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異世界神話奇譚 〜白虎の王様〜  作者: 下弦の月
バルサ編
54/58

神との対談

もう内容を忘れた方もいるかもですね。

体調も良くなってきているので、少しずつ復帰したいと思います。


神域へ行く扉の前で、彩奈はルドガーを待っていた。


だが、その彩奈は思いつめたような顔で扉をきつく睨んでいるようだった。


「彩奈。 神域にはもう行ったのに何故?」


ルドガーのその言葉に彩奈は何かを決意したような顔で


「どうしても行かないといけないの。」


そう言うと扉を開こうとする。


だが、いくら神子でもこの扉は開かない。

王であるルドガーの文言か、神官であるカルナックがいないと神域へは行けないのだ。


その事に気づいた彩奈がルドガーへと目線をよこした。


彩奈のその態度に何かを感じながらも、ルドガーは扉を開く為の言葉を発した。


(今日の執務はまだ終わっていないんだが・・。

神域から帰ってきたら謝って許してもらうしかないか。)


自分の代わりに現在大量の書類に埋もれているであろう側近を思うと可哀想だと思うが、今の彩奈をこのままにはしておけないと思う感情の方を優先させた。



ルドガーの言葉と共に光が溢れ、気がつくといつもの神域の草原の中に二人は立っていた。


彩奈は神域に来たのを確認するとすぐにいつもの四阿へと向かって走っていった。

神域に来てすぐに白虎になったルドガーも彩奈が走ったのを見て、それを追いかけた。


そして四阿に着くとすぐに彩奈は何処かへ向かって叫び出した。


「もうわかってるの!! あなたは夢だから忘れてると思ってるだろうけど、私は忘れてない! 私の声が聞こえてるでしょ!! お願いだから出てきて!!」


その言葉にルドガーは彩奈が誰に向かって話しかけているのかを理解した。


(彩奈? 君は神と話をする事が出来たのか?)


ルドガーからの念話に彩奈は頭を横に振った。


「出来ない。 ううん出来ないと思ってた。 でも今の私にはわかるの。」


そう言うと彩奈はルドガーをジッと見つめて


「今の私は神子なの。 あなたがここでは虎でしかいられないと言ったことを私なら変えられる。 そして感じるの。 神と話をするのは今だって。」


彩奈のその言葉にルドガーは驚愕した。


今までの文献には神子の事が書かれてあっても、この神域で王たる者が動物の姿でいるのは当たり前の事であって、人間の姿をとることができるなどと、ましてや神子の力でそれが可能であるとは考えもしなかったのだ。


そして、神域にて神と話ができる神子など、今までの神子が成しえなかった事を彩奈が出来るなんて。


(本当か・・? 本当に彩奈は神と話ができるのか?)


ルドガーからの念話に彩奈はこくりと頷いた。






【まったく。 前代未聞だね君は。】



その時だった。


その声がどこからともなく聞こえてきたのは。


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