チュートリアル
初めまして。
人生で初めて小説の形で文章を書きました。
読みづらかったり不快な描写がありましたらすみません。
一話が長いとご指摘いただいたので長さだけ修正を加えました(2022年8月21日18:40時点)。
異世界に転移する話はもう聞き飽きただろうか。
これは私と友人が異世界に転移したときの話だ。
目が覚めたら森の中にいた。
泥まみれで木の根の這った地面に寝転んでいた。
確かに俺のベッドは固いが、こんなにではない。
そもそも背中にボコボコは当たらない。
顔に当たる木漏れ日が刺すように暑い。
汗まみれ泥まみれで気持ち悪い。
なるほど。自宅ではない。
拉致されたのか?
そう思って辺りを見回しても目の届く範囲全て森だった。
あんなにうるさいと思っていた都会の音はここにはない。
葉擦れの音がさらさらと流れる。
1990年12月14日生まれ。いて座。まだ30歳。独身。
「意味がわからん...」
突然放り出された見知らぬ天井に戸惑う小鹿。
辺りを見回してエネミーがいないことだけは確認し、武器を確認する。
下半身に男の子ソードを持っている。安心だ。
とにかく食べるものと身の安全を、そう思って探検を始めることにした。
年甲斐もなくわくわくしながら、恐怖の中、少しずつ歩を進める。
手元には何もない。
パンツ1枚、Tシャツ1枚。
寝るときに軽装になる癖を何とかすべきだったとこんなときに後悔しながら見た目だけ不審者は少し小高い丘を目指していく。
周囲に生物の気配はなかった。
不用意に大きな声を出す勇気もなかった。
小高い丘に出ると森の中とは違い、所々岩肌が露出した粘土質の大地が広がり、手前にはシロツメクサに似た植物が群生していた。
辺りの木々には実が一つもなっていないが、葉は広葉樹のものだったり、針葉樹のものだったりと様々だ。木の生え方も少し違和感がある。
空気はなんだか甘ったるい感じがして普段より身体が軽い気がする。
靴がほしい。
とにかくそう思っていた。
その瞬間。
肩に強い衝撃が走った。
「よう。元気かよ」
飛び上がるように振り返ると同じように泥まみれのTシャツにパンツ1枚の男が俺の肩に手を置いていた。
「まさか...奇遇だな」
乾いた笑いで彼を迎えた。
彼は俺の大学時代からの友人で既に10年以上の付き合いがあった。
学生時代は俺の家に勝手に転がり込んできて就職したときは同じ会社の同じ部署に配属されて、今では二人でプロジェクトを企画運営するほどまで一緒に出世していた。
「くそ若けぇじゃねぇか、ヒアルロン酸打ったのかよ」
彼がそう言うので彼の方も観察してみると大学で出会ったばかりの頃の姿だった。
「打ってねえけど、そちらさんもビールっ腹がずいぶんとほっそりされてまあ」
訳の分からない状況の中で安堵した俺たちはひどく笑いあった。
それから二人で探索を進めて夜になった。
日中から気がついていた違和感だが、どうやら辺りに生物はおらず、空腹にもならないらしい。
「現状の整理だが、まずはここがどこかって話だな」
「ランドマークの類いもない、高いところから見渡しても森ばっかり。生き物もいない」
「どうすりゃええねん」
二人で頭を抱えながら明日の予定だけ立てた。
そろそろ寝るかと言って二人で横になったが眠気は訪れず、家や職場はどうなっているかなんて話をして朝を迎えた。
読んでくださってありがとうございました。
続きも用意があります。
建国するくらいまで書ききってみようと思っています。
何か気になる点がありましたら目の肥えた読者の皆様、ご指摘ください。




