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異世界神話奇譚 〜白虎の王様〜  作者: 下弦の月
アルカーレン編
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新たなる旅路。

あれから彩奈が特別な神子だということはルドガーと彩奈の二人だけの秘密という事にしておいた。


だが、やはり一人だけ隠しておけない人物がいた。


「やはり彩奈様は特別な神子だという事です!

私には最初からわかっていましたとも!!」


テンションがあがった話し方をしているのは神官のカルナック。


神域での出来事をこの男に隠し通せるとは思っていなかったルドガーだが、まさか神域から出てすぐにバレるとは・・と、頭を抱える。


そして、そこには当然の如く彩奈を待ち受けていたメイランもいたので芋づる式にルドガーの側近にまでバレてしまっていた。


「ともかくルドガー、お前は今すぐに執務室へ帰れ! 俺がやれる事にも限度があるっつーの!」


そう言ってルドガーを引っ張っていくのは、ルドガーから書類を押し付けられていたウェイン。

ウェインもルドガーの様子を心配しながらも自分の仕事(ルドガーから押し付けられたものだが)をある程度終わらせてメイラン、カルナックと共に待っていたのだ。


彩奈とまだ話したいことがあるルドガーも、流行り病の後始末や、バルサの事で世話になったアルカーレンの竜王コンラッドやオルライド国のジークヴァルトに対しての礼など、やらなければならないことがたくさんある為仕方なく執務室へと戻っていった。


「彩奈様、お疲れでしょうお部屋にお戻りになりますか?」


メイランさんのその声に疲れていたのを実感した彩奈。

外に出てから王宮に戻り、神域と忙しく動いていたが、全て終わった事で気がゆるんだのかお腹から(グウウーー)と音がなる。


そういえば朝からろくにごはんも食べずに動いていたのを思い出す。


「お腹すきました。メイランさん。」


その言葉にクスクスと笑いながらメイランさんが「軽食の用意をします。」と彩奈と一緒に部屋へ戻っていく。


「彩奈様ー! 詳しいお話を今度聞かせて下さいねー」というカルナックの言葉を背にして。





ーーあれから。


1日たって神域で神と話した事を考えてみる。

彩奈は今、自分が何をしたいのかを考えてみて

この世界を見て回りたいと思った。


このままルドガーの側にいることも大事。

いま、彩奈の心はルドガーに対しての気持ちが育っている。


毎日、メイランと一緒に元の世界のごはんを作って、ルドガーや皆と楽しくそれを食べて。

サーシャや、セリーヌももう少ししたら彩奈の側に帰ってくる。

そうしたらサーシャやセリーヌも交えて今までと同じように暮らして・・。

それも今の彩奈には大事な事だと思っている。

でも、今のままではダメだと思った。


この世界は彩奈を大事にしすぎている。


神も言っていたではないか。


神でさえ手出しできないのに、このまま彩奈がこの国だけにいていいわけない。

この世界はこの国だけで成り立っているわけじゃないから。


「やっぱり、旅に出るしかないか。」


彩奈は自分が決めた事を告げにルドガーの元へ向かった。






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