表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
真夏のカリステギア  作者: 伽耶


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

2/14

第一話:トンネルはやっぱり怖い

トンネルは、やっぱり怖い。

現代人にとってはスマートフォンの電波は消えるし、閉所恐怖症へいしょきょうふしょうの人口もそれなりにいるはずだ。

最近になって暗い場所は苦手になったが、その気持ちに古参こさん新参しんざんもないはずだ。


たかが三十秒にも満たない闇を、目を閉じ息を止めてやり過ごす。

鷲巣町わしすちょうへ向かうために越えなければならない、最後の難関。

トンネルを抜けたのだろう圧迫感はなくなり、胸の奥がわずかに軽くなった。


車窓しゃそういっぱいに、真昼の光があふれこむ。

不快なほど強い太陽が、まるで俺を嘲笑あざけわらうように照りつけていた。

乗り換え駅で買ったスポーツドリンクのペットボトルは、汗をかいている。


僅かな梅雨が終わりを告げ暑さが牙をむくが、

田舎の単線列車たんせんれっしゃにエアコンなんて洒落しゃれたものはついていない。

大きく開け放たれた窓と、申し訳程度に首を振る扇風機が、

虚しく初夏の訪れを教えてくれる。


窓の外に流れる葦原川あしはらがわがきらめいて見えた。

あの川を越えれば、鷲巣町わしすちょう――祖父母の家がある。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ