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【40万PV感謝】罪人令嬢は、二度目の人生でも幸せになれない~誰にも愛されていないと信じたまま、私はまた笑う~  作者: 水無瀬 霧乃
御伽噺の王子様と姫様

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第43話 指切りの約束

活発で愛らしい彼女が、家に帰ったあとどんな叱責を受けるのか想像すると、カシリアは少しだけ胸が痛んだ。


「まあまあ、ご婦人。彼女はオレが誰か分からなかったのだから、あの態度も無理はない。それに、オレも久しぶりにあんなに笑わせてもらった。実に愉快なお嬢様だ」


それは社交辞令ではなかった。


人の心を自然と明るくする、不思議な力を持った少女だと本気で感じていた。


「ところで……あなたは?」


「わ、わ、わ、わたくしは、ミカレンと申します、殿下……」


夫人は緊張のあまり言葉がもつれ、それ以上うまく話せなかった。


「ご家族は? その服装は明らかに平民のものではないし、ここは平民が自由に立ち入れる場所でもない。それに――」


カシリアは視線を向けながら続ける。


「その所作を見れば分かる。幼い頃から礼法を叩き込まれてきた人間の動きだ」


そう、それは長年、貴族として生きてきた者だけが自然に身につける優雅さだった。


数ヶ月の付け焼き刃でどうにかなるものではない。


幼少期からの生活習慣そのものだ。


つまり、この夫人は間違いなく貴族の出身である。


「……で、どの家のご出身かな?」


「……誠に申し訳ございません、殿下。その件につきましては、数日後に改めてご説明いたします」


何か言いかけたが、結局それ以上は口にしなかった。


――数日後、か。


エリナと呼ばれた娘も、先ほど「自分は貴族になる」と口にしていた。


つまり彼女たちは、近いうちにどこかの名門貴族の家へ迎え入れられるのだろうか。


まあ、いい。


【この二人の純粋無垢な様子を見る限り、どの家に入ろうとも、致命的な混乱を招くことはないだろう。】


「分かった。では、君が貴族になったら、すぐ知らせに来てくれ」


カシリアは笑みを浮かべ、エリナに向かって言った。


「いいぜ! ほら、約束だ。指切りしよう!」


彼女の笑顔は夜空の月のように柔らかく輝き、人の心を不思議と温め、落ち着かせる。


「……子供じゃないんだが」


口ではそう言いながらも、結局カシリアはその無邪気さに逆らえず、苦笑しつつ小指を差し出した。


「これはね――」


彼女は急に真面目な顔になり、


【「我が一族に代々伝わってる、約束のやり方なんだよ」】


そう言って、どこか誇らしげに指を絡めた。


気がつけば、カーテンの開いたバルコニーで、知り合って間もない少女とずいぶん長く話し込んでいた。


幸い、他の貴族令嬢たちにはまだ気づかれていないようだった。


そう思いながらホールへ戻ると、ひそひそとした女たちの声が耳に入った。


「そういえば……さっきのリリス様、少し様子がおかしくなかった? なんだか怖い顔をしてたわ」


「そうね。でもリリス様は、ずっと病で伏せていたでしょう? まだ体調が戻っていないのかもしれないわね」

 ★★★お願いです★★★


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★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

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― 新着の感想 ―
とうとうミカレンとエリナが公爵家に来ちゃうのですね。エリナが異母姉なら、公爵は夫人の事故前どころか、リリス誕生前からミカレンを囲っていたんですね。公爵、ひどい!もしかして事故も公爵かミカレンの仕業だっ…
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