
あれからリュカ様とは順調で次の夏に婚姻する事が決まっている。なのでたまに一緒に社交もしている。最初周りの令嬢達に嫉妬されたが、リュカ様の様子を見て皆無理だと諦めていく。誰が見ても一途らしい。誰よりも大事にしてくれる。難攻不落の閣下を落とした令嬢として有名だ。恥ずかしい。




