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転生者

疲れた……。

明日は更新無理かも?

え?俺達助かったんだよね?あの女の子は誰?幼竜はあの女の子が倒したの?

ヤバい、頭が混乱してきた……。


「えっと……、助けてくれてありがとう……?」

「にゃ~♪」

「えっ!?ちょっ、まっ、ぐおぉ!」


俺が確認も含めて感謝をしてみると、なんとその女の子は俺に向かって走ってきた!そのまま飛び付いてきたので避けるわけにもいかないのと、女の子は120cm位の身長なので油断してそのまま受け止めるが、幼竜に止めを刺した子だと忘れていた。その子の突撃が予想外の威力のせいで意識が飛びかける。


「げほっ、げほっ……君は誰なんだ?」

「にゃ!?……アル、もしかして忘れちゃったの?私が走るの遅かったから嫌いになったの……?」


なんと!?向こうは俺の事を知っているらしく俺が忘れたのを見てだんだん泣き出していく。

(……ど、どうしようどうしよう!?泣いた女の子を慰めるとか童貞にはハードルが高すぎる!!)

そんな事を考えていた俺だがその女の子の言っていたある言葉が引っ掛かる。

(走るのが遅い……?走るのが遅いと言えば……さっき俺が召喚したスライム!?)

俺の頭の中で全てのピースがあてはまった……気がする。とにかく確認してみなければ。


「もしかしてお前はさっき俺が召喚したスライム?」

「ひっく……ぐす……、ほえ?そうだよ……?」


なんて事でしょう。まさか戦力外だと思っていたスライムが俺達の命を救ってくれたとは。


「そうか……ありがとな。姿が変わったから分からなかったんだ。そういえば人化のスキル覚えていたもんな……」

「んとね、アルみたいに早く走りたいよーって思ってね、アルみたいになれーって頑張ったら体が突然ピカーってなって気がついたらこの姿になれたの!そしたらこのでっかな竜さんがアルに向かって、ガァーッて口をピカーってさせてたからね、とおーってお口を思いっきり踏んづけたら竜のお口がどぉぉぉんてなったからやっつけれたの!」


何故か俺に感謝されたのがよほど嬉しかったらしく頬を若干紅潮させて興奮気味に自分の武勇伝を語ってくる、しかも、擬音語が多い。後、よく見ると、超絶美少女、いや、美幼女だな。


「……ぼっちゃま。こちらの方は?」

「俺が召喚した従魔だよ。今は人化してるけどね」

「なんと!?人化等はよほどの高位の魔物でなければ出来ませんぞ!?」

「そうなのか!?これは隠しておいた方が良いな……」


執事長のおかげで良いことが聞けた。これからは人前で変化しないようにさせよう。

……それよりも爺やに俺の事を話さないと駄目だよな……。嘘ついても直ぐにばれそうだし。話したら多分皆俺の事を気味悪がるだろう。家族への話は爺やに任せよう。

……流石に母親や兄弟から罵倒されるのは堪えるしな。


「爺や……転生者って知ってる?」

「有名な話ですな、その者達は産まれたときから前世の異界の記憶を持っているらしくその殆どが類い稀な能力や才能を持っていると……もしかしてぼっちゃまも転生者なのでございますが?」


意外と転生者は有名らしい。


「そう、俺は転生者なんだ。前世で色々あってね。」

そうですか……。ですがそういう話は先に家に帰って皆様を集めて一度に話した方が認識に語弊が少なくなるでしょう。この森の主との戦闘でぼっちゃまもお疲れでしょう、家に帰「いや、俺は帰らないよ」……何故ですか?」

「流石に俺が実は母さん達の本当の子供じゃないなんて話をするとね、母さん達に罵倒されて平気でいられる自信がない。」


俺はここで家を去る理由も言っておく。

(でも後一回くらい会いたかったなぁ……)


「?、そんな事で悩んでおられたのですか?」

「そんな事!?俺のメンタルじゃ瀕死寸前まで追い込まれるよ……」

「いえいえ、まず前提が違います。誰もその程度でぼっちゃまの事を嫌いになったりしませんよ。」

「……」

「それに、ぼっちゃまが転生者だとしてこれまでのぼっちゃまが全部嘘と言うわけでは無いでしょう?確かに余り人と関わらない方でしたが、皆様はぼっちゃまをお好きなのですよ……」

「そうか……ありがとな。どうなるかは分からないけど言うだけ言ってみるよ」

「そうですか。では、参りましょう」


そうだ、この流れに乗じてもうヘリスも呼んでしまおう。


「爺や。もう1つあるんだけど」

「なんですかな?」

「実は俺を転生させてくれた恩人もいてな。その子は今少し窮屈な環境にいるから今、この際召喚して良いかな?」

「勿論でございますとも」


よし、許可はもらった。呼び出してみるか。

俺はステータスを開き眷属画面のヘリスを押す。すると、ヘリスの名前の横にいろんなボタンが現れその中に呼び出しがあった。

俺はそのボタンを、押す。

やっとお前との約束をはたせられるな……。

すると、目の前に魔方陣が現れ、急激に光を放つ。

……スライムは執事長と話してるときからずっと俺の腰にしがみついている。意外と人見知りなのかもしれない。

そして、その光が収まったときそこには6年前俺を助けてくれた時と同じ姿をした、ヘリスが立っていた。


「待たせたな、ヘリス」

「だ、大丈夫です‼むしろ予想より全然早いですから!!」


お、おぉ、テンパってるヘリスは滅茶苦茶可愛いな……。


ヘリスはテンパりながら、何故か身構えていたが、

「女の子は……一人ですか。間に合ったようですね」

声が小さくて聞こえないが一人で勝手に安心している。

まぁいいか、それよりも今の状況を話した方が良いか。少しややこしいことになっているし。


「ヘリス。実はな……」


俺は今の状況、主に家族の事やさっき起きたこと、後スライムの事等をざっと話す。


「そんな事が……」


俺はふと疑問に思ったことがあったのでヘリスに聞いてみる


「そういえば何でアイテムボックスに入った道具が3つだったんだ?」

「それは……」


なんと、ヘリスが言うには道具をいくつも送ると神々に取られそうな状況だったので最低限でもと思い俺に合ったやつを、しかもばれにくいように能力を抑えて送ったらしい。

これで能力押さえてるのか……。てっきりヘリスは自重してないのかと思ってた。

そんな時、スライムが



「アルー、この竜さんのスキル食べて良い?」

「ん?ああ、良いぞ」


と言ってきたので許可を出すと、スライムは死んだ幼竜にとてとてと走りよっていっく。

(……そういえばこいつ人化は分からなかったのにスキル吸収は分かるんだな。……ユニークスキルだからか?)

俺がそんな事を考えているともう終わったらしくスライムが戻ってきた。


スキルを見ると、【金剛化:6】を覚えていた。……1つだけ?


「その幼竜はスキルを1つしか持ってなかったのか?」

「違うよー?私のスキルは相手からどれか1つしか取れないんだってー。」


マジか……でも十分チートだな。

そんな事を考えていると、ヘリスが


「アル様……。そろそろこの子にも名前を付けてあげた方がよろしいのでは?」


と言ってきた。……確かにそうだな。

……ミューナ、とか?完全に直感だが安直な名前よりは良いだろう……。


「……ミューナはどうだ?」

「ミューナ……ミューナ!!アルありがとーっ!!」


滅茶苦茶喜んでくれた……なんかこっちも嬉しいな……。


「よし!それじゃぁ爺や、ヘリス、ミューナ、家に帰ろうか!!」


そんな感じで俺達は家に帰る。

幼竜の死体?俺の万物之贄サクリファイスの供物にしたかったけど流石に証拠やら何やらに必要だろう。そうなると俺達だけじゃ持って帰れないので、後で町人達でこれを運ぶらしい。

竜種の肉って旨いんだって……。


そして、家に着いた俺達は母さん達に事のあらましを話した。その際、母さんに「あらぁ!じゃあこの子たち二人ともアルのお嫁さんになるの?やるじゃないアル!!」とか、「やっぱりアルは天才なのね!」等々俺が転生者と言う話は簡単にこの話題に流された。

しかも、ヘリスは「お、お嫁さん!?アル様の、お嫁さん……」と言いながら頬っぺたを赤くしてくねくねしてるしミューナも「お嫁さんって、ずっとアルといれるのー?やったー!」とか言って抱きついてくるので戦力にならない。でも可愛いから許す。

そんなわけでちょっとカオスな雰囲気だった中、俺は(そろそろ母さんに言うか。)と、ある決意をしていた。

この事はもう帰り道にヘリスとミューナにも言っている。

そして、俺は母さんに言う。


「母さん……俺達、首都に行って冒険者になりたい」


母さんは一瞬悲しそうな顔をしたが直ぐに微笑み、


「良いわよ?」


一発で許可をくれた。マジか。

次は首都への出発編。

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